終活 まずは断捨離・身の回りの整理から 何をしてよいのか戸惑いも

終活に関する意識と実態調査結果

2022.01.14

 人生の幕をなめらかに下ろすための準備が「終活」と呼ばれるようになったのは、それほど昔のことではありません。いつから、何から始めるべきなのかについては、人それぞれの考えがあるようです。読者会議のメンバーに聞きました。

タブレットPCを見るシニア夫婦

終活開始は60代からが4割

 「終活」とは何なのか、自分の考えに近いものを3つ挙げてもらったところ、圧倒的に多かったのが「断捨離、身の回りの整理」(75.5%)でした。次いで半数近くが「遺産や相続、遺言、財産」(45.3%)を挙げ、「貯蓄・老後の資金」(30.8%)、「葬儀・お墓」(29.9%)と続きます。

あなたにとって終活とは

 では、実際に終活をしているのかどうかを聞くと、「取り組んでいる」(30.2%)と「取り組んでいない」(29.9%)が拮抗(きっこう)していました。最も多かったのは「取り組もうと思っている」(39.9%)で、実際にはこれからという人が多数派のようです。
 また、すでに取り組んでいる人では「60代から始めた」という人が4割近くを占めました。企業の定年退職などがきっかけになっていることがうかがえます。
 

現在、終活に取り組んでいるか
終活に取り組み始めた年代

終活の動機 「自分のことは自分で」

 終活に「取り組んでいる」「取り組もうと思っている」と答えた人に具体的な内容を聞きました。多かったのは身の回りの整理でした。「読書と音楽鑑賞と日記が趣味で、大量の本、CD、レコード、ノートを家族の手を煩わせずに処理したい」(東京都60代男性)というように、書籍のほか写真や衣類、食器類などを処分したいという人が目立ちます。また、「不要口座を解約、口座自動引き落とし一覧表作成などを行い、自分の死後、家族がどうなっているかわからず困るという事態を防げるようにした」(静岡県60代男性)という実務派も少なくありませんでした。東京都の80代男性は「自分史を書いて、子供や孫に自分の生きた時代を伝えたい」。一方、京都府の60代男性のように「何から手を付けてよいか悩んでいる」という正直な声もありました。

 こうしたの声に表れているように、終活を始めるきっかけは「自分のことは自分でしたいから」(58.9%)と「子供に迷惑をかけたくないから」(52.3%)が半数を超えました。また、「自分の老後を充実させたいから」(30.5%)という積極的な動機も聞かれました。

終活に取り組むきっかけ

 終活について、どんなことを相談したいか聞いたところ、「遺産や相続、遺言、財産」(53.2%)がトップでした。「葬儀・お墓」(45.3%)、「延命治療や医療、保健」(35.3%)、「貯蓄・老後の資金」(32.3%)と、おカネがらみの項目が目立ちます。また、「デジタル終活(写真や動画、クレジット情報などの整理)」(18.4%)という時代を反映した声も寄せられました。

終活についての相談内容

やり残した夢を実現したい

 最後に「ご自分の人生でやり残していると思うこと」を自由回答で聞きました。多かったのは、働いていたときには実現できなかった人生の楽しみを満喫したいという欲求です。「コロナ感染がなかったらイースター島、ガラパゴス諸島、スリランカなど、出かけているはずだった絶景の地があった。世界各地の美術館、博物館にも出かけるつもりでいた。全部とは言わないが、一部だけでも見ておきたいと思っている」(大阪府60代女性)、「憧れのドイツで長めの滞在をして、文化・生活様式に現地で触れてみたい。お城や美術館を巡り、おいしい物を食べたり、靴工房でマイシューズを作ってもらったりとか、料理器具を探したりしたい」(愛媛県60代女性)といった声が代表的です。

 社会への恩返しも目立ちました。「第一の人生を終えた現在、第二の人生で何か社会に貢献することが出来ればやってみたい。困っている子供や若い人に対して何かアクセス出来ないかと考えている」(東京都60代男性)、「やり残したと後悔するほどではないが、仕事を離れたら、塾等に行けない子ども達の学習支援を手伝えたらなと思っています」(千葉県60代女性)。

 もう一つ。東京都の50代女性には、こんなやり残しがあるそうです。
「初恋の人に会いたい」

 調査は読者会議メンバーを対象にReライフプロジェクトのwebサイト「Reライフ.net」で2021年10月22日~11月18日に実施。有効回答は331人でした。

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