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「ミナ ペルホネン」人々を魅了する秘訣とは 

読者会議メンバーが観た「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展

更新日:2020年02月20日

 デザイナーの皆川明さんが設立したブランド「ミナ ペルホネン」。過去最大規模の展示でミナ ペルホネンとデザイナー皆川さんの創作の軌跡をたどる展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」を鑑賞したReライフプロジェクト読者会議メンバーの感想を紹介します。

 「これが欲しいな」と頭を巡らせながら鑑賞
 「ミナ ペルホネン」展の会場に入ると、まず生地がクッションぐらいの大きさで床から天井までびっしり。実に様々なデザイン・色の生地があり、皆川明さんのデザイナー歴の長さを実感しました。
 「森」の部屋は本当にたくさんの服が展示されています。細長い部屋に、天井まで何段にも何枚も。それぞれ生地やデザインが違い、見応えがありました。設立当初からの25年分、400着以上が展示されているそうです。この中では、「私はこれが好みかな」「これが欲しいな」などといろいろな思いを頭に巡らせながら楽しみました。
 「芽」の部屋ではデザイン画とその生地が展示。製品にする以上、ある程度の量産ができることが必然でしょうけれど、こんなに手間暇かかるものを形にするには生産者との綿密な連携、協力があってこそ。「ミナ ペルホネン」の製品がある程度高価になるのは、これだけ丁寧なモノ作りをしているからだと、納得できました。
 いろんな人がいろんな思いと一緒に過ごしてきた服は、捨てられないですよね。昨今のファストファッションとは一線を画す皆川さんの簡素で丁寧な服は、これからもまだまだ続いていくということが実感できた展覧会でした。(東京都 張替綾子さん 60代)

 ミナの服と愛用する人々との物語に涙
 「ミナ ペルホネン」との出会いは、旅先の京都でした。独自の世界観にじんわりと心が温まり、一瞬にして魅了されました。
 今回の展覧会で初めて「ミナ ペルホネン」の歴史を詳しく知りました。テキスタイルや服の素晴らしさは、皆川明さんがブランド設立時に描いたコンセプトを大切にした、日々の丁寧なものづくりによるものだとよくわかりました。
 一番心に響いたのは土のゾーンです。ミナの服と愛用する人の間に生まれた物語は、それぞれの人生の応援歌になっているように感じ、思わず涙がこぼれました。私も何年も着続けたいと思えるミナの服を手に入れて、人生の相棒にしようと決めました。(神奈川県 宮沢麻里子さん 50代)

デザイナーの皆川明さん

 「かわいい」を支える思いが体感できた
 「ミナ ペルホネン」の洋服は、瀬戸内国際芸術祭で訪れた直島の地中美術館の制服が可愛くて、調べてみたら「ミナ ペルホネン」のデザインだったというのが出会いです。
 今回の展覧会では、その「かわいい」の中にある哲学や、「かわいい」を生み出すための技術的な試行錯誤の過程、「かわいい」を実際に身につけて生活している愛用者の声などを浮き彫りにした多角的な展示になっています。そうした豊穣なものの上に「かわいい」が生み出されていたことがわかり面白かったです。
 皆川さんが新聞連載のために描いた挿画がまとめて展示してあり、そのシュルレアリスム的なちょっとダークな世界観にも引かれました。まるで皆川さんの頭の中を旅してきたような気分になれる展覧会でした。(東京都 松川えみさん 40代)

 ものづくりに対する真摯な姿に共感
 「ミナ ペルホネン」は、以前から雑誌などで興味深く拝見していました。特に東京・青山のお店で、年齢で区別することなく高齢者を採用していたことはとても衝撃で、私もいつか「ミナ ペルホネン」で働いてみたいという気持ちにもなりました。今回、大きな展覧会が開かれ、とても楽しみに出かけました。
 何度も目にしたテキスタイルが多くの過程を経て完成に至ること、お花柄を作り出す特別な機織り機があることに驚きましたが、なにより皆川さんのあふれる才能は圧倒的でした。人としても温かく、ものづくりに真摯に向かうその姿に共感しました。
 展覧会名の「つづく」も、まさに最適なテーマ。「ミナ ペルホネン」ワールドの今後が楽しみです。(神奈川県 吉田乃利子さん 60代)

