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【読者会議】がんと診断 それからのわたし 

<Reライフアンケート>あなたや家族が、がんになったとき

更新日:2018年02月04日

 がんと診断されると、本人もその家族も、心の揺らぎを経験する人が多いといいます。誰かや何かに支えられたり、傷ついたりしながら、病と向き合う。そんな声が寄せられました。


ヨガと出会い 日々の支えに

 東京都の小川貴代美さん(54)は2013年春、内視鏡検査を受けようと、軽い気持ちでクリニックに行ったその日に、「進行した大腸がんの疑いがある」と告げられた。現実味がなく涙も出ないまま、1週間後に手術を受けた。

 退院後、家に1人でいると、再発・転移への不安に襲われた。「なんでもっと早く検査を受けなかったんだろう」「私が悪いから病気になってしまったんだ」。後悔や罪悪感にさいなまれた。

 長男は新社会人、三男は大学入学と、家族には門出の春。息子たちは明るい話題で元気づけてくれ、夫は嫌な顔一つせずに不安な思いを聞いてくれた。家族にありがたいと思う半面、心配をかけるだけの自分を申し訳なく感じた。

 40歳で精神保健福祉士の資格を取得し、相談職として働いてきたが、病気をきっかけに退職。「プラス思考だった自分も、健康も仕事も、失ってしまった」。かわいそうと思われたくなくて、周囲にはほとんど明かさなかった。

 手術から約3カ月後、思い立ってヨガに行った。以前、勤務先の病院で患者向けに開かれた講座に参加して、興味を持っていた。ヨガの間は治療のことを忘れられた。「過去を悔やみ、起きていない未来に気持ちを支配されるのではなく、今日一日をどうやって生きるかを考えましょう」。インストラクターの言葉が心に響いた。

 転移がわかり、二度目の手術と抗がん剤治療を受ける合間も、ヨガに通った。いつかインストラクターになって、病気を抱えた患者さんと一緒にヨガをしたい。その目標が治療中の支えになった。

 15年に治療を終え、現在は経過観察を続ける。「今でも検査のたびに不安。でも、がんという重たい荷物を背負った自分を、受け入れられるようになったと思う」

 仕事は16年に再開。ヨガはインストラクターの資格を取り、1月からボランティアで教え始めた。やるべきことをやり、一日一日を充実させて過ごしたい。今はそんな気持ちだ。


■ 治療の合間に被災地訪問

 昨夏、ステージ4の膵臓がんと診断されました。人生を振り返って文章にまとめてみると、仕事やボランティア、2人の息子の子育て、友人関係など、「おもろい人生やった」と実感できました。
 東日本大震災後に宮城県の被災地に3年半移住してNPOの事務支援に携わった縁で、今も抗がん剤治療の合間に被災地を訪れてお手伝いしています。がんになっても社会のために活動できることが、自分の支えにもなっています。 大阪府 小川誠さん(62)


■ 精いっぱい仕事 でも解雇

 転職したての一昨年、乳がんに。抗がん剤治療で体調が悪く欠勤もしましたが、同僚は常に気にかけてくれ、精いっぱいそれに応えました。しかし経営者からは基本給を減額された上、手術前には「病気の人を置いておく余裕はない。体調が優れないことにしてこのまま来なくていい」と言われました。母子家庭で大学入学を控える子がいることも知っているのに。最終的に、同僚に迷惑をかけることも心苦しく、解雇を受け入れました。 神奈川県 女性(45)


■ 友人たち 退院後も親身に

 9年前に父が大腸がんで亡くなった時、母は初期の認知症。すぐ後に私の乳がんがわかりました。一人っ子で、離婚して子どもがいない私は、母を残して入院することが手術よりも気がかりでした。
 毎日のようにお見舞いに来て励ましてくれたのは、30年来の友人4人。退院後も「何かいる?」と聞いて買い物をしてきてくれたり、手作りのおかずを届けてくれたり。今も定期検診の結果を聞いて一緒に喜んでくれます。 福岡県 佐藤久美子さん(59)

 認定NPO法人「キャンサーネットジャパン」乳がん体験者コーディネーター養成講座担当の大友明子さんのアドバイスのロングバージョンを「がん患者、どんな言葉が支えに?」でご紹介しています。合わせてお読みください。

 Reライフ面では月替わりのテーマで皆さんの意見や体験談をお寄せいただき、紙面で取り上げます。最新のReライフ面アンケートの詳細はこちらページでご確認ください。
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*読者会議の詳細についてはこちら(http://www.asahi.com/relife/dokusha)をご覧ください。

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