<読者ブログ>

市毛良枝さんのように 「自分らしい生き方」探し続けたい  

【Reライフフェスティバル2023春】読者会議メンバーリポート

2023.04.03

 3月に開催した「朝日新聞Reライフフェスティバル2023春」では、読者会議メンバーの中から公募で選ばれた方々が「読者リポーター」を務めました。俳優の市毛良枝さんによる「私らしく、歩く、生きる~午後5時24分からのReライフ~」に参加した読者リポーターの感想を紹介します。

市毛良枝さんのプログラムの映像を配信中(4/14夕まで)

市毛良枝さん
俳優の市毛良枝さん

あきらめたこと、先送りしたことにチャレンジ

 市毛良枝さんが登壇された時、年齢を全く感じさせない素敵な姿に息をのみました。お話を伺うにつれ、俳優としての悩みやお母さんの介護など、大変な思いを抱きつつ仕事を続けてきたことを知り、より一層ファンになりました。
 特に、お母さんが98歳10カ月の時、一緒に海外旅行に行かれたお話は印象的でした。私も自分の両親、そして義理の両親を見送りました。老親の希望をかなえることがどんなに難しいことかを省みると、市毛さんのお母さんに対する思いに感銘を受けました。介護を通して考え学んだことは、自身の老いへの心構えにつながっていると気づき、何事も人生のプラスになるものと思いました。
 そして、私はこの講演で初めて「人生時計」という言葉を知り、講演のサブタイトル「午後5時24分からのReライフ」の意味がようやくわかりました。私のこれまでは、卒業後に就職し、仕事をしながらの出産、子育て、親の見送りと、あっという間に過ぎました。今も仕事を続けそれがやりがいになっていますが、現在の年齢を24時間に置き換えると、これからの人生はもう「残されている時間」でしかないことを改めて認識しました。
 今日は、市毛さんから心に留めたいたくさんの言葉を頂きました。中でも「自分らしく生きる、それを考え探すことが人生」という趣旨の言葉が、強く心に残っています。私には、今までやりたかったけどあきらめたこと、先送りしてきたことがたくさんあります。まずは、一つひとつチャレンジしていきたいと思います。このフェスティバルに参加することや読者リポーターに応募することも、やりたかったことの一つでした。「自分らしく生きる」に近づくために、チャレンジをあきらめたくないと思います。
 今、私はこの「残されている時間」をとてもいとおしく感じられます。最後に、このプログラムに参加したお陰で、改めて自分のこれからを考える機会を持つことができ感謝しています。
(埼玉県 本田尚美さん 60代)

経験を生かして開けた「新しい扉」

 仕事、ワンオペ育児、介護に全力疾走してきた人生前半。家族の死や離婚、自らの生死にかかわる闘病などを経てようやく立ち止まることができた50代後半、ふと自分を見失った。私はこれからどこに向かおうとしているのだろう。
 そんな時、目に入ったのが「朝日新聞Reライフフェスティバル」だ。「自分らしい生き方を応援する大人の文化祭」。ちょっとのぞいてみようか。ライターを生業としていることもあり、どうせならと読者リポーターをやらせてもらうことにした。
 担当させてもらったのは、市毛良枝氏の講演「私らしく、歩く、生きる」。
 講演中に何度も出てきたキーワードが2つある。「楽しむことをあきらめない」、そして「新しい扉を開く」。
 40代から始めたという登山から始まり、社交ダンス、ダイビング、ヨガなど、市毛さんがハマっていることは多岐にわたる。
 新しい扉を開くことは、13年近く続いた母親の介護をしている間も続いた。いやむしろ、100歳で亡くなる直前まで楽しむことをあきらめなかった母親の姿を見て、自分もそうありたいと思ったのだそうだ。
 思い切って開いてみた扉の向こう側には、今まで気づかなかった新しい自分、そして必ず「人のつながり」があったという。
 さて、私の「自分らしい生き方」とは。
 立ち止まったばかりでまだ疲労困憊(こんぱい)しているものの、幸い、楽しむための原動力である好奇心は失われていない。
 「新しい扉」は、何も全く新しい世界でなくても、今まで積み重ねてきたことを生かして世界を切り開いていくのもありだ。
 そういう意味では今回、読者リポーターとしてイベントに参加したことは、経験を生かして開けてみた「新しい扉」のひとつだ。その先にあるものをどう生かせるかは、自分次第。
 文化人類学者で言語学者の故・西江雅之氏の言葉を思い出した。
 「おもしろがる実力があれば、世界中どこでもおもしろい」
 少なくとも今原稿を書きながら、私はちょっとワクワクしている。
(神奈川県 井下めぐみさん 50代)

 本記事は、2023年3月10日開催の「朝日新聞Reライフフェスティバル2023春」に、読者リポーターとして参加した読者会議メンバーの感想を掲載しています。

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