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健康維持、老後の資金で目安となる数字は 

Reライフおすすめ講座「定年後の楽しみ方」その3

更新日:2018年02月26日

 Reライフおすすめ講座「もっと知りたい、定年後の楽しみ方」の採録3回目。今回は「健康を維持する方法」と「老後資金はいくら必要か」について、放送大学客員教授の遠山紘司さんが話します。

■1日8000

 何か目標を決めてやるにしても自分が健康でなければどうしようもない。定年を迎える年齢になると、やはり体調に変化が生じてきます。日本薬剤師会によると、40歳で平均二つくらいの病気・病態を抱えているという。60歳になると五つに増え、75歳だと八つにもなるという。

 健康増進とはいかないが、せめて維持したい。運動、食生活、休息の三つが基本ですが、きょうは運動について話します。

 むやみにやればいいというわけではありません。やはり適度な運動がいい。ひざや腰が痛い人は、浮力があるプールで水中歩行するといい。最近はラジオ体操をする人も増えています。

 「老化は足から」という言葉があります。人間の筋肉量の6割は下半身にあり、下半身の筋肉ほど年齢とともに減少が大きいのです。特に健康を維持のために太ももの筋力を強化することが大事です。筋肉は年齢に関係なく増やせます。

 東京都健康長寿センターの青柳幸利先生によりますと、誰もが簡単にできて確実に効果が得られるのが「ウォーキング」だそうです。1日平均8000歩を歩き、その中に早歩き20分を含めると様々な病気予防に効果的だといいます。ご出身の群馬県中之条町で65歳以上の全住民を対象に2000年から続けている調査で実証されています。

 1日2000歩だと寝たきりが予防できる。4000歩だとうつ病。5000歩だと認知症、心疾患、脳卒中など。7000歩で動脈硬化、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)など。8000歩ではメタボリックシンドローム、脂質異常症などが発症しない、あるいは予防できるというのです。

 理想的な歩き方があります。だらだら歩いての8000歩では効果はなく、1時間で6000歩のペースです。その間に20分間は大股でうっすらと汗ばむ程度に早足で歩く。つまり筋肉を鍛えるためです。ただし1万歩以上は効果がなく、12000歩以上になると慢性疲労やひざを痛める原因になって逆効果になるといいます。いつでも、どこでも、1人で出来る健康維持法です。

■夫婦2人で貯金3000万円

 65歳から95歳までの30年間、夫婦2人暮らしとして老後資金はいくら必要でしょうか。定年前の人は年金以外に貯金がいくら必要なのかが非常に気になるようです。70%以上の人が定年前のお金のことが気になるというデータもあります。だから本屋に行くと「お金」に関する本がたくさん並んでいるわけです。

 総務省によると、65歳以上の夫婦2人の平均生活費は年276万円(月23万円)。それ以外に旅行や冠婚葬祭など臨時支出が55万円。この臨時支出を加えると年平均331万円となります。30年間で家のリフォームとか車など1000万円がかかり、これを足し合わせると30年間で1930万円かかることになります。

 一方、定年後も収入があります。国民年金、厚生年金、共済年金など月平均23万円、年276万円。これが30年間で8280万円と予想されます。支出から収入を引き算すると2650万円の貯金が必要です。この額には退職金も含まれています。ただし、住宅ローンや自動車ローンなどがないことが前提です。

 では、95歳以上はどうなるのか。この年齢になれば、旅行や冠婚葬祭はなくなっています。家のリフォームも車の購入もないでしょう。病気は増えるでしょうが、食べるものとか衣料代とかは減っていきます。

つまり、貯金の3000万円弱に年金を加えれば年齢に関係なく終生、生活はできるでしょう。もっと良い生活をしたければ貯蓄を増やしましょう。

遠山 紘司(とおやま・こうじ)

1942年生まれ。理学博士、工学博士。横浜国立大学、放送大学、文部省、神奈川工科大学を経て、現在、放送大学客員教授として「問題解決の進め方」を担当。2012年の定年を機に、「定年は2度目の人生のスタート」と位置付け、定年前後の現状や問題点と理想的な生き方を実地調査もしながら模索している。著書に「もっと知りたい! 定年の楽しみ方」(学文社)。

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