<読者ブログ>

大原千鶴さんの「いつくしみ」という言葉 広まって流行語大賞になりますように

【Reライフフェスティバル2023春】読者会議メンバーリポート

2023.03.27

 3月10日に開催した朝日新聞Reライフフェスティバル2023春では、読者会議のみなさんから「読者リポーター」を公募しました。料理研究家の大原千鶴さんのトークショー「心にいつくしみを持って生きる幸せ」に参加いただいたリポーターおふたりの感想をご紹介します。

大原さんが出演された朝日新聞Reライフフェスティバル2023春のトークショー「心にいつくしみを持って生きる幸せ」の動画が配信されています(4月14日17時まで)。どうぞこちらからご覧ください。

☆「大原千鶴のいつくしみ料理帖」(世界文化社)を4名様にプレゼントします。応募はこちらからどうぞ(商品モニター会メンバー限定)。応募締め切りは4月10日です。

大原千鶴さん

Reライフフェスティバル2023春で話をする料理研究家の大原千鶴さん=伊藤菜々子撮影

大原さんのレシピには、人生を楽しく豊かにするたくさんのレシピが隠されている

 辞書をひもとくと、料理とは、もともと「物事を整えおさめること。うまく処理すること」を意味していたようです。ですから、大原千鶴さんの料理研究家というお仕事は、生き方の研究でもあり、料理を通して生き方や考え方を提案する営みなのでしょう。

 そんな大原さんのお話を聞きながらこだわりという言葉が浮かんできました。こだわりはその持ち方によって、人生を豊かに楽しくさせますし、逆につまらなくもさせます。

 大原さんのこだわりは、どうやらいつくしみのようです。食材などの自然、調理法などの文化、道具などのもの、それに人とのつながり、まわりへのやさしいまなざし、豊かな気持ちを大切にし、大事にすることへのこだわりがいつくしみなのでしょう。

 例として、20年以上履き続けている草履を紹介されていましたが、そのこだわりには感謝の気持ちと共に美意識があります。

 そればかりではありません。逆説的な言い方ですが、大原さんはこだわらないことにもこだわっています。そこが料理研究家の真骨頂のように思われますが、大原さんが出版された著書から抜粋された「とろけるだし巻き風卵」(半熟状に焼いた卵の上にかつお節と醬油をかけるという典型的な簡単ご飯)のレシピが紹介されていました。これぞ「だし巻き卵」というこだわりを捨てた、想像力と創造力のなせる技と言っていいのではないでしょうか。

 大原さんも含めて私たちはそれぞれ長い人生の中でいろいろな喜怒哀楽を経験しています。それを糧に自分なりのこだわりを持ちながら生きていると思います。大原さんのレシピ(調理法)には、そうした人生を楽しく豊かにするたくさんのレシピ(処方箋〈せん〉)が隠されているように思われます。

 また、今回の講演からも、自然や文化や周りの人々に感謝しながら豊かな時を過ごすためのさまざまなヒントをいただきました。
(神奈川県 山本秀夫さん 70代)

周りの方々にいつくしみを持って接すれば、心がつながり、自分自身も幸せに

 Reライフフェスティバルは、4年ぶりの会場での開催ということで大盛況でした。
 オンラインではなく実際に会場に足を運び、見て、聴いて、感動して、その思いをその場にいる人々と共有したい。そういう思いでこの時を待ち望んできた方々がたくさんいらっしゃると感じました。

 魅力的なプログラムの中で特に興味を持ったのは、大原先生の「心にいつくしみを持って生きる幸せ」でした。
 大原先生が昨年出版された『大原千鶴のいつくしみ料理帖』を購入し、感銘を受けていたので、このプログラムの内容とリンクするのではと思い、申し込みました。
 先生のおっしゃる「いつくしみ」がどのようなものなのか、どう幸せに結びつくのか――さらに深く知りたい、と。

 大阪暮らしのいま、東京への往復新幹線代は安くはありませんけれど、コスパ(コストパフォーマンス)、タイパ(タイムパフォーマンス)共に高いものとなりました。

 ご講演内容をメモした一言一句を漏らさずお伝えしたい気持ちですが、ポイントを一点紹介します。リライフ世代のいつくしみがどのようであれば幸せにつながるかという点です。先生のお話をうかがって、わたくしの思いましたことをまとめてみました。

 ・若い頃にはできなかった学びや時間の使い方が大事。
 ・年齢を重ねることで視野が狭くなりがちなので、閉鎖的な世界を打破するように心掛ける。
 ・パーソナル化を避け、ほんの少しのおせっかいで周りの方々にいつくしみを持って接する。そのように接することで心がつながり、自分自身に温かみが感じられ、ひいては幸せに。

 「イライラしたら、『いつくしみ』を思い出してください」と大原先生はおっしゃっていました。

 「いつくしみ」という言葉がその概念とともに広がり、年末に流行語大賞にノミネートされないかしらと思っています。
(大阪市 出口弥生さん 60代)

 本記事は、3月10日開催の「朝日新聞Reライフフェスティバル2023春」に、読者リポーターとして参加した読者会議メンバーの感想を掲載しています。

☆『大原千鶴のいつくしみ料理帖』を4名様にプレゼントします
 【商品モニター会メンバー限定】【応募締め切り4月10日】

  • 大原千鶴のいつくしみ料理帖
  • 4名様
    大原千鶴のいつくしみ料理帖
    大原千鶴(著)
    出版社:世界文化社

     人気料理研究家・大原千鶴さんの保存版レシピブックが誕生しました。50代後半からの豊かな時間に寄り添う、大原さんの日々の料理の集大成です。家族のために繰り返し作ってきた定番料理をよりおいしく、シンプルに、作りやすくブラッシュアップ。大原流、合理的調理のコツも伝授します。また、大人の時間を楽しむ50代からの新定番や、お料理とお酒のマリアージュなども収録。多彩なレシピ99品は「どれも自慢のひと皿」です。「神様が与えてくれた素敵な時間を、丁寧に生き、楽しく美しく味わいたい」と語る著者の料理エッセーも掲載しています。

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  • 大原千鶴
  • 大原 千鶴(おおはら・ちづる)

    料理研究家

    京都・花背の料理旅館「美山荘」の次女として生まれる。幼少から里山の自然に親しみながら和食の心得や美意識を育む。二男一女の母として培った、家庭的かつ美しい料理に定評がある。雑誌やテレビ出演、料理教室、講演会、エッセー執筆、商品開発アドバイザー、CMやドラマの料理監修などで活躍。著書「大原千鶴のいつくしみ料理帖」(世界文化社)他多数。

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