8割近くが投資を経験  「大人のたしなみ」と評価の一方、未経験者は嫌悪感も

資産運用に関する意識と実態調査結果

2022.04.08

 預貯金の金利は低いままだし、年金制度の先行きは不透明。一方で長くなるばかりの老後生活を支えるおカネをどう確保していくか。読者会議のメンバーに、資産運用について聞きました。

ビジネスマンと話をするシニア夫婦

8割近くが投資経験あり

 投資経験の有無を聞いたところ、3分の2のメンバーが「現在投資している」(66.3%)と答えました。「現在はしていないが、していたことがある」(10.6%)を合わせると8割近くが経験者で、「投資したことがない」(23.2%)を圧倒的に上回りました。

 しかも、初めて投資をした年齢は「30代」(31.2%)、「40代」(23.3%)、「20代以前」(19.0%)の順となり、長期にわたって資産運用を続けている実態が分かりました。

投資経験の有無
初めて投資をした年齢

保有金融資産は5,000万円以上がトップ

 欧米に比べ、日本ではおカネを投資よりも預貯金に回す割合が多いことが日銀などの調査により知られています。多くのメンバーが比較的若いころから投資をしているという今回のアンケート結果は、日本人の平均的な姿とはやや異なっているのかも知れません。メンバーに世帯で持っている金融資産の評価額を聞いたところ、「5000万円以上」(13.4%)が「500万円以下」(同)と並んでトップになりました。資産に余裕がある層が多く、投資に親しんでいることをうかがわせます。

金融資産の評価額

投資の理由は低金利

 投資をしている理由を複数回答で聞きました。「預貯金の金利が低いから」(66.7%)と「資産を分けて保有しておくため」(52.4%)の2つが5割を超え、「将来の医療・介護費用の負担に備えるため」(30.2%)を引き離していました。前の設問でわかった富裕層の多さが反映していると思われます。

投資をしている理由

 一方、投資をしてこなかった人たちの多くがその理由に挙げたのは、「投資の知識がないから」(57.9%)と「損をするのが怖いから」(49.1%)。「資金がない」(24.6%)、「そもそも興味がない」(同)に続き、「賭け事のようでいやだから」(22.8%)という答えも目を引きました。

投資をしたことがない理由

保有金融商品は「株式」「投資信託」

 投資をしている人が持っている金融商品は、「株式」(70.9%)と「投資信託」(68.8%)が両横綱で、今後、利用を検討してもいい商品もこのふたつが圧倒的でした。また、これからはどんな観点から金融商品を購入するかを聞いたところ、「高い収益は期待できなくてもリスクを抑えたい」(51.2%)、「元本が保証されている商品を選びたい」(27.2%)という安定志向が鮮明で、「リスクを取ってでも積極的に増やしたい」(13.0%)という積極派は1割ほどでした。

保有している金融商品
検討してもいい金融商品
購入する際の観点

退職金の使い道は「預貯金」がトップ

 まとまった投資資金にもなり得る退職金ですが、使い道を聞いたところ、「預貯金」(49.2%)がトップ。「資産運用のための金融商品の購入」(29.7%)は、「旅行等の趣味」(33.7%)に次ぐ3番目でした。また、退職金で購入(予定)の金融商品では、「投資信託」(69.9%)が「株式」(46.6%)を大きく上回りました。

退職金の使い道
退職金で購入の金融商品

肯定派と否定派で様々な意見 

 資産運用についてどう考えているか。自由回答で聞いたところ、肯定派と否定派では大きく意見が割れました。否定派からは「博打の一種」(千葉県60代男性)や「時間と知識があって、労力をかけられる人がすること」(東京都60代女性)といった突き放した見方のほか、「まだまだギャンブル性が高くて、投資に消極的です」(兵庫県60代女性)という投資経験者の声も聞かれました。

 こうした意見が出てくる背景には、福岡県の70代男性が率直に書いてくれたように「証券会社の甘い前向きな提案に難なく同意して、唯一無二の老後資金が危機に瀕している」という事例が決して珍しいものではないからだと考えられます。東京都の85歳以上男性も「財務部署を経験した同僚には財務通を自称していた人間もいたが、いざ自己資金の運用になると上手くいっているとは耳にしない。中途半端な知識と経験だけでは資産運用に成功しない。資産運用は難しいものだと思う」といいます。

 また、調査期間がウクライナ危機による株価の下落と重なったこともあり、「これからの欧州経済からの影響を踏まえ、今後の見通しを知りたい」(山梨県40代女性)といった不安も聞かれました。

 一方、肯定派の多くは、「金利があまりにも安いので、多少のリスクをとっても資産運用をした方がいいのではと思っている」(埼玉県50代女性)というように、資産を維持するには超低金利の預貯金だけでは不十分との理由を挙げます。

 京都府の60代女性は「預貯金だけでなく資産は分散して持つのが当たり前、大人としてのたしなみのようになってきていると感じる。積極的に株価を見て売買するのは難しいので、投資信託の積み立て購入や外貨預金なら負担が少ないと思う。少々株価などが下がっても、それも勉強。株主優待があれば楽しい」といいます。埼玉県の60代男性も「投機と投資を混同せず、コツコツと少額でも投資は継続して行うべきだと考えます。今のような低金利の時代では特に大事なことだと思います。 自分は20代後半から様々な投資を少額から始めました。そのころから始めた純金積み立ては評価額が元本の3倍になっています」と成功体験を語ります。

 また、群馬県60代男性は「人生100年時代における長生きリスクなどと言われる時代、多くの人にとって資産運用は必要なことだと思います。 ところが、資産運用や投資という言葉を聞くと、身構える人が多いのが現状で、私も以前はそうでした。そうした見方を変えることが一番重要だと思っています」と、関心を持ち、自ら学ぶことの大切さを指摘しています。このほか、「単なるお金儲けではなく、頑張っている企業を応援したい」(愛知県50代男性)という、投資本来の目的について触れた意見があったこともお伝えしておきます。

 調査は読者会議メンバーを対象にReライフプロジェクトのwebサイト「Reライフ.net」で2022年2月18日~3月17日に実施。有効回答は246人でした。

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