【読者会議】つらい時期 見つけた光は

<Reライフアンケート>人生の「どん底」、どう乗り越えた?

2021.04.11

 人生の中で、仕事でも私生活でも、「今がどん底だ」と感じるようなつらい時期があります。そんなとき、抜け出せたきっかけや方法、支えられた言葉などが寄せられました。

難病 友人2人の支えに感謝

 大阪市都島区の山森すみ子さん(74)は、今まさに人生のどん底にいると感じる。「谷底に落ちていくような気持ちです」

 2年ほど前、歩いているとふらつきを感じた。平坦(へいたん)な道で転ぶことも出てきた。「おかしい」と思いながら、徐々に歩くのが難しくなった。病院を回り、パーキンソン病と診断されたこともあった。

 昨年3月、4カ所目の病院で1カ月弱の検査入院を経て、難病の「進行性核上性まひ」と分かった。根本的な治療薬はない。そのうち歩けなくなると知り、頭の中は「なんで私なんだろう」という思いでいっぱいになった。

 出産以外で入院したことはなかった。32年間、通訳ガイドの仕事をしてきた。夫や子ども、孫たちと旅行を楽しみ、自分でも順風満帆な人生だと思っていた。

 いま山森さんを支えているのは、テニスと英会話の場で、それぞれ知り合った2人の友人だ。隔週で別々に山森さん宅を訪ねる。

 趣味のテニスで知り合った女性は、以前は半年に1回程度会っていたが、頻度を増やして、山森さんを外食や買い物に連れ出してくれる。もう1人は、英会話スクールで共に学んだ女性。家族が難病で亡くなったといい、「ずっとサポートする」と言ってくれ、英字新聞を使って一緒に学び続ける。

 昨夏、杖で外出ができていたものの、徒歩10分だった道のりが、30~40分かかるようになった。だが、2人とも「歩く練習になるから」と山森さんのペースに合わせて歩いた。「彼女たちには感謝してもしきれない」

 「じっとしていると色々考えてしまうから」と、デイサービスと訪問リハビリなどで日々を慌ただしく過ごす。病気を受け入れることも、どん底からはい上がることも簡単ではない。毎週木曜日の友人と会う時間を励みにしている。

 病気で仕事ができなくなり、パソコンは使わなくなった。山森さんは今回、右手でスマホを使って2人への感謝を投稿につづった。

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生涯学習受講 広がった縁

 5年前に最愛の妻を病気で亡くした。仕事のパートナーでもあった彼女のいない生活はまさに人生のどん底だった。そんな頃、ふと目に留まったのが、生涯学習の受講生募集の案内だった。照れくささは多少あったが、「生きるヒントになれば」と、太極拳、パン作り、落語、三味線と2年間で四つの講座を受講した。
 それが縁で今は落語と民謡の同好会に入り、コロナ禍ではあるが晴れ舞台を夢見ている。
(愛知県 山内詔治さん 65歳)

退職 「神様がくれた休み」

 1人親家庭で子ども2人を養いながら正社員で働いていたが、業績悪化でまさかのリストラ対象になった。同僚が次々と辞めていく中、退職勧奨にどう対応していけばいいかを、労働基準監督署に相談しながら最後まで残った。その時、同じような境遇についての本をたくさん読み知識をつけた。その後の無職期間は「神様がくれた人生の休み期間」と開き直った。
 1年後、待遇も前職よりずっと良い会社に就職した。
(東京都 女性 56歳)

浪人経験 今は救済する側

 高校3年で、浪人が決まった時がどん底だった。友人も難関大を狙っていると思っていたら、合格圏内の学校に入学していた。「学生証をもらった」「教科書を買った」といった彼女たちの話を聞いて再びどん底に。やる気が出ず、図書館でブラブラしていた。
 その年の夏にあった同窓会で、浪人仲間がいると知って気が楽になった。秋から頑張り、無事合格した。その後、どん底の受験生を救う塾講師を30年間している。
(大阪府 女性 58歳)

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