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改修、処分・・・古い家の悩み 決断するのは「今」 

リアル読者会議ゲストスピーカー 石井 健さんにきく

更新日:2017年07月10日

 空き家になった実家をどうする?

 年を重ねても今の家に住み続ける?

 家族構成や人数が変わった後にリフォームは?

 朝日新聞Reライフプロジェクトは7月、「住まい」をテーマにしたイベント「リアル読者会議」を東京と大阪で開催します。これに関連して実施したアンケートでは、50代以上のアクティブ世代の多くが様々な悩みを抱えている現状が浮かび上がりました。
 「悩んでいる場合ではありません。考え始めるのは今です」。イベントに講師として参加する建築家の石井健さん(ブルースタジオ執行役員)は、こう指摘します。

 石井さんに、不動産の資産性や地域との関わり方などの論点も伺いました。


 50代以上の多く方が、住まいをめぐる悩みや問題を抱えています。

 朝日新聞のアンケートをみて感じるのは、「なんとかしなきゃいけない」と焦る気持ちはあるけれど、何もできていない人が少なくないということ。高度経済成長やバブルなど、自分たちが育ち、体験したいい時代の思考感覚が身についていて、「今そこに迫る危機」を認識できないのかもしれません。

 ただ、「現実」もなんとなくわかっているはず。みんなが自分の資産を持ち、地域が活性化して、子どもたちとうまくいく――というのは、残念ながら不可能です。

 リアル読者会議では、「現実」を見つめて、次のステップに移るためにどうすればいいのか、参加するみなさんと一緒に考えたいと思います。

 多くの方が困っているのは、空き家の処分でしょう。築年数が古い家は、ただ古いという場合と価値がある場合とがあります。収入を得ることは難しいと思いますが、NPO法人に登録して活用する手段もあります。

 資産性のない物件は、処分を決断した方がよいでしょう。地域との関わりという点では、自分が離れることが地域にとって痛手になることもあります。感情の問題もあると思います。しかし、物件の資産性と地域への愛着は別問題です。「相場が…」などと悩んでいる場合ではありません。考え始めるのは今です。

 高齢化に伴うリフォームに頭を悩ませている方も多いと思います。健康状態を考慮して、どうリフォームすればよいか。バリアフリーや耐震の観点もありますが、急激な寒暖差で起きる「ヒートショック」による死亡例が意外と多く、その対策も必要です。リフォーム詐欺の問題もありますので、どんな会社に相談すればよいかなどもお伝えできればと思います。

 相続をめぐっては、自身が苦い経験をしたり、親族間でトラブルになったりしたケースを見聞きした方も少なくないでしょう。これから相続を考えるにあたって、事前にどこに相談すればいいのか。相続の利点や注意点も含めてお話しできればと思います。

 今の50代以上の世代は、自分たちの子ども世代と所得が違います。娘や息子への相続を考えることは、孫世代の負担軽減につながります。準備は早いに越したことはありません。参加した方には、「自宅に帰ったらすぐに家族で話し合いたい」と思ってもらえるといいですね。


石井健(いしい・たけし)

建築家。株式会社ブルースタジオ執行役員。1969年、福岡県生まれ。日本のリノベーション分野の第一人者としてこれまで1000戸以上を手がけてきた。2012年度に「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で、2014年度に「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で、それぞれグッドデザイン賞を受賞。著書も『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』『リノベーション物件に住もう』など多数。

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