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実話だからこそ心に染みた プロ棋士への夢を支えたものとは 

読者会議メンバーがみた映画「泣き虫しょったんの奇跡」

更新日:2018年09月12日

(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社
 映画「泣き虫しょったんの奇跡」の試写会が2018年8月24日、東京・神保町の一ツ橋ホールであり、読者会議メンバーも参加した。一度はプロ棋士への夢に敗れるものの家族や周囲の人々に支えられながら奇跡のセカンドチャンスをつかみ、ついには偉業を成し遂げる男の実話を、メンバーたちはどうみたのでしょうか。感想の一部をご紹介します。


「奇跡」実現 感動さわやか
 スポーツや囲碁・将棋界などの勝者とか高名な起業家とか、人生の成功者からは、しばしばインタビューなどで「諦めなければ夢は絶対にかなう」などという発言があります。しかし、私のようにまもなく還暦を迎える者には、そんな言葉はこれから社会に出るような若者を激励するための建前であり、その陰にどんなに努力しても夢敗れた大多数の者がいることを知っています。
 「しょったん」はそれでも諦めずに大好きな将棋のプロになるという夢を追い求め続けた結果、彼の姿勢と優しさを理解する多くの支援者を引き込んで過去にない奇跡を達成した。そのことに爽やかな感動を受けました。こんな私でもまだ達成していない大きな夢に向かって更に突き進む大きな勇気をもらい、とても元気の出る映画でした。 (神奈川県 小峰秋夫さん 50代)

言葉にこもる力と温かさ
 自らの才を信じたからこそ挑んだプロ棋士への道。しかし、願いかなわずその道を去る時に彼らが味わう絶望感はどれほどのものだろうか。
 けれども、そんな挫折を経験しながらも、アマ棋士として、ついにはプロへの道を切り開いた主人公。その彼の歩みを描いたこの映画は、意外にもヒリヒリとした痛みよりもふわりとした温かさに包まれたものでした。
 それは彼が自分の人生を恨まず将棋を憎まなかったから。いやむしろ将棋を愛し続けたからでしょう。遠い記憶の中からも、彼を認め励まし続ける存在の温かさがあったからかもしれない。人の言葉にこもるとてつもない力の大きさに、改めて我が身の来し方を振り返させられる映画でした。 (埼玉県 鈴木純子さん 50代)

(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社

主役に伝わる監督の熱意
 主人公の瀬川晶司五段はもちろん、『王手』の脚本で映画界にデビューした豊田利晃監督自身にも、最近の状況に対してリベンジする気持ちがあったのではないか。監督の映画を撮りたいという熱い気持ちがビンビン伝わってきた。
 それが松田龍平にも伝わったのだと思う。ムキにならない淡々とした演技が芸風だが、この映画では熱かった。父親が死んだ時の涙に心打たれた。いいお父さんだからね。あんな理解のある父親がいる人は幸福だ。ほぼ一瞬しか出てこない妻夫木聡や新井浩文の演技も心に残る。元気の出る映画です。 (東京都 森野久徳さん 50代)

子を包み受け止めた親の愛
 14歳から入会した奨励会を26歳の年齢制限で退会し、その後大学に入学した後も、金銭面だけではなく、精神面でも支え続けた両親には脱帽した。特に父親の言葉には驚いた。私はこんなに大きく子どもを受け止められない。優しい言葉も掛けられないだろうと思った。叱咤(しった)激励はしても、こんなに長い目で子どもを包み続けることは私には出来ないと思った。 (東京都 鈴木昌子さん 60代)

(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社

挫折した分 強くなれる
 離れてから、(それが)いかに大切であったかと気づくことができれば、本当に大切なものはなくさないのですね。
 優しく見守ってくれる家族、アドバイスをくれる友人・知人、恩師、そしてその気持ちや言葉の意味に気づくことができる自分。
 1度挫折した人が、自分のためではなく人のために頑張る力は、挫折した分だけ強くなるのですね。
 周りの人を大切にするしょったんの優しさは、周りの人からも大切に思われる要素のひとつなのだと思いました。(神奈川県 西留ますみさん 50代)

人生観思い起こす名作
 26歳の年齢制限で奨励会退会を余儀なくされてからも将棋に賭けた人生。主人公自ら著した同名小説を既読していたのでじっくり鑑賞出来た。監督自らが元奨励会会員であるが故に、どの様に「サクセスストーリー」を映像上に表現されるのか関心を持って鑑賞した。
 王将と玉将の使い方の違いや、対局時のあいさつなど独特のルールを随所にさりげなく挿入したシーンを除けば、老若男女もスクリーンの前に釘づけになってしまうほど、瀬川棋士の魂が忠実に描かれていた。
 幼少の頃からの将棋への夢、情熱が、幾多の困難、座礁を乗り越え見事に「奇跡」といえる果実を実らせた。様々な立場でその人生観を改めて思い起こす名作だと思った。(千葉県 今枝護さん 70代)



映画「泣き虫しょったんの奇跡」
2018年9月7日から全国公開。127分/(c)2018『泣き虫しょったんの奇跡』製作委員会(c)瀬川晶司/講談社/2018年
公式サイト http://shottan-movie.jp/

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