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眠りの準備は朝から 体内リズムを調える3つのホルモン 

Reライフおすすめ講座「睡眠習慣を整える」その2

更新日:2017年11月27日

 睡眠に関係するホルモンの働きについて、寝ている間に私たちの体の中で何が起こっているのかを、三つのホルモンの働きから婦人科医松村圭子さんがひもとく。

 成長ホルモンは、成長期に身長を伸ばし骨格を形成したり、骨と筋肉を丈夫にしたりします。寝ている間に分泌され、細胞を修復して若さを保つことから「若返りホルモン」とも呼ばれています。また免疫力を高め、脂肪を分解し、肌の新陳代謝を活発にします。

 大人だと成長ホルモンの約7割は、寝ている間、特に寝入りばなの深い睡眠のときに分泌されます。睡眠が深くないと分泌されません。寝入りばなにいかに深い睡眠ができるのかが重要なのです。

 二つ目のメラトニンは体に「夜」が来たことを伝えるホルモンです。深い眠りを促す働きがあり、免疫力を高める効果もあります。特に抗酸化作用は最強とされています。加齢によりメラトニンの分泌が減ると抗酸化作用が減り、がんなど病気のリスクが高まります。成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。

 メラトニンは朝起きて1415時間経ってから分泌がはじまり、23時間後にピークを迎えます。朝6時に起きたとすると夜11時ごろには、すーっと眠れるようになる。

 ただメラトニンは明るい光によって分泌が止まってしまいます。朝、しっかり太陽の光を浴びることでメラトニンがストップするのは目が覚めるからいいのですが、夜、スマホなどのブルーライトをずっと見ていると睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。

 三つ目はコルチゾールです。ストレスに反応して分泌されるのでストレスホルモンとしても知られます。血糖値と血圧を上げて起床の準備をする働きがあり、朝に分泌のピークを迎えます。コルチゾールの分泌が少ない状態で起きるのはとてもつらいです。

 この成長ホルモン、メラトニン、コルチゾールの三つのホルモンが1日の生活のなかでリズムをもって分泌されています。「体内リズム」が分泌にメリハリを効かせているのです。

 朝はコルチゾールの働きで血糖値や血圧が上がり、日光を浴びることでメラトニンの分泌が止まります。脳が働き始め、朝10時ごろに覚醒度が最大になります。午前中はパフォーマンスが高まるため複雑な仕事に向いています。午後5時ごろは心肺機能と筋力が最大になるので、運動に最適で、脂肪の燃焼もスムーズになります。6時~7時ごろ血圧も体温もピークを迎え、9時ごろにメラトニンの分泌が始まります。

 ところが、この「体内リズム」は地球が自転する24時間周期とずれがあります。最新の報告では1日あたり10分遅い。つまり人間の体内リズムでは1日が24時間10分周期のため、1週間で70分、1カ月だと5時間のずれが生じます。つまり「時差ぼけ」が起こるのです。

 これをリセットするため太陽の光を浴びるのです。メラトニンの分泌がストップして地球の自転のリズムと同調します。

 起床時間がまちまちだとメラトニンの分泌する時間がずれてしまいますから、「夜眠れない、朝起きられない」の悪循環になる。規則正しい生活はとても重要です。睡眠の準備は朝から始まっているのです。

松村圭子(まつむら・けいこ) 日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニック開院。著書に「10年後もきれいでいるための美人ホルモン講座」(永岡書店)「女性ホルモンを整えるキレイごはん」(青春出版社)など多数。モバイルサイト「ルナルナ」顧問医。

この記事は、朝日カルチャーセンター新宿教室で2017年10月22日に開かれたReライフおすすめ講座「睡眠習慣を整える」の内容を採録したものです。

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