【読者会議】病院のみなさん ありがとう

<Reライフアンケート>病院に伝えたい感謝は?

2022.08.14

 病を得て病院にかかるとき、私たちは不安を抱え、弱気になります。そんなとき、医師や看護師ら、スタッフの言葉や気遣いで元気を取り戻したーー。そんな体験が数多く寄せられました。

共に親として 涙してくれた

 一昨年末、東京都内に住む女性(55)は、コロナ禍で先延ばしにしていた乳がん検診を受けた。
 数週間後、「要精密検査」の連絡をうけて再検査した結果、ステージ2のがんが見つかった。
 担当の医師は淡々と治療計画の全体像をわかりやすく説明してくれて、自分も冷静になることができた。
 心配だったのは、自分よりも高校受験を控えた一人息子のことだった。
 親としても初めての経験だ。コロナ禍で学校生活が不規則になる中、できるだけのサポートをしてあげたい。受験が終わるまでは病気のことを伝えたくなかった。
 保護者会の役員として卒業式の準備に参加していたので、病気のことを伝えれば、気を使わせることになる。それも気が重かった。
 そんな状況や心配事を主治医に率直に伝えると、すべての日程を丁寧に聞き取り、目の前でカルテに書き込んでいった。そのうえで、卒業式の直後に入院して手術、入学式の前日に退院というスケジュールを組んでくれた。
 それでも不安な気持ちは募った。これまで入院した経験は出産の時ぐらい。入院の準備で看護師からヒアリングを受けたとき、家族構成を伝えたところ、看護師も「実は中学3年の娘がいる」と明かしてくれた。
 コロナ禍で部活の大会や修学旅行など全てが中止になり卒業式の開催も不確定。そんな状況で受験生になってしまった子どもらがふびんでならない……。
 看護師と2人で嘆いているうちに、感情が高ぶり、「それなのになんでこんな時にこんなことに」と思わず泣き出してしまった。看護師も目に涙を浮かべているのを見て、「たくさんの人が私に向き合って治療に取り組んでくれている」と実感した。
 2週間ほどの入院期間中、「病院とはこんなにも忙しいのか」とまず驚いた。
 特に夜間、高齢の入院患者が院内を歩き回ったり、大きな声をあげたりする度に、看護師や看護助手の方々が丁寧に対応していた。自分も体をきれいに拭いてもらったりして感謝の気持ちでいっぱいだった。
 コロナ禍のため家族とも一切面会はできなかった。ただ、自由に使える公衆無線LAN「Wi-Fi」が導入され外部とやりとりできた。それ以上にお掃除係を含めてスタッフが雑談の相手になってくれて気が紛れたのは、ありがたかった。

(浜田陽太郎)

病院に伝えたい感謝は

透析拒む夫 力こめて説得

 若い頃から1型糖尿病と闘ってきた夫。徐々に病状が悪化していったが、透析治療を始めることはかたくなに拒んでいました。ある日、担当医はゆっくり時間をかけて説得してくれました。「あなたは今、橋の上を歩いています。足もとは鉄でがっちりとしているように見えても、谷底にいる奥さんに見えているのは、さびて朽ちてボロボロの橋脚なんです。いつ橋が崩れるか時間の問題です」。力のこもった言葉に夫は黙ってうなずき治療を受け入れました。
(大阪府 福山京子さん 58歳)

病の娘 育てる勇気もらう

 長女は先天性の病気で呼吸が止まる発作があり、生まれてすぐ1年ほど入院していました。看護師さんは、娘が泣くときとミルクを飲むときに発作が起きやすいことに気づき、ケアの仕方を一緒に考えてくれました。理学療法士さんも、肺炎を防ぐためにたんを吐き出しやすくするリハビリを教えてくれました。家族と医療者がチームになれたことで、子育てする勇気をもらいました。3歳まで生きられるかどうか……と言われた娘も今年33歳になります。
(茨城県 杉井智子さん 61歳)

意識ない母に細やかなケア

 くも膜下出血で倒れた母は、手術から1カ月後に慢性期の病院に転院し、1年半にわたりお世話になりました。意識は戻りませんでしたが、3時間ごとのたんの吸引、点滴、酸素吸入、トイレの世話などきめ細かなケアを受けました。家の近くだったので毎日顔を見に行ったのですが、看護師や介護職の方から「ご苦労様です」と声をかけられたことは忘れられません。主治医からの病状や治療の説明も適切でした。自分たちは支えられていると思いました。
(埼玉県 三田信行さん 67歳)

 Reライフで読者のみなさんにお答えいただいたアンケートは、「Reライフ白書」のページにまとめています。ぜひご覧ください。

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