 自由な発想とコンセプトをわかりやすく展開
 服の機能の第一は、身体を下界から遮断することにある。しかしそれは決して隔離することではない。緩やかに身体を保護するのだ。ただ服の機能はそれだけではない。そのデザインによって、その服を身にまとった人間を表す。
 器は内部と外部を遮断し、ひとつの結界を作る。どちらも私たちの生活には不可欠である。「ミナ ペルホネン」の作品は、生活の中で人間とモノとの親和性によって成り立っている。そこには穏やかなラディカリズムが感じられる。人間の生活の中で醸し出される人間とモノとの豊かな関係性が主役なのだ。圧倒的に自由な発想と明確なコンセプトを分かりやすく展開した秀逸な展覧会である。(神奈川県 山本秀夫さん 60代)

 痛感した服のチカラ
 哲学的なテーマを込めた展覧会名に、見る前から単なるファッションデザイナーの作品展ではないなぁ、と思っていました。
 ミナの服はテキスタイルがとても凝っており、ファッショントレンドとは無縁のものづくり。ハイブランドでもなく、ありふれたアパレルブランドでもない独特の存在。根底にあるのは、優しさと愛に育まれた普遍的な服と言えるのではないでしょうか。
 会場の最後のコーナーには、顧客が実際に着たミナの服を飾っています。ディスプレーされた光景は、まるで墓石のようにも見えました。1点1点の服のストーリーを、ひとつひとつ読みながら進む。服は人生を彩る、自分を最も表現するものです。
 服のチカラって大きい。たくさんの思い出とともに、大切に大切に何年も着てもらえる服。ファストファッションとは真反対にある服の意義を感じました。(神奈川県 浅岡妙子さん 50代)

 宝箱のようなミナの展覧会
 「ミナ ペルホネン」のイエローが好きで、いまだ洋服には手が届かないが、食器は大切に使っている。そんな私にとって、今回の展覧会はまさに宝箱。特に、ミナの1着に対する思い出をつづった持ち主のコレクションは、オムニバス映画のように色鮮やかに脳裏に刻まれた。
 2年ほど前から、ゆっくりゆっくりワードローブをお気に入りのもので満たしている。一段落したら小物、インテリアへとその収集はつづく。ミナの世界観を大いに満喫できた今回。バタバタの毎日からは想像できない「特別感のある日常」を容易にイメージさせてくれ、色あせないもので身の回りを整えることへのモチベーションがさらに上がった。(東京都 下村久仁子さん 50代)

 今もこれからも着続けたい服
 現代の服は、時の経過によりデザインが似合わなくなったりして、着続けることが難しくなることが多い。そんな中、ミナ ペルホネンの「思い」が詰まった服はどれも時代に流されることなく、今もこれからも着続けたい服でした。繕ってでも着続けたいと思わせる服、繕ってでも着られるようにつくってある服は、着物の胴裏を取り換えて、子供や孫に大切に受け継がれていく。日本伝統の着物の精神と相通じるものがあり、愛用、愛着の豊かな世界を見ることができ、洋服の底にある深い精神性を感じる展覧会でした。(東京都 福井あさ子さん 60代)

 楽しげな展示に気分もウキウキ
 展覧会場入り口でクッションのような布の展示が迎えてくれる演出がいいと思いました。写真も撮れるため、楽しげにしている皆さんの姿に私もウキウキしました。出口でもあるので、全部見終わってから、ここでまた写真を撮ったりしました。
 一番印象に残っているのは、有名なタンバリン模様の展示と皆川さんのアート作品。服の布は他の展示会でも見たことがあったので今回、ドローイングやアート作品を見ることができてとてもよかったです。
 皆川さんの制作や考えの背景が伝わるアイテムがアーカイブされている展示は、大変興味深く鑑賞しました。現代美術館にぴったりの企画展だったと思います。(東京都 石丸智子さん 50代)

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