今夏、シニアの帰省・旅行は「行く」「行かない」が相半ば

コロナ禍2年余で旅行意欲、徐々に回復 「旅行をする」派の主流は60代?

2022.08.10

 行動制限のない3年ぶりの夏となる一方で、新型コロナウイルスの感染再拡大が急速に進み、自主的な判断にゆだねられるなか、アクティブシニア層は、様々な感染防止策をとったうえで帰省や旅行に踏み切る行動派と、感染リスクを最小限に抑えるために、帰省・旅行を手控える慎重派が相半ばする形になっていることが見えてきました。

 【夏の帰省・旅行アンケート】実施中!(8月22日まで)
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旅行・帰省の計画を聞く円グラフ

■■「帰省する」「旅行する」があわせて4割、「旅行しない」4割超と拮抗

 朝日新聞Reライフプロジェクトがコミュニティーメンバーを対象に実施中の「夏の帰省・旅行アンケート」で、8月8日未明までに寄せられた678回答を集計したところ、この夏、泊りがけの旅行や帰省を「する」と答えたひとの割合は、帰省と旅行をあわせて4割。これに対し、帰省・旅行は「しない」というひとも4割余りに達し、「行く」「行かない」がほぼ拮抗(きっこう)する形となりました。

コロナ禍2年余の時期別の旅行動向

 コロナ禍の2年余を季節ごとに区切り、この間の旅行経験を尋ねてみたところ、旅行したひとの割合は前年同時期と比べ徐々にあがってきていました。初めての緊急事態宣言が出された20年春、ゴールデンウィークを含む期間中に旅行をしたひとは回答者全体の1割にとどまっていました。これに対し今年4~6月の期間中に旅行したひとは3割を超え、2年前の3倍に達していました。今年の夏休み期間の旅行者増加も、こうした流れの一環ともいえそうです。

マスクとガイドブックとスーツケース

■■ コロナ感染の爆発的再拡大が引き起こす警戒感の揺り戻し

 一方で、7月に入ってから始まったオミクロン株BA.5によるコロナ感染再爆発は、いったんは薄らぎつつあった新型コロナへの警戒感の揺り戻しも引き起こしました。

 たとえば旅行しない理由(複数回答)として最も多かったのが「新型コロナに自分自身が感染するリスクをさけたい」(64.8%)で、ほぼ3人に2人が挙げました。次いで「帰省先の親や親族が感染するリスクをさけたい」(36.3%)。オミクロン株の感染急拡大が、帰省・旅行の手控えにつながっていることをうかがわせます。

旅行や帰省をしない主な理由

 帰省や旅行を決めたひとたちの関心事もやはりコロナの感染状況でした。「高齢の両親に2年ぶりにあうので感染リスクを避けるため1泊で帰るつもり」(50代前半女性)、「実家からあまり出ず、兄弟・甥(おい)姪(めい)くらいの顔合わせだけにする」(70代前半男性)、「なるべく人が多くないところ、自然の中に行きたい」(60代前半女性)など、感染リスクを最小限に抑えての行動や計画が目立ちます。

■■ 60代に多い積極派・行動派、年齢が高まるとコロナ警戒感も高く

 アンケートの回答を世代ごとにみていくと、50代、60代、70代以上で、帰省や旅行を「する」「しない」をはじめ、回答の傾向が異なっていることがわかります。

帰省・旅行計画の年代別内訳

 国内旅行を計画するひとの割合が最も多くなったのは60代。前後の世代では2割台前半から半ばだった旅行派の割合が3割台後半となっていました。その分、旅行を「しない」と答えたひとの割合は3割台半ばで、10歳刻みの年代でみたとき、唯一、「旅行をする」派が、「旅行をしない」派を上回る世代となりました。

 一方、70代以上の年齢層は、「旅行をしない」という回答が唯一、5割を上回っており、新型コロナ感染への警戒を最優先にしていることがうかがえます。

 また、年齢を5歳刻みで区切った場合も同様で、定年などを迎え、第二の人生のスタートラインにたつ60歳代の変化の様子がみてとれます。

年代別(5歳きざみ)の旅行・帰省計画の内訳

 同じ60代でも、65歳を挟んだ前後でアンケートへの回答傾向は大きな違いがあらわれているのがわかります。アクティブシニア層の行動様式には、65歳を境にして、大きな変化が生じていることをうかがわせています。

■■ アクティブシニアの夏の旅行・帰省需要の回復は道半ば

 朝日新聞Reライフプロジェクトは、過去にも夏の旅行・帰省に関するアンケートを実施しています。たとえば2020年のほぼ同時期に実施したアンケ―トでは、20年夏の帰省・旅行の動向とともに、コロナ禍の直前となる2019年夏との比較もしました。

 今回のアンケートと20年のアンケートを合体させると、この4年間の夏の旅行・帰省の動向は以下のような形になります(「旅行する」の項目は帰省・国内旅行・海外旅行の合算)。

コロナ禍前後の旅行動向比較

 いったん3分の1以下に落ち込んだ旅行・帰省の回復の動きは、まだ道半ば、コロナ禍3年目の今年は、回復への中間地点あたりにいるのかもしれません。

 調査は朝日新聞Reライフプロジェクトの会員制コミュニティー「読者会議」メンバーを対象に2022年7月20日から実施中(8月22日まで)。8月8日未明時点の有効回答は678人(男性50.7%、女性48.5%、その他0.7%)。年代別は、49歳以下9.9%、50代26.0%、60代36.3%、70代23.6%、80代以上4.3%。

 「夏の旅行・帰省に関するアンケート」は、8月22日まで実施します(読者会議・商品モニター会メンバー限定)。ぜひ皆さまの声をお寄せください。

※Reライフ読者会議は、人生後半を自分らしく生きるためのコミュニティーです。入会すると、ウェビナーや座談会、新しい商品を試せる体験会などに参加できます。登録方法や詳細は「Reライフ読者会議ページ」をご覧ください。

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