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際立つ優美さ繊細さとガラスの輝き  

読者会議メンバーが観た「ラリック・エレガンス」展

更新日:2019年04月26日

 東京・練馬区立博物館で開かれていた「ラリック・エレガンス 宝飾とガラスのモダニティ ユニマットコレクション」展を鑑賞した朝日新聞Reライフプロジェクト読者会議メンバーの感想を紹介します。宝飾とガラスの分野でアール・ヌーボーとアール・デコという2つの時代にわたって活躍したフランスの作家ルネ・ラリック(18601945)の作品展です。


彫刻のような立体感 幻想的でやわらかく
 ガレやドームも好きですが、ガラス作家の中で一番心ひかれるのがラリックです。
 特にオパルセントガラスを使った女性をモチーフにした作品群は、厚い部分は乳白色に、薄い部分はオレンジや青みがかった色味になり、彫刻のような立体感があります。光を通すガラスの特徴をうまく生かしていて、硬質な素材でありながら、幻想的かつやわらかく見せているところはラリックの真骨頂だとあらためて感じました。
 今回の展示ではジュエリーデザイナーとして出発したラリックの歩みと技法をわかりやすく説明しながらアイテム別に紹介する構成で、幅広い作品群を俯瞰(ふかん)できて見応えがあり、ラリックファンにはうれしい内容でした。同伴した友人に好評だったのもよかったです。(埼玉県 佐々木一恵さん 50代)

東洋と西洋の結びつきに感動
 かつてデュッセルドルフ美術館で観たアール・デコのガラス工芸に再会出来るのではという期待のもと美術館に足を運びました。
 金魚を用いた作品には景徳鎮の作品と類似性を感じました。現在のように情報が瞬時にはつながらないが、ラリックの時代にも、作品や画集によって東洋と西洋がつながっていたことがわかり感動しました。
 女性や果物など優しいものをモチーフにしていました。ピンク・ベージュ・水色などを用いて、優美さ・繊細さが際立っていました。レース・レリーフ・半透明を用いることで、さらにそれらを強調していました。ジャポニズムの影響は、日本の花・鳥・チョウ・植物を採り入れていることから感じられました。
 諏訪湖ほとりのエミール・ガレの作品も見ていますが、ガレが男性的、ラリックは優美に女性的という感じでした。海外の美術館にも行きますが、作品がいろいろなことを語ってくれます。(栃木県 飯村節子さん 60代)

現代に続くエレガンスの伝統
 私が以前、鑑賞したラリック作品は、晩年の1930年代以降中心のコレクションでした。今回の展示はサブタイトルの「ガラスのモダニティ」が示すように直線と曲線によるモダンに造形されたガラス作品のイメージでした。
 ラリックのキャリア初期である、世紀末アール・ヌーボー期のロマンチックな一点物ジュエリーから展示されていました。金銀宝石類と一緒に優美なガラスの造形が使用されているのが、後のガラス工芸家への移行を示唆していて興味深かったです。量産されるようになった20世紀アール・デコ期のガラス作品も、アール・ヌーボーから引き続いて植物や女性像のロマンチックなイメージが多い印象でした。
 そういえば、1980年代にもらった母の海外旅行のお土産がラリックデザインのニナ・リッチの香水でした。「ラリック・エレガンス」というタイトル通り、フランスのエレガンスを表す工芸家なんですね。(埼玉県 北郷薫さん 50代)

実生活に作品を置きかえる楽しさも
 ミルキーなガラス作品に引かれました。ライティングのおかげで美しく魅せられました。これなら実生活でも使えるかなと妄想するのも楽しいのです。銀座・和光さんの引き出物をいくつかいただきましたが、ラリックの作品がヒントになっているのだなと、勝手に臆測しております。ラリックホテルに行きたくなりました。新宿伊勢丹でラリックホテルプロジェクト(49日まで)をのぞいてみようと思います。小さい作品は肉眼では見えにくい部分もあり、例えば印章などは、できれば写真で拡大して展示あるといいと思いました。(東京都 結城ゆかりさん 50代)

楽しめたラリックの世界観 
 初期のジュエリーから照明や時計に至るまで、時代とともに作り出す製品は変わっても暮らしを美しく彩るものを生み出し続けたラリックの歴史を知ることが出来る内容でした。技法や製法にも新たな技術を採り入れようとする意欲的な姿勢に、時代の息吹を感じながらアール・デコを生んだ力を感じることが出来ました。展示空間も照明の当て方や見せ方を考えられていて、ラリックの世界観を楽しめました。(福島県 渡部早苗さん 50代)

類いまれなる作品に驚き
 歴史あるラリックの作品をこんなにたくさん、見たのは初めてでした。淡い色合いの香水瓶も素敵でしたが、なかでもテーブルセンターピースやカーマスコットは類いまれなる作品でした。色々な美術館や展示会へ行きましたが、このような作品は初めて目にしました。ガラス製品としては圧巻で最高峰の美しさかと思います。(東京都 谷口斉子さん 60代)

作品の変化・技術の向上を知る 
 ラリック・エレガンスを拝見して作品の変化や技術の向上などがよくわかりました。アール・ヌーボーの宝飾の部で目を引いたのは獣角や金、エナメルを使ったまるで日本髪に用いるような櫛(くし)と落ち葉の模様の扇です。アール・デコのガラスの作品もガレやドーム兄弟と違う透明なガラスで鳥などを繊細に描いていました。個人的にはコティ社との連携で作られた香水瓶が素敵でした。200点以上の作品を目にすることが出来、満足感いっぱいで帰宅しました。(東京都 生田みち子さん 70代)

繊細かつ大胆なデザイン
 中村橋駅近くの練馬区立美術館に初めて行ってきました。昆虫や動物、植物、古代ローマをイメージさせる人物像などを繊細、かつ大胆にいろいろデザインしていて素敵でした。細かく緻密(ちみつ)なジュエリーや、美しく存在感のあるガラス工芸品を堪能しました。鼈甲(べっこう)の様な櫛(くし)もあり、日本の影響を受けているのも興味深かったです。(東京都 小原英子さん 50代)

駅近の静かな美術館

 練馬区立美術館は初めて行きました。駅からも近く周りの環境も静かで小さいですが、公園も併設されていてとてもいい場所でした。
 ラリックといえば私にとっては照明器具のイメージでした。ところが入ってみたらアクセサリーから始まり花瓶がたくさんあり、ガラスの灰皿、香水の瓶、食器、ほとんどのものが100年近く前の物とは思えないほど、破損することなくきちんとした形で残っていることに驚きました。
 花や鳥をモチーフにしていたものが多かったように思いますが、その時代でガラスに残すということは相当な技術があったのだろうと感心しました。花瓶も同じ型で色を変えると、こんなにも違った印象になるのだと比較できました。展示は1階と2階に分かれていて、とても見応えがあり、ラリックの知らなかった一面に出会えました。見た甲斐(かい)がありました。(埼玉県 丹下桜子さん 50代)

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