連載3回目は「手と足で握手」の体操を取り上げます。
菊池和子さん(85)が代表をつとめるきくち体操の教室では、じゃんけんの「グー、パー」をするように手と足の指の体操をしたあと、必ず行う体操がある。手と足の「握手」だ。

菊池さんは「高齢者で歩行が困難な人の多くは、足の指がきちんと開いていない」と話す。
足の指が固まってしまうと、自分の足で立ったり、支えたりする力が弱ってしまう。自分の手と足で「握手」することで、足の指を開かせ、普段使っていない足の筋肉を刺激することができるという。
初めて教室に参加する生徒から、「足を触りたくない」「気持ち悪い」といった声があがることもある。
菊池さんは「足は大事よ。手と足で握手なんて気付かなければやらないと思う。普段、意識して使っていない部分を動かすことが大切なんです」と生徒らに話しかける。
どのように体操すれば良いか、菊池さんに説明してもらった。体操は床に座って行うが、椅子に座りながらでもいい。
① 足の小指と薬指の間に、手の小指を入れる。順番に薬指から親指まで入れて、手と足の指を組み合わせる。指の付け根の奥までしっかりくっついているか、自分の目で確認しながら行う。「出来なかったら、半分握るだけでもいい。足の指をひっぱったり触ったりして良く動かしたあと、もう一度やってみましょう」

② 手と足が組み合えたら、足の指で手をギュッと握る。それぞれの足の指に力が入っているか、反対側の手で触りながら確認する。終わったら反対側も行う。「痛いと思ったら、我慢しないで外しましょう。『握手しよう』とする意識が大切です」


①と②の動きを、「しっかり握りあえた」と感じるまで行う。その後、もう一握りする。手のぬくもりが足の裏に伝わるように手のひらと足の裏をしっかりくっつけると良いという。
足の指を良く動かすと、足先が温まり、からだ全体にも伝わっていく。足を出来るだけ冷やさないことも大切だ。
「冬になると、足が冷えて、固まりやすくなる。裸足が寒いと感じたら、5本指の靴下やストッキングをはき、体操すると良いですよ」
(構成・藤原伸雄)
(2019年12月18日付け朝日新聞・東京都内版から)
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この連載について / いっしょに! きくち体操
朝日新聞東京版で連載中の「いっしょに! きくち体操」。体操指導者・菊池和子さんが教える「きくち体操」は中高年を中心に人気を集めています。人生100年時代、介護に頼らず、いつまでも健康な体を目指しましょう。
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