「人生の4幕目が開いたばかり」 心地よい時間に拍手

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【朝日新聞ReライフFESTIVAL2019】加藤 登紀子さんのトーク&ライブを聴いて

 

3月1日に開かれた朝日新聞ReライフFESTIVAL2019で、加藤 登紀子さんのトーク&ライブに参加した。

 

「1969年3月12日は東京に大雪が降った」と加藤登紀子さんは五十年前を振り返った。胸辺りまで積もった雪をかき分けながら下校した私の記憶が、逆算して7歳の時のものだとつながった。加藤さんにとっての忘れがたい特別な日。拘置所の恋人を思いながら「ひとり寝の子守歌」を書いたのが25歳のこの大雪の日だと続けた。

 

 加藤さんは重ねる歳を25年で一くくりにして一幕と例えた。25歳だった当時を人生二幕目の幕開けだったと回想し、75歳になった現在を人生のクライマックスである四幕目が開いたばかりだとうれしそうに語った。客席への問いかけで、聴衆の大半がまだ四幕目に達していないと知るや「若いのねぇ」とオドケた様子で笑いを誘った。

 

 落ち着いた語り口に、絶やさぬほほ笑み。アコーステックギターを膝に乗せて、アルペジオを奏でる。曲ごとにカポの位置を変える仕草にさえ、懐の深さを感じた。トークできっかけを作り、歌声でイメージを膨らます。心地よい一時間だった。

 

ショーの終わりに、加藤さんは「ありがとう」と言いながら客席に向かって、大きく両腕を広げた。聴衆を抱きしめようとするかのように。私たちは名残惜しんで、いつまでも拍手を送った。

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(読者リポーター・丸岡芙蓉さん)