<読者ブログ>

感染症対策、戦国時代のお城でも 千田嘉博さんが語った現代でも通じる危機対応

【ReライフFESTIVAL@home2021秋】読者会議メンバー視聴リポート

2021.10.21

 2021年9月にオンラインで開催したReライフフェスティバル@home。公募で選ばれた読者会議メンバーから千田嘉博さんによる「お城と危機対応」のプログラムを視聴した感想が届きました。

千田嘉博さん

現代人は何をやっているのか

 Reライフフェスティバル千賀嘉博氏の「お城と危機対応について」を視聴した。

 危機①最前線の城を守る
 危機②城の病気蔓延(まんえん)を防ぐ
 危機③城の災害を復旧する
 危機④自分と家族を守る
 危機⑤を忘れてしまい
 危機⑥戦国の夫婦

 大きく六つに分かれて解説されていた。
 それぞれ興味深く視聴させていただいた。
 現在コロナが世界中に蔓延している最中であることからか危機②について大きく心を動かされた。

 人馬の糞尿(ふんにょう)は毎日場外に出しておく。
 遠矢の届く範囲に捨ててはいけない。
(北条家はまいは掟書:1581年6月19日)

 水曲輪の上の木を切ってはならない。
(磯彦左衛門尉宛北条家虎朱印状:1581年12月12日)

 1573年室町幕府が滅亡して覇権争いにくれた戦国時代。
 感染症がどうやって引き起こされるのかわかっていたうえ、それらを防ぐための方策がしっかりとられていたということに驚いた。
 経済的に豊かになり、医学も化学も進んだ現在の日本人は何をやっているのか怒りさえ感じる。
 豊かになったこの国は大切なものを見失ってしまい、人心はこの時代より混沌(こんとん)としている。
 何をなくしてしまったか考えなければならないことを痛感した。
 先人たちの知恵と頑張りの上に今があることをかみしめることができた。
 (埼玉県 塚田典子さん 70代)

自分の危機対応の一助に

 テレビで活躍中の千田嘉博氏の講演で楽しみであった。テーマも「お城と危機対応」というタイムリーなものである。
 氏の説明は、城の危機を「城を守る」「病気蔓延防止」「災害復旧」「自分と家族の命を守る」「戦いと女性」と章立てして分かりやすかった。氏は「考古学は文字資料のない古い時代だけの学問ではない」と城郭考古学者として発掘現場の遺跡の説明はもちろん、文字資料や絵画資料も取り上げ、両面から説得力のある解説を行った。また、「文字資料は勝者の正義の歴史しか語られないが、考古学では負けた側の歴史も知ることができる」との話は印象に残った。
 城内で最初に攻撃を受ける足軽陣小屋の解説も良かった。長崎県原城跡の発掘現場では、陣小屋で火をたいた痕跡がなく賄いはどうしていたのかの疑問も「島原陣図屛風(びょうぶ)」で食事をまとめて作る給食センターのようなものが描かれていることで納得できた。
 また、領民は守られるだけでなく危うい領主から逃避も可能で、自分を守ることの選択の自由もあったことは意外であった。
 ルイス・フロイスの著書から、妻が夫より前を歩くこと、財産管理は夫と別であること、妻から離縁を言い出せることなど、戦国時代の女性はたくましく自分の判断で生きており同時代は男性上位でないことも分かった。
 当時の人々の危機対応を学び、今後の自分の危機対応の一助としたい。
 すごく楽しい時間でした!
(東京都 北沢庸一さん 70代)

 本記事は、2021年9月18・19日(一部を除き9月30日まで見逃し配信)に行われた「朝日新聞ReライフFESTIVAL@home」に参加した読者会議メンバーから寄せられた感想を掲載しています。

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