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人生後半を豊かに生きるには 藤原和博さんが350人と考えた 

阪急生活楽校×朝日新聞Reライフ~こころもカラダも元気になろう!~

更新日:2018年11月30日

 暮らしのヒントを学ぶ「阪急生活楽校」と、朝日新聞Reライフプロジェクトがコラボレーションした3度目のスペシャルイベント「こころもカラダも元気になろう!」(朝日新聞Reライフプロジェクト、阪急うめだ本店主催)が20181115日、大阪市北区の阪急うめだホールで開かれ、347人が参加しました。

 メインゲストは、教育改革実践家の藤原和博さん(62)。「坂の上の坂~人生後半戦を豊かに生きるには」と題した講演は、会場の参加者の皆さんを巻き込みながら双方向の議論を展開。人生100年時代、第二の人生をアクティブに生きるためのヒントを軽妙なトークで伝えました。

 他にも、編集者・ライターで「ひとり旅活性化委員会」を主催する山田静さんが、何度訪れても楽しめる台湾の魅力について紹介しました。

対話しながら将来を切り開く ~読者リポーターも聴講~

 藤原さんの話をReライフ世代はどう聞いたのでしょう。読者会議メンバーから公募で選んだ「読者リポーター」の3人に感想を書いてもらいました。

脳をゆすって柔らかく 兵庫県 秋津シズ子(57)

 「これからの10年で、最大の社会変化は何だと思いますか? なくなっていく仕事は?」。藤原和博さんが、いきなり「近くの3人くらいで1分間のブレインストーミングをしてください」と言い始めた。普通の講演会だと思ってのほほんと座っていたのに、パワフルなその勢いに巻き込まれ、戸惑っているひまもなかった。初対面の人と会話を始めてしまっている自分にびっくりした。 

 ブレインストーミングとは、ブレイン=脳が、ストーミング=嵐のように激しく動いている状態。あまり深く考えず、相手の発想や発言に自分の思いをつなげて、新しいアイデアを見つける方法だ。私たちの世代になると頭も体も固くなって、自分の考えに固執してしまうことが多いはず。というより、脳をフル活用することもめっきり減っていたことにあらためて気づかされた。

  脳をゆすって柔らかくすることこそが大切なこと。答えを知りたいと思う気持ちが勝ってしまうけれど、答えなんてない。脳をフル活用して、他人のアイデアを取り入れ、楽しめる力をつけていくことこそが、これからの人生を楽しんで過ごせる力なんだと、ブレインストーミングを通して実感した。

  寿命が60年くらいだった頃は、人生は「生まれて、生きて、死ぬ」と一つの山で表現できた。でも、ほぼ倍近い時間を生きることになった現代では、次々に現れる山の重なりをイメージしなければならない。いくつかのピークを越え、最後のピークで自分の人生を終わることが出来れば、幸せな一生だったと思えるはず。もっとフニャフニャ頭になりたい、と思った講演会だった。

人生の編集力を鍛えよう 兵庫県 松尾まなみ(60

 先日迎えた誕生日は、ちょっとショックな出来事でもあった。「60歳になった」という実年齢を素直に受け入れられない。いつまでたっても実感がつかめない。「人生後半戦を豊かに生きるには」という今回のテーマは、そんな私にとってタイムリーなものだった。「新しい年代を前向きに生きるすべを、ぜひ今の私に教えて」と、何かにすがりつきたいような気持ちでもあったのだ。

 「これから10年でなくなる仕事は?」「隣の人と一緒に、1分間で出来るだけ意見を出してみて」「頭をやわらかくして」と、話の流れはアップテンポでどんどん展開されていく。何度も繰り返されるブレインストーミングには、頭をかかえた。自分でしっかりと考えないと、簡単な意見すら見つからない。「前向きになれる話でも聞かせてもらえたら」などとのんきに受け身でいたことが、なんだか恥ずかしくなってきた。

 「キーワードは編集力。人生を1冊の本にたとえるならば、まさにそれを編集していくのは自分自身」という藤原和博さんの言葉が、なかでもいちばん心に響いた。私はすぐれたプロの編集者になれるだろうか? いや、プロとまでは呼べなくても、自分なりの力を出し切って私の人生のページを前向きに編んでいくことを、まずは明日からはじめてみよう。

種まきを始めるきっかけに 大阪府 中島一彦(52 

 藤原和博さんの講演会は、ただ単に話を聞くというだけでなく、藤原さんに促されながら聴衆の私たちがいろいろと考える機会になった。

  「これから10年先、なくなる仕事って何?」を考えることは、小学生の子を育てている自分にとってはとても切実な課題である。しかもそれを、今日会場で出会ったばかりの人と話し合うというのだから、「どうなるのか」と思った。そういった課題について、「改札駅員の次にいなくなる人は誰?」「車掌は人? それともAI(人工知能)?」といったステップを踏むことによって、どんどん話が出てくるようになるところが面白い。しかも、話題が自分に興味のある鉄道の話となればなおさらである。

  そんな風にして互いに話がしやすくなったところで、これから求められる能力は「情報編集力」である、ということで、互いの共通点について話し合うことになった。「情報編集力とは脳をつなげる力である」という感覚が実感されてくる。

  この日の講演で説得力があったのは、「人生100年時代を自分らしく生きるにあたり、キャリア形成はこれまでの富士山一山型ではなく八ヶ岳連峰型であり、連峰はそれぞれすそ野を持っている」という話だった。コミュニティで生きていくための種まきを今からしておかなければならない、と感じた私は、地元の博物館ボランティアに早速応募し、自分に何ができるのかについて考え始めている。

藤原和博の正解のない人生相談の連載

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