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フツーの人にもできる JR全駅を10年で乗下車する方法とは 

Reライフおすすめ講座「全国全駅訪問者が教える鉄道旅のススメ 」 その4

更新日:2019年03月08日

 トラベルライターの横見浩彦さんが本音で鉄道の旅を語るReライフおすすめ講座。最終回は、全国のJR全駅乗下車を達成する極意を公開します。

 僕は日本全国のすべての駅を乗下車しました。こう言うと「おまえはたっぷり時間あるからだろう」という声がすぐ聞こえてきそうです。でも僕は言いたい。実はこれは誰でもできます。

 確かに日本には1日3本しか往復していない路線もあります。1度駅を降りたら次は5時間後にならないと乗れない路線もあります。これだけ聞いたら、「はあー? 何を言ってるの」ですよね。でも、僕と同じように全国の全駅乗下車を達成した人は、名乗り出ている人だけでも全国に10人程度います。しかも僕以外は全員が普通の社会人です。

 実は、ある法則に気づけば簡単に達成できるのです。

 JRには全国4600駅があります。その半分くらいは山手線や中央線など結構、列車の本数がある路線です。残りはローカル線になりますが、それほど極端に本数が少ないわけではありません。

 例えば、駅に2時間おきに列車が来る路線で乗り降りするとします。A→B→C→D→Eと駅があり、最初にAで乗りBで降りる。次にBで乗りCで降りる。さらにCから乗ってDで降りる。こんな方法は間違いです。

 鉄道には必ず上りと下りがあります。上りが行った後、下りが同じ駅に来るのは2時間もかかりません。これを活用します。最初にAから乗ったらBで降りずにその先のCまで行きます。Cでは反対の下りに乗ってBまで戻ります。次にBでは上りに乗ってDまで行くのです。こうして上りと下りの列車をうまく使って同じ路線を行ったり来たりするのが基本と考えてください。

JR全駅乗下車達成のコツ。A駅から乗りC駅で降車、C駅から反対方面に乗りB駅で降車、B駅から反対方面に乗りD駅で降車する。

 では、1日3本しか走っていない。しかも間隔が5時間もあくような路線はどうすればいいのか。これも基本は「上り下りを行ったり来たり」を使います。

 同じようにA→B→C→D→Eと駅があるとして、Aが他の路線との乗換駅です。朝、Aを出発したら終点Eの手前のDで降ります。20~30分すれば反対側の下りには必ず折り返し列車が来るので、それに乗って戻ります。

 ちょっと違うのは始点のAまで戻ることです。次に、同じ路線の出発時刻までの空いた時間を利用して、Aの乗換駅から別の路線に乗ります。そこで「上りと下りを行ったり来たり」をして乗下車駅の数を増やすのです。そうすることで「5時間の空き時間」を有効に使えます。これを翌日も繰り返します。

JR全駅乗下車達成のコツ。A駅から乗りD駅で降車、D駅から反対方面に乗りA駅に戻る。次の列車までの待ち時間でA駅から別の路線に。

 本数の少ない路線に乗るときは、別の路線のプランも立てながら少しずつ攻略していくのです。これが結構はまっていきます。

 では、どのくらいの時間がかかるのか?

 ほかのローカル線と組み合わせて攻略していくと、1日10駅くらいは達成できます。山手線など都市路線は10分おきくらいに電車が来ますから、1日40駅くらいは可能でしょう。ちょっとしたトレーニングをするようなものです。しかも全国の半分くらいはそんな駅で占められています。

 そうすると1日平均20~25駅。まあ20駅としましょう。年間120日は休日ですから、月に2日間をこの「トレーニング」にあてるとします。1カ月で40駅、1年間で480駅、10年で4800駅。JRは全国約4600駅ですから9年7カ月で達成できる計算です。

 JRの全国全駅の乗下車なんて一生かかるんじゃないかと思われがちですが、ちょっとやり方を工夫すれば10年足らずで達成できます。今度の休み、まずは山手線で試してみてはいかがでしょうか。

 これは2019年1月19日、朝日カルチャーセンター新宿教室で開かれた講座の採録(全4回)の最終回です。

 横見 浩彦(よこみ・ひろひこ) 1961年生まれ。鉄道トラベルライター。高校1年生から本格的に鉄道での一人旅を始める。1987年、25歳で可部線の三段峡駅にて国鉄全線の完全乗車を達成。1995年、JR因美線の美作河井駅にてJR全線全駅乗下車を果たす。この体験をもとに『乗った降りたJR四六〇〇駅』(新人物往来社)を執筆しライターデビュー。私鉄の駅にも挑戦し、2005年2月、43歳のとき上信電鉄上州福島駅にて日本全国全駅乗下車を達成した。その後も新しい駅が出来るたびに乗下車記録の更新を続け、2009年には近江鉄道ひこね芹川駅にて通算1万駅乗下車を記録した。2001年から連載が続いている実録・鉄道旅マンガ『鉄子の旅』シリーズの〈旅の案内人〉としてもおなじみ。シリーズ第3弾『鉄子の旅 3代目』は、小学館よりコミックスが刊行されている。

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