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岡田准一さんの殺陣シーンが見事、五感ふるわす映像美 

読者会議メンバーがみた映画「散り椿」

更新日:2018年10月04日

(c) 2018「散り椿」製作委員会
 映画「散り椿」の舞台挨拶つき試写会が2018年9月12日、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田で開催されました。四季折々の美しい自然を背景に描かれる人間ドラマに加え、豪華俳優陣による緊迫の殺陣シーンなど、木村大作監督がつむぐ映像は息をのむ美しさ。モントリオール世界映画祭で審査員特別賞を受賞したことでも話題になった映画です。後日、参加した読者会議メンバー5名から感想が寄せられました。


■ 世界観を表した映像美が見事

 さすが木村大作監督。映像美の素晴らしさは圧巻だ。特に雪のシーン。原作にはない場面であるが、映画の雰囲気にも実にぴったりと合っている。風景の描写の中、背景にそびえる山々の姿は木村監督の映画『劔岳 点の記』を思い出させてくれた。
 主演の岡田准一さんの殺陣も舌を巻くほどの巧さ。相当な鍛錬の賜物(たまもの)とお見受けした。榊原采女を演じた西島秀俊さんの憂愁をたたえた雰囲気にも味わいがあった。坂下里美役である黒木華さんの抑制が効いた演技には女優としての円熟味さえ感じた。
 ただ原作を先に読んだのは失敗だったかも、と思った。どうしても映画は限られた時間、端折るところがあるのは致し方のないところではあるが、原作に比べ、内容が薄くなった感は否めないところだ。(大阪府 近藤太一さん 60代)

■ エンドロールに感じたキャスト・スタッフの熱い思い

 楽しみにしていた作品は、美しい心からにじみでる凜とした空気感がとてもすてきで、まるでワンシーンが1枚の絵画であるかのような美しい映像と、妻や友、藩への愛情など様々な愛に胸がいっぱいになりました。
 雪も雨もそして散り椿を背景としての殺陣もそのどれもが美しく、殺陣は何より緊迫感が本物。あのスピードで斬られたら、切れていることに気づかないかもしれません。
 西島さん演じる采女の寛大で懐の深さを表す柔らかなたたずまい、対する岡田さん演じる新兵衛の実直で強い振る舞いの対比が、効果的だと感じました。
 キャストそしてスタッフ全員であろう自筆のエンドロールから熱い思いを感じ、監督がモントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリの受賞インタビューで「皆でもらった賞です」とコメントされていたのを思い出しました。(大阪府 濱松裕子さん 50代)

(c) 2018「散り椿」製作委員会

■ チャンバラシーンの鬼気迫る緊張感にしびれた

 チャンバラ映画が少なくなった昨今、久しぶりに満喫することができた。自身の子供の頃、チャンバラごっこで遊んでいたことが懐かしい。あの頃は、チャンバラ映画が華やかだった。
 本映画については、テーマもさることながら、チャンバラシーンの鬼気迫る緊張感が胸を打った。岡田准一氏の殺陣は、大変見事で感嘆するばかりであった。現代は映画役者と呼べる俳優さんが少なくなったように感じて寂しい。しかし、彼にはチャンバラをワクワクさせる迫真の演技と魅力が詰まっていて、素晴らしい役者さんである。木立の中を隊列を組んで走る人馬、河原や川中を水しぶきをあげて走るシーンも、子供の頃に見たチャンバラ映画を彷彿(ほうふつ)とさせてくれて、ワクワクドキドキの連続だった。
 昔チャンバラごっこを楽しんだ者にとって、チャンバラ映画や時代劇を久しぶりに堪能させてもらった。素晴らしい作品でした。(大阪府 今田信一さん 60代)

■ 原作と映画の違いにとまどい 殺陣は圧巻なのに…

 日本の四季の美しさ、岡田准一さんの殺陣の素晴らしさを満喫しました。キャストも素晴らしく、それぞれの方の演技を堪能しました。特に、西島秀俊さんと岡田さんの殺陣は圧巻でした。
 ただ、原作と比較すると、主人公と妻との愛情の深さがあまり伝わってこなかったように思います。そのため脱藩した藩に戻る理由もいまひとつピンとこず、さらに奥田瑛二さんの演じた家老が悪役に描ききれていないので、勧善懲悪ものとしても不完全燃焼な感じが否めませんでした。また、最後の戦いは陰惨な映像のイメージが強すぎて、個人的には楽しめませんでした。(大阪府 中東典子さん 50代)

■ 「人が人を思うとは」に共鳴

 映画中のせりふ「人が人を思うとは」を大切なテーマとして受け取りました。この物語に出てくる人々と同じように、私自身も、妻や若かった頃からの友人たちとそれぞれの時期において強い想いでつながって生きてきました。しかし、それでもやはり時々において、本当の思いを受け止め損ね、不義理をして後悔したり、本意を知って救われたりしたことを思い出しました。
 この作品では人々が事実や本意を知るべく、丁寧に向き合うことによって救われていく姿が描かれていました。自身の人生も後半に差しかかる中、丁寧にひとりひとりと、またひとつひとつの出来事と向き合って、主人公新兵衛のように真っすぐ生きていくことが、より豊かな人生や救いにつながっていくのだろうと思え、背中を押された気がしています。
 人々が互いに思い合う、強く気高くつつましい爽やかなとてもすてきな映画でした。ご夫婦や旧友と見に行かれることを強くお勧めしたいです。(大阪府 尾崎由之さん 50代)



【スタッフ】
原作:葉室 麟 「散り椿」(角川文庫刊)
監督・撮影:木村大作
脚本:小泉堯史
音楽:加古 隆
キャスト:岡田准一、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、麻生久美子、緒形直人、新井浩文、柳楽優弥、芳根京子、駿河太郎、渡辺大、石橋蓮司、富司純子、奥田瑛二
配給:東宝

9月28日(金)全国東宝系にてロードショー。1時間52分/(C)2018「散り椿」制作委員会

【公式サイト】 chiritsubaki.jp/

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