<連載> ワクチン接種Q&A

ワクチン接種後の腫れ・痛み・発熱にどう対応? 解熱剤のんでもいい?

疑問・質問「コロナとワクチン」(7)副反応がつらいときの対処方法 コロナ感染との見分け方

2021.06.25

 新型コロナウイルスのワクチン接種後、よく起きる副反応が接種した部位の痛みや腫れ、全身の疲労感、頭痛、筋肉痛、発熱などです。多くは数日で解消しますが、つらいとき、どうしたらいいのでしょうか。解熱鎮痛剤はのんでも大丈夫でしょうか。

よく起きる副反応

接種部位に冷タオル 解熱剤・鎮痛剤も選択肢

Q: 「接種後に痛みや腫れ、発熱といった副反応が起きた場合、どう対応すればいいのでしょうか?」(50代後半男性、70代前半女性ほか)

A:  接種後によくみられる副反応は、接種した部位の痛みや腫れ、全身の疲労感、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛、吐き気、下痢などです(下表を参照ください)。多くは数日以内に解消します。痛みは、接種部位を冷たい清潔なタオルで冷やすと和らぐ可能性があります。頭痛や筋肉痛、発熱などに対しては市販の解熱剤や鎮痛剤を飲むのも一つの選択肢ですが、他の薬を飲んでいる人など、注意して薬を選ぶ必要のある人や治療が必要な人もいます。まずは薬剤師やかかりつけの医師に相談してください。

ワクチン副作用比較

 米疾病対策センター(CDC)によると、接種した部位が痛い場合には、冷たい清潔なタオルで痛い部分を冷やすほか、痛い方の腕を動かすことで、痛みが和らぐ場合があるそうです。

 疲労感や頭痛、筋肉痛、悪寒、発熱などがある場合、休息を十分にとり、解熱鎮痛剤を服用するのも一つの方法です。また、接種部位の腫れに対しても、炎症を抑える効果が期待できる解熱鎮痛剤が効く可能性はあります。ただし、厚生労働省は、下記のような人は、薬を慎重に選んだり、治療を受けたりした方がいい場合もあるため、服用する前に薬剤師やかかりつけの医師に相談するよう求めています。

▽持病や病気の治療のために他の薬をのんでいる人
▽激しい痛みや高熱など、副反応の症状が重い場合や、症状が長く続いている人
▽典型的な副反応ではない症状が出ている人

 厚労省は、症状が出る前に、解熱鎮痛剤を予防的にのむことは推奨しないとしています。

 米CDCは、副反応で発熱した場合、解熱鎮痛剤をのむ以外に、水分を十分に補給し、ゆったりした服装をすることが、発熱による不快感を和らげるのに役立つだろうとしています。

2回目接種の当日・翌日は無理せず休息を

 接種当日や翌日、とくに副反応がより強く出る傾向のある2回目接種の当日や翌日は、念のためにできるだけ仕事などの予定を入れずに、もし発熱したり頭痛がしたりして体調がすぐれなくなっても無理をしないで休息がとれるよう、スケジュールを調整しておいた方がいいでしょう。

ワクチン副反応の症状一覧
副反応の発現状況や持続期間など(埼玉県のパンフレットから)

 なお、接種後の発熱が副反応で起きているのか、それとも新型コロナウイルス感染症で起きているのかを見分けるには、発熱以外にどのような症状があるのかが手がかりになります。関節痛や筋肉痛は、ワクチンの副反応でも起こりますが、のどの痛みやせき、息切れ、味覚や嗅覚(きゅうかく)の異常は、通常はワクチンの副反応としては起こりません。

 こういった、ワクチンではみられない症状があったり、体調の異変を強く感じたりした場合には、医療機関を受診してください。発熱も含めた副反応の症状について、医療機関を受診した方がいいかどうか迷うなど心配事がある場合、各都道府県に、副反応の相談にのってくれるコールセンターが設置されています。

 副反応の頻度や年齢・男女の違いなどは、この連載の2回目「国内の状況は? 年齢で副反応に差? 2回目接種後の反応が強いワケ」や5回目「なぜ女性に多い? 副反応・アナフィラキシーの男女差と免疫力の関係」で詳しく説明しています。アナフィラキシーについては、3回目「アレルギーの人も打てる? 花粉症や鼻炎は? 国内での発生頻度や原因は」や、連載「ワクチンを知ろう」の5回目「副反応は2回目が強め? アナフィラキシーの頻度は?」で解説しています。それぞれ参考にしてみてください。

 新型コロナウイルスやコロナワクチンに関するReライフ読者会議メンバーの疑問や質問に、新型コロナ関連の著書がある科学医療ジャーナリストの大岩ゆりさんが、専門家・研究者らに取材・解説します。次回は「ワクチンの量、体格で変えなくてもいい?」です。

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  • 大岩 ゆり
  • 大岩 ゆり(おおいわ・ゆり)

    科学医療ジャーナリスト・翻訳家

    朝日新聞社科学医療部専門記者(医療担当)などとして医療と生命科学を中心に取材・執筆し、2020年4月からフリーランスに。同社在籍中には英オックスフォード大学客員研究員や京都大学非常勤講師、早稲田大学非常勤講師を兼任。主な著書に『新型コロナ制圧への道』、主な訳書にエリック・カンデル著『芸術・無意識・脳』(共訳)がある。

  • この連載について / ワクチン接種Q&A

    高齢者を対象にした新型コロナワクチンの優先接種が始まりました。感染・重症化予防の有効性は? 副反応・アナフィラキシーへの対処の仕方は? 今後のスケジュールは? 読者の疑問・質問に答えます。

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