健康なうちは「働き続けたい」8割、時間を区切り趣味も仕事も

還暦からの働き方アンケート(上) 人生を折り返し、アクティブに生きるには

2020.11.06

 「人生100年時代」といわれるいま、還暦や定年はまだ、人生のほんの折り返し地点かもしれません。朝日新聞Reライフプロジェクトが読者会議メンバーの皆さんを対象に「還暦からの働き方」についてアンケートしたところ、「健康なうちは働き続けたい」と考えているひとが8割近くにのぼりました。

スマートフォンを持つシニア女性

働く意欲、男性より女性が高い

 第二の人生の生き方・働き方について、いわゆるアクティブシニアのひとたちが、どう考えているのかを知るために実施したアンケートです。「あなたは、健康なうちは、働き続けたいと思いますか」という質問に対し、回答を寄せた272人のうち、79%のひとが「はい」と答え、「いいえ」(21%)という回答の4倍近くになりました。

働きたいですか

 このうち回答者の8割近くを占める50~60代をみてみると、「働き続けたい」というひとは、60代では76%、50代では89%で、50代のほうが働く意欲がより強くあらわれていました。また、この年代層を男女別でみると、「働き続けたい」という回答は、50代女性(92%)、50代男性(82%)、60代女性(78%)、60代男性(73%)の順でした。どちらの年代でも女性のほうが、働き続けたいひとの割合が高くなっていました。

「健康」「生きがい」「生活」のため

 働き続けたいと思う理由は何なのか。「はい」と答えたひとに、その理由を選択肢から選んでもらったところ(複数回答)、「健康を維持するため」が最も多く60%を占めました。それに続いて多かったのは「生きがいを感じるため」(57%)と「生活の糧をえるため」(56%)で、「生きがい」と「生活のため」が拮抗する形となりました。

なぜ働きたいですか

 「社会・地域の役に立ちたい」(45%)と、「様々な人と繋がっていたい」(44%)、「余裕をもって暮らすため」(43%)は、ほぼ同率で3番手のグループにつけています。それぞれ半数近いひとが挙げた形で、「役立ちたい」「つながりたい」「ゆとり」といった思いや目標も、多くのひとが働き続けたいと考える背景にあるといえそうです。

ゆとり求めつつ、希望の働き方は多種多様

 具体的にどのように働きたいか。望ましいと思える「働き方」をたずねた設問に対しては、「働く日数や時間を区切って」と「趣味と仕事のバランスをとって」を選んだひとがそれぞれ半数を占めました。「自分の時間」をもちながら、「ゆとり」をもった働き方を望んでいる様子が浮かんできます。

どう働きたいですか

 その半面、「なるべくフルタイムで」(28%)と答えたひとも4人に1人以上の割合を占めていました。「地域ボランティアなどで」(20%)、「これまでの経験を生かしフリーランスで」(20%)、「現役のときと違う職種や分野で」(18%)といった回答も、それぞれ5人に1人の割合で選択しています。

 全体としてみると、仕事の時間と自分の時間をバランスよく区分けできる働き方を望む一方、個別には、決してひとつの形にはまとまり切らない、多種多様な働き方を求めている、といえるでしょうか。こうしたニーズに応えるためには、様々な働き口で、多様な働き方の受け皿が必要となることを示唆する結果となりました。

 一方、「働き続けたくない」ひとは、なぜそう考えているのか。理由をたずねたところ「希望する職種での働きには限界がある」(60代女性)、「人生を楽しむモードに切り替えたいから」(50代男性)、「仕事に疲れたから」(60代女性)、「健康なうちに好きなことをしたい」(60代男性)といった声が寄せられました。

 夫婦で一緒に旅行をしたいからという60代後半の男性は、「在職中は転勤転勤で家族そろって過ごしたのは5分の1強程度でした」と振り返り、「子供たちを育てたのは、すべて嫁さんで、家族や夫婦での旅行などほとんど無理でした」。定年後は「自分や自分たちの生活を送るために」と考えているそうです。

 「働くという意味が、今の仕事を続けるかという意味なら、仕事以外の世界も見てみたい」と、働かない理由を記した50代後半の女性は、ボランティアを含め広い意味での「働く」なら、「ずっと働き続けたい」と考えています。「生きるために最低限の収入があり、時間や心に余裕のある働き方ができればよいと思う。しかし、そんな都合のよい仕事はないので、自分の力が活かせる場があればボランティアでもよいので、働こうかと思います」

 調査は、読者会議メンバーを対象にReライフプロジェクトのwebサイトで2020年9月1日~14日に実施。有効回答は272人(男性51%、女性49%)。年代別では49歳以下8%、50代36%、60代42%、70代12%、80代以上2%。

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