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<連載> ひとことブックレビュー

コロナ禍の今、会いたい人になかなか会えない日々を重ねながら読みました

「会いたくて 会いたくて」を読んで/連載・ひとことブックレビュー

2021.05.27

 読者会議メンバーからブックレビューを募る企画に「会いたくて 会いたくて」を読んだ感想が届きました。コロナ禍で会いたいひとに思うように会えない今、ひとを思う温かい気持ちが伝わってきたようです。

読者会議メンバーが読んだ本

  • 会いたくて会いたくて
  • 会いたくて 会いたくて
    室井滋(作) 長谷川義史 (絵)
    出版社:小学館

     ベストセラー絵本「しげちゃん」のコンビ、俳優・室井滋さんと絵本作家・長谷川義史さんの最新作。コロナ禍は、一番会いたい人に、相手を思えば思うほど会えない、会うのをちゅうちょするという、これまでにない状況を生み出しました。そうした中で、この絵本は誕生しました。いま届けたい、大切な人を思うピュアな気持ちを、柔らかであたたかい色彩で描き出しています。

2人をつなぐ赤い糸が、絆のように感じました

 絵日記から始まる絵本。手書きの文字でおはなしが始まる。すごく驚いた。文字は、室井さんか長谷川さんか考えた。とても優しく、温かく感じられた。主人公のボクの目線で習っていない漢字にはフリガナが振ってあった。おばあちゃんに会いたいのに会えないボク。おばあちゃんが気づいてくれて、「来週おいで」と紙に書いてあって、どうなんだろう、と思ったら、糸でんわでおはなしできた。2人をつなぐ赤い糸が、絆のように感じた。
 コロナ禍の今、会いたい人になかなか会えない日々を重ねながら読みました。
(愛媛県 神野純子さん 50代)

たまには立ち止まってみたら?と言われている気がします

 コロナ禍で会いたい人と自由に会えない世の中になってしまいました。それ以外にも今まで通りにいかないことがたくさんあります。でも「不自由なら不自由なりになんとかしよう」とする人類の底力を感じます。絵本のなかに登場したのはなんと! 糸電話。そういえば子どもの頃に遊んだなあと懐かしい気持ちになりました。
  「会えない分、思いは強くなるよ。その人のことを心のそこから考える時間がタップリあるからね。何十回会うより、たった一回会った時のことをずっとおぼえてること、あるだろう? 」
 確かにそういうことってありますね。便利で忙しい世の中もたまには立ち止まって見直してみたら? と言われているような気もします。
 いつものなじみのある長谷川義史さんの絵とは違って、少し抑えた表現がとても物語に合っていると感じました。
(神奈川県 横澤比呂美さん 60代)

会えなくても大切なのは、ひとを想う気持ちなんだね

 ワクワクしながら1ページ目を開くと、子どもの絵日記が目に飛びこんできました。それは、今は大きく育った子どもたちのものであり、はるか昔の自分自身の絵日記でもある。まるで自分が絵本の中の小学生の男の子になったような錯覚に誘い込まれます。
 ぼくはおばあちゃんが大好きです。「会いたくて 会いたくて」。きれいなお花を持って、おばあちゃんがいるホームに行っても、会うことができません。会いたいときにいつでも会えると思っていたぼくは、寂しくて、悲しくて・・・・・・。
 帰り道、涙をこらえてこすった先に、キラリと光る四つ葉のクローバーを見つけた。今まで気が付かなかったのに・・・・・・。あっ、そうなんだ。きっとおばあちゃんも寂しいんだ。それで合図してくれたんだ。
 会えなくても大好きなおばあちゃんの温かい心が伝わってきます。大切なのは、ひとを想(おも)う気持ちなんだね、と。
 今と昔では、表現の仕方は違うけど、人と人をつなぐ絆は同じだと教えてくれます。
(神奈川県 黒川正弘さん 60代)

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