<連載> いっしょに! きくち体操

1日に1回は上を見て 後ろで手を組んで胸郭を広げる体操

(いっしょに! きくち体操 17)手を後ろで組み、上を見る 胸開いて、誤嚥性肺炎予防にも

2021.04.26

 連載17回目は「手を後ろで組み、上を見る」体操を取り上げます。

 きくち体操代表の菊池和子さん(86)は、今は新型コロナウイルスの感染予防のためにマスクをすることで、うつむきがちになる人が多いことを懸念する。

きくち体操17
きくち体操の教室で指導する菊池和子さん=平山亜理撮影

 マスクをしていると視界が狭まり、上を見ずに足元を見る人が多いのが気になる。うつむけば頭が下に落ち、のども押しつぶされる。のみ込む力やかむ力が衰え、つばも出にくくなり、様々な体の不調が出てくるのだという。

 手を組んで上を見ると鎖骨が開き、肩甲骨が寄る。

 菊池さんは、「胸の前を開けば、肋骨(ろっこつ)に囲まれた肺も広がり、内臓の働きも良くなる。つばもよく出て、のみ込めるようになる。誤嚥(ごえん)性肺炎にならないためにも、1日に1回は上を見てほしい」と話す。

 では、どう動かせばいいのか。具体的に説明をしてもらった。

 ① 肩幅よりやや広く足を開いて立ち、後ろで手を組む(写真1)。

きくち体操17-1

 ② そのまま上を向く。口をぐっと結んで、大きく目を見開いて上を見る。首の前、腕の付け根、胸、脚の付け根が伸びたなと感じ取れたら、五つ数える(写真2)。

きくち体操17-2

 ③ 腕を体から離し、さらに上を見る(写真3)。

きくち体操17-3

 後ろに手をぐっと引っ張るのは、思ったよりもきつい。もし、後ろで手が届かずに両手を組めなければ、上を見るだけでもいいそうだ。

 その時、目をしっかり開けて、口を結びあごを上に引き上げるのが大切だ。目線を上にするだけで上を見たつもりになっては意味がないからだ。

 また、後ろで手が届かない人は両手でハンカチを広げて持つと、幅ができてやりやすい。

 この姿勢をすることで、足や腰にも力がつく。1日に1、2回でもやって全身の筋肉に力をつけよう。色々な筋肉に力がつく。背中も縮むので背中に力がつく。手を体から離すと、前側の筋肉も広がる。

 菊池さんは「この動きをして、深い呼吸が出来れば、免疫力も上がり、血流も良くなる。気づいたときに後ろで手を組み、胸郭を広げると良い」と話す。

(構成・平山亜理)

(2021年2月17日付け朝日新聞・東京都内版から)

  • 菊池和子
  • 菊池 和子(きくち・かずこ)

    体操指導者

    1934年、秋田県生まれ。日本女子体育短期大卒。中学校の体育教師を経て、きくち体操を創設した。本部は川崎で、東京、神奈川の直営教室のほか、関東、関西などに約83クラスを持つ。

  • この連載について / いっしょに! きくち体操

    朝日新聞東京版で連載中の「いっしょに! きくち体操」。体操指導者・菊池和子さんが教える「きくち体操」は中高年を中心に人気を集めています。人生100年時代、介護に頼らず、いつまでも健康な体を目指しましょう。

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