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「社会的時差ぼけ」には肥満や心臓病のリスクあり 

Reライフおすすめ講座「睡眠習慣を整える」その4

更新日:2017年11月29日

 良質な睡眠と社会的時差ぼけについて、婦人科医松村圭子さんに学びます。

 眠くなるメカニズムは二つあります。一つは「脳が疲れたから」眠くなるものです。アデノシンという睡眠物質は起きている時間が長いほど増えていくので、覚醒していた時間に比例して眠たくなるのです。もう一つは、「夜になったから」眠くなるものです。夜の一定時刻になると自然に眠くなるのです。この二つが整うことで質の良い睡眠が得られます。

 ところが最近は、平日の睡眠サイクルと休日の睡眠サイクルがずれてしまう「社会的時差ぼけ」が問題になっています。普段の睡眠不足を週末に補おうと「寝だめ」をしてしまうと、この社会的時差ぼけを助長してしまうのです。

 例えば、平日は午前1時に寝て午前7時に起きるとします。就寝と起床の中間時刻は午前4時になります。これが週末に午前3時に寝て正午に起きたとすると、中間時刻は午前730分になります。平日と休日の中間時刻の差は3時間30分。この差が社会的時差ぼけで、これだと毎週インド旅行しているようなもので体に負荷をかけています。

 社会的時差ぼけはどんな影響を及ぼすのか。

 英米などの研究チームは、1時間程度の社会的時差ぼけで、肥満やメタボリックシンドロームのリスクが1.2倍~1.3倍になるとしています。

 米国のアリゾナ大学などの研究チームは、時差ぼけが1時間増えるごとに心臓病になる可能性が11%ずつ高まると報告しています。

 明治薬科大の駒田陽子准教授の研究によると、社会的時差ぼけが1時間以上あると、1時間未満に比べて中学生の学力テストの偏差値が3低かったという。また、睡眠時間が夜型で時差ぼけが1時間以上ある人は、仕事の生産性の低下を強く自覚しているとも報告されている。

 社会的時差ぼけの解消法として四つほど提案します。

  • 1 平日の睡眠時間を長くすること。
  • 2 週末の寝坊は1時間程度までにすること。
  • 3 昼寝は午後3時まで、2030分以内にとどめること。
  • 4 夜はブルーライトをなるべく避けることです。

 これらを念頭に健康な生活を送っていただきたいと思います。

松村圭子(まつむら・けいこ) 日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニック開院。著書に「10年後もきれいでいるための美人ホルモン講座」(永岡書店)「女性ホルモンを整えるキレイごはん」(青春出版社)など多数。モバイルサイト「ルナルナ」顧問医。

この記事は、朝日カルチャーセンター新宿教室で2017年10月22日に開かれたReライフおすすめ講座「睡眠習慣を整える」の内容を採録したものです。

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