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第2の人生で備えるべき3W1Hとは 

Reライフおすすめ講座「人生後半戦のお金の習慣」その8

更新日:2018年02月22日

 「人生後半戦のお金の習慣」で大事な8つのポイントのなかから、「介護の問題とリタイア後の人生設計」について、ファイナンシャルプランナー深野康彦さんに聞きました。第2の人生への備えとして考えておくべきポイントは三つあるようです。

 人生の理想は「ピンピンコロリ」とも言われます。しかし、平均寿命と、健康に過ごせる年月を意味する「健康寿命」を比べると10歳くらいの開きがあります。老後の準備としてお金の準備もさることながら健康をキープしなければいけません。

 日本人の三大疾病は、がん、心筋梗塞(こうそく)、脳卒中とされてきましたが、最近は脳卒中の代わりに肺炎になっています。脳卒中はマヒが残るケースが多く介護の問題につながってきます。

 介護が必要になった病気をみると、男性は圧倒的に脳血管疾患です。一方、女性は骨粗鬆(こつそしょう)症がらみで「骨折・転倒」「高齢による衰弱」が多いのが特徴です。また女性は「介護する人、される人」の両方になる可能性があります。「誰に介護されるのか」ということを家族で意識しておく必要があります。

 親がもしものときに慌てないためには、健康保険証、介護保険証、キャッシュカード、預金通帳など、金額は別にして普段から保管場所だけでも聞いておくべきです。言いにくかったらメモだけでも残しておくようにしてもらうことです。それが、初動の速さにつながることになります。

 介護することになった場合、親にお金があるならば、心を鬼にしてでも介護費は親のお金で支払うことがポイントです。一度負担してしまうと、なかなか途中でやめることができず、また将来自分自身が必要なときに困ることになるからです。

 高齢者に引っ越しは大きなストレスです。そのため医者は「できるだけ環境を変えないところに住みなさい」と薦めますが、介護する側が介護しやすい環境を優先して選ぶべきです。介護する人がなるべく楽な環境に住んでいただく方が、きちんと長く介護できるケースが多いそうです。また、兄弟姉妹がいる場合、親の介護を想定して事前に話し合っておいた方がいいでしょう。公平感を欠くと、後々相続でもめることになりかねません。

 まとめとして「セカンドライフを考えるべき3W1H」をご紹介します。

 WHEN(いつ)は、全く働かなくて金融資産と年金だけで過ごす「完全リタイア」するのは何歳か?その年齢によって準備するお金の額が違ってきます。

 WHERE(どこで)は、終(つい)のすみかをどこにするか?住む場所によって物価水準が異なります。月数万円の違いだとしても老後2025年で考えれば、その差は700800万円、場合によっては1000万円に膨らんでしまうからです。

 WHO(だれと)は、夫婦2人だけなのか、子ども世帯と同居なのか、何人で暮らすのか?それによって食費や水道光熱費など負担が違うし収入も違うからです。

 HOW(どんなふうに)は、「1日の行動をどんなふうに過ごすか?」という問題です。

 是非、24時間時計をつくってみてください。男性は「寝る」「ごはんを食べる」以外の行動を書けない人が多い。せいぜい「散歩」「テレビをみる」「草むしり」。ひどいと1割程度しか埋まらない人もいる。あまり書けない人は、それほどお金がかからないということ。そういう「気づき」をするためにつくります。

 元気でいるという前提であれば、年をとるほどかかるお金は先細りになります。リタイア後に旅行に行きたいという人は多いですが、行けても70代前半ぐらいまで。旅行好きな人も次第に近場になる。行きたいところがあれば若いうちにいくべきでしょう。

 総務省の統計データを見ていると、60歳以降は年齢が5歳繰り上がるごとに月平均2万円くらい生活費が減っていきます。お金の使い方は尻すぼみになるわけです。

 リタイア後の人生設計とはお金の使い方を考えることです。これからどんな生活をして、そのためにどうやってお金を使っていくか。あとは家族とどうやって楽しく過ごすか。人生の豊かさを実感するプランだと思ってください。

深野 康彦(ふかの・やすひこ)

1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社を経て独立系ファイナンシャルプランナー(FP)会社に入社。金融資産運用設計を研究して1996年に独立。2006年、有限会社ファイナンシャルリサーチを設立する。さまざまなメディアやセミナーを通じて、資産運用のほか、住宅ローンや生命保険、税金や年金などお金周り全般についての相談業務や啓蒙(けいもう)を幅広く行っている。テレビ、ラジオにも多数出演している。著書に「55歳からはじめる長い人生後半のお金の習慣」(明日香出版)。

この記事は、朝日カルチャーセンター新宿教室で2017年12月3日に開かれたReライフおすすめ講座「人生後半戦のお金の習慣~2018年以降の変化を見据えて~」の内容を採録したものです。

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