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映画「空飛ぶタイヤ」にみた、日本の縮図とは 

プレミア試写会に読者会議メンバーが参加

更新日:2018年06月14日

(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会
 映画『空飛ぶタイヤ』のプレミア試写会が61日、大阪ステーションシティシネマであり、読者会議メンバーも参加した。トレーラーのタイヤ脱落事故をめぐる大手自動車メーカーのリコール隠しを題材にした本作。鑑賞したメンバーからは、いま日本で起こっている社会問題と重ねた感想が寄せられた。


 試写会の前には主演の長瀬智也さんと、本木克英監督が舞台挨拶。事故の原因が整備不良だとぬれ衣をきせられる運送会社社長を演じた長瀬さんは「今の現代社会で起こりうるストーリー。社会で闘っている方たち、それから、これから社会に向かう若者たちにぜひ観ていただきたいと思います」とアピールしていた。映画は615日(金)から全国公開される。

(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会


映画「空飛ぶタイヤ」について

 ある日突然起きたトレーラーの脱輪事故で、整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也)。調査の中で車両の欠陥に気づいた赤松は、製造した大手自動車会社・ホープ自動車の不正を暴くためにさらなる調査を始め、大企業による“リコール隠し”を突き止めるのだが……。
 原作は累計180万部を突破した池井戸潤による同名ベストセラー。『半沢直樹』『下町ロケット』などテレビドラマ化された作品も多い池井戸作品で、初めての映画化となる。キャストには長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生らが集結。メガホンは『超高速!参勤交代』シリーズの本木克英がとった。



<読者会議メンバーの感想>

組織を動かした、人間くさい社員の情念
 
見終わった時、思わずうなってしまいました。
 重いテーマでした。現代社会のどこでも起こっている、また誰もが出演者の全ての立場になり直面する可能性のある内容です。
 どの役も、もとは善人なのかもしれないのに、置かれた立場によって欲が出たり、ねたんだり、諦めたり、裏切ったり、人間の弱さが出ます。この映画では、主役はじめ全員に葛藤があり、その人間臭い感情を、巧みな演技力で表現しています。私もあんな立場だったらそんな態度を取るかもしれない、と思わせられます。そして、簡単には方向転換しない(できない)大企業や役所、警察が、そこにいる「人間くさい一社員」の情熱で大きく動いた結末に感動し、涙が出ました。
 官庁や大企業の屋台骨を揺るがすようなニュースが毎日のように流れる今日、そんな組織には、人間くさい一組織人もいないものかと思います。(大阪府 村上暁美さん 50代)

(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

映画のようなことが現実世界でも……
 この映画は1年ほど前に撮影を終わっていたそうだが、その間に世の中では、フィクションであるはずのこの映画のようなことが、現実世界でたくさん起こっている。
 データ改ざん、検査結果のリコール隠し、そして、部下に責任をなすりつけたり、手柄は自分のものにしたりする自己保身。そんな社会の縮図が、この映画では端的に表現されている。
 中小企業は、大企業の下請けが多く、大企業の無理強いを受け入れなければ、仕事が打ち切られる。そんなことになってしまえばたちまち、従業員やその家族が路頭に迷うこととなってしまう。上映前の舞台挨拶で東大阪のネジ会社の社長さんが挨拶をされていたが、そんな中小企業のギリギリの現実も、よく描かれていた。(大阪府 和田貴幸さん 50代)

現代日本の縮図を見せられるよう
 
冒頭、トレーラーからタイヤが外れ、高く飛び上がり、楽しげに歩道を歩く親子に向かって落下する場面は、体がすくみ、息が止まるほどの衝撃を受けました。
 大企業によるリコール隠しが題材のこの映画は、現代日本の縮図を見せられるようでした。しかし、整備不良を疑われながら、社員の整備を信じて最後まで真相究明をあきらめない主人公、そして、悩みながらも自らの正義に従った大企業の社員の姿には、少しだけホッとしました。(大阪府 竹内和子さん 60代)

正直者が生きづらい時代に「たたかう」とは
 
冒頭の舞台挨拶で「スカッとしない」と聞いたので、リコール隠しは暴かれず、にぎりつぶされるのかと不安になったが、最後は胸をなでおろした。
 この世の中には、いったいいくつのにぎりつぶされた事件があるのだろう。実際に内部告発をした方や、倒産に追い込まれた方なら、どのような思いでこの映画をご覧になるのだろう。正直者が生きづらい昨今、「たたかう」というのはいろんな形があると改めて考えさせられた。そして、一人でも多くの方が、それぞれの立場ですべき事を考え、実行できる人になってほしいと切に願う。(京都府 藤田英子さん 50代)

(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

登場人物のたたかう姿に触発された
 この映画では、いま社会で問題になっている「隠ぺい」「組織に逆らえない個人」「大企業に逆らえない中小企業」などが描かれている。劇中ではそれぞれの立場で登場人物がたたかいを挑んでいる。自分も50代半ばになり、そろそろたたかわず穏やかに過ごそう……とも思っていたが、たたかいを続けることがやる気、生きがいにつながるのだと、改めて思える映画だった。(兵庫県 田村信宏さん 50代)

 未来のために声をあげているか、問いかける作品
 今にも消えそうな小さな「正義」が、気の遠くなるような「巨悪」と戦う。やがて苦難を乗り越え、大きな流れとなり、巨悪の闇を暴く。熱い思いを持った人たちの物語でした。
 今、よく似た事柄が世の中にひろがっているように思えてなりません。子や孫たちの未来に対して、私たちは使命感を持ち合わせているでしょうか、声を上げているでしょうか、事なかれ主義になっていないでしょうか。そんな風に、私たちに問いかけている作品でした。(兵庫県 仲矢博之さん 70代)

映画「空飛ぶタイヤ」
6月15日(金)より全国ロードショー
120分/松竹/2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会
映画『空飛ぶタイヤ』公式サイト

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