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疲れないパンプス、食品の包装表記…生活者の本音から開発 

人生100年を共創する/2018年度上期の活動報告(企業編)

更新日:2018年09月30日

 企業が読者会議・商品モニター会を活用し、商品開発や販促に生かす試みも出てきた。読者会議では、一方通行の情報発信だけでは伝わりづらい「商品の特徴や使い方」を直接説明できる。加えて、メンバーの率直な反応や生の声からヒントが得られることもあるようだ。

●千趣会~50歳からの「疲れなくておしゃれなパンプス」を商品化

 足の筋力は衰えてはきたけど、おしゃれもしたい――。そんな50代以降の女性の要望に応える靴を開発しようとReライフ読者会議メンバーと靴の開発に取り組んだ、通信販売大手の千趣会。昨年12月から今年4月まで、4カ月に及ぶ商品開発会議50代の女性読者22名と向き合い、おしゃれで疲れにくいパンプスを開発した。

 会議で読者の口から出てきたのは、「足元がきれいにみえる靴がほしい」「若い頃と同じでなく、今の年齢にあったものが欲しい」「でも、足が痛くなるのはいや」など、多様で難しい要望。会議の前まで、スニーカーのような靴が好まれると予想していた千趣会の担当者は、「自分たちの思い込みの間違いに気づいた」。ニーズに応えている商品は意外に市場に少ないことも実感し、開発の方向を、「疲れにくく、美しいパンプス」に舵を切った。

 試作品は中敷やソールを工夫して足への負担を少なくする一方、エレガントにみえるようにシルエットやカットにも配慮。本物を求める読者の希望に応えようと、素材も本革するこだわりようで、試し履きした参加者から「スニーカーに近い感じ」「楽な靴を履いている感じがしない」「パーティにいける」など、好意的な反応を得た。  

 開発した靴は「ヒロインパンプス」と名づけられ、この秋から千趣会のインターネットサイトなどで発売中。担当者は「大人としての上品さや気品、女性としての可憐さやかわいらしさ、いつまでも『私が主役』という気持ちを名前に込めた」と話す。

 4カ月にわたった会議を終え、担当者はこう振り返った。「参加者の皆さん一人一人が同世代の代表という意識を持って、真面目に、前向きに忌憚のない意見をいただけた。厳しいご意見・ご要望もあったが、一つずつクリアしていくことで、今までにない価値をもった商品が開発できた」

 ●大塚食品~2合用があるのに1合用を2袋? 改善のヒントに

 釜飯の素「銀座ろくさん亭」シリーズを展開する大塚食品の担当者は、これまで消費者の声に直接触れる機会が少なかった。6月に購入経験者のグループインタビューで読者会議を活用した。食に関しては保守的な人が多く、高価格商品では試してもらうことが難しいので、購入者の声を聞く機会が少なかったという。

 「食へのこだわりがあり、価格に縛られずいいものを買いたいという比較的裕福な方々の声を直接聞くことができた」と担当者。「2合用の製品があるにも関わらず、知らなかったので1合用を2つ使っている方もいらっしゃった」など本来の使い方ではない側面も見ることができ、パッケージのリニューアルの時期だったので今後の参考になったという。今回のようなケースだけでなく、商品担当者のなかで、試作段階の仮説検証にもふさわしいのではないかとの意見もあがったという。

●オイシックス~店頭販売で野菜の魅力をどう伝えるか? 音声は効果的!?

 「博報堂スダラボ」「博報堂アイ・スタジオ」とともに、朝日新聞Reライフプロジェクトが8月に開催した「新しい広告のカタチ」をテーマにした体験イベント。ネットを中心とした有機野菜販売で知られるオイシックスともコラボレーションし、「しゃべる野菜」たちに触れてもらった。

 参加したのは、50代後半~70代の読者会議メンバー6人。オイシックスは、最近、実店舗での販売にも力を入れているが、商品の魅力を伝えるのに苦労しているという。

 「おすすめはスライスして、酢の物に」「にんじんジュースにして飲んでみて下さい」などと「野菜がしゃべる」装置を設置したところ、参加者からは「愛着がわく」「かわいい」と笑顔が漏れる。IoTやAIなど新しい技術には「少し不安を感じる」という参加者もいたが、野菜がしゃべる仕掛けへの反応は上々。「老眼で売り場の説明書きを読むのはつらい。音で調理方法を教えてくれるのはうれしい」との声など、若い担当者では気づきづらい指摘も次々とあがった。今後の販促活動の参考にしていくという。

2018年度の主な読者会議活動

【上期に取り上げた企画】
【企業との体験・座談会】 =企業と読者会議のコラボ企画を受け付けています
【コミュニティー活動・投稿企画】
【今後の新しい活動(予定)】
  • 読者リポーターによる企画会議
  • 記事の書き方・写真の撮り方
朝日新聞Reライフプロジェクトでは、人生100年時代ならではの悩み課題を解決したり、人生を楽しむための商品・サービスの体験会を、企業の皆様の協力・協賛・コラボレーションで企画しています。お問い合わせは、relife_biz@asahi.comへお願いします。

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