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本当は傷つけているかも がん患者との接し方に正解はない 

<Reライフアンケート>あなたや家族が、がんになったとき

更新日:2018年02月04日

 「大変だね」「がんばって」「元気そうね」――。自分や家族ががんと診断されてから、周囲のそんな言葉に傷ついたという経験をした人は、少なくありません。患者に接する時、どんなことを気にかければよいのでしょうか。

 認定NPO法人「キャンサーネットジャパン」で乳がん体験者コーディネーター養成講座を担当する大友明子さんに聞きました。大友さんは、乳がん患者会「主治医に言うほどではないけど、なんかモヤモヤ~な方集まりませんか?の会」の代表も務めています。


  患者が言葉をどう受け取るかは、心身の状態や、それまでの人生観、相手との関係性などによって変化します。同じ言葉で、深く傷つく場合も、うれしく感じる場合もあるでしょう。周囲の人がどういう言葉をかけたらいいのか、正解はありません。

 ただ、がんの診断後は、個人差はあっても、精神的に不安定になり、浮き沈みを繰り返す人が多いことを、患者も周囲も認識しておくことが、まずは大切だと思います。

 患者から「傷ついた言葉」としてよく挙がる言葉の一つが、「がんばって」。「既にがんばっているのに、これ以上どうしろと言うの」と受け取る人もいます。

 ほかにも、「大変だね」「かわいそう」という言葉が挙がります。そうした言葉の中には、「自分には起こらない」という思いを感じる人もいるのではないでしょうか。

 私は7年前に乳がんになりました。当時、子どもは幼稚園生。「お子さんがかわいそうね」と言われ、とても複雑な気持ちになったことがあります。「私の子どもはかわいそうなの?」と、心が痛みました。

 最近は以前よりも、「がんになったけどがんばっている」とオープンにする人が増えました。でも、患者全員がそういう気持ちになっているとは限りません。基本的にはとてもプライベートな話。「何か前兆はあったの」「病院はどこ」などと経過や症状を根掘り葉掘り聞かれて、嫌な思いをする人もいます。同じがんでも、部位によって言いづらい人もいます。

 食べ物やたばこ、お酒など、がんの原因を探るような発言も、周囲は何げなく言いがちですが、患者を傷つける場合があることを覚えておいてほしいです。「なぜがんになったのか」と、患者自身が一番考え、苦しんでいるのです。

 根拠のない「大丈夫!」や、「意外と元気そう」、「最近、乳がんなんてみんな治ってる」など、勝手にジャッジするような言葉も、患者を傷つけることがあります。

 逆に、「どうやって声をかけていいかわからない」「放っておいてあげた方がいいと思った」と、疎遠になる人もいると言われます。もし本当に親しいなら、「会いたくなかったらいいけど、出かけたい時は言って」など、相手に選択肢を与えるような声かけをしてもらえると、うれしいのではないでしょうか。

 「何か困ったことがあったら遠慮なく言ってね」。そんな言葉で寄り添ってもらえると、ありがたいと思います。私は、友人が代わりに幼稚園のお迎えに行ってくれてとても助かりました。困りごとは人それぞれ。「いつでも助けになる」という姿勢を伝えてくれることが、患者の安心につながると思います。

 Reライフ面では月替わりのテーマで皆さんの意見や体験談をお寄せいただき、紙面で取り上げます。3月紙面アンケートのテーマは「東日本大震災、どんな復興支援していますか」「お薦めの桜スポットは」「初任給の思い出は」の3題です(2月8日締め切り)。詳細は「東日本大震災、どんな復興支援していますか 3月のReライフ面アンケート」ページでご確認ください。回答を踏まえて記者が取材をお願いすることや、紙面だけでなくウェブページで回答を掲載する場合があります。


*読者会議の詳細についてはこちら(http://www.asahi.com/relife/dokusha)をご覧ください。

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