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自律神経が整えば「眠りの質」はぐっと良くなる 

上質なくらしと健康を楽しむ Reライフマガジン「ゆとりら」夏号より

更新日:2017年08月22日

眠りをつかさどる副交感神経は加齢とともに機能が落ちる

 体温の調整や、呼吸、消化といった意思とは無関係の体の活動をコントロールするのが自律神経です。自律神経には活動時に働く交感神経と休息時に活発になる副交感神経があり、状況に応じてどちらかが優位になっています。

 このバランスが崩れると睡眠トラブルにつながることも。自律神経に詳しい成城松村クリニックの松村圭子医師はこう解説します。

 「スムーズに入眠するには昼間に活発になった交感神経の働きを抑え、副交感神経が優位になる必要がありますが、うまく切り替えられないと寝つけなかったり、夜中に何度も目が覚めたりしてしまいます。中高年女性は特に、自律神経が乱れやすいので注意が必要です」


 自律神経をコントロールする脳の視床下部は、女性ホルモン分泌の司令塔の役割も担っています。このため、更年期でホルモンバランスが激変すると、自律神経も影響を受けバランスが乱れるのです。「更年期に子どもの反抗期や親の介護が重なる女性も多く、ストレスや疲労がたまりがち。そこへ家族の理解や協力が得られないと不調がさらに加速します。副交感神経の働きは加齢とともに落ちていくので、更年期が終わっても不眠や不調が続き人は多い」

 自律神経のアンバランスで睡眠不足に陥ると、そのせいでさらに自律神経が乱れて別の不調を引き起こすという悪循環に陥ることも。そうでなくとも忙しい現代人は交感神経が優位になりやすいため、意識してリラックスをつかさどる副交感神経を働かせ、質の良い眠りを得る工夫が必要です。

 そこで注目したいのが、副交感神経を優位にさせるメラトニンというホルモン。こちらも加齢とともに分泌量は減りますが、朝起きる時間を一定にし、朝日を浴びたり朝食を取ったりして体内時計をしっかり切り替えることで、分泌を促すことが可能です。

 食事でもその分泌をサポートできます。メラトニンの材料となるトリプトファンは、肉や魚など動物性たんぱく質に多く含まれます。神経伝達を促すカルシウムやビタミンB群も、自律神経を整えてくれます。

 「寝る前にスマホを見たり、あれこれ考え事をしたりすると交感神経を刺激するのでNG。寝る1~2時間前に少しぬるめのお風呂で体を適度に温めると副交感神経が優位になりやすく、体が熱を逃がして入眠しやすくなります」

 香りでリラックスできるという人なら、アロマオイルをたいたり、ハーブティを飲んだりするのも効果的です。

 生活リズムを整え、バランスのとれた食事を心がける。こうした当たり前にも思える対策で、本当の眠りの質をあげられるのでしょうか。松村医師はこうアドバイスします。

「自律神経は生活習慣に影響されやすく、本来のリズムに逆らった暮らしが体の不調につながっています。生活習慣を見直せば、多かれ少なかれ、効果は実感できるはずです」

取材・文/深澤恭兵

本記事は、『ゆとりら』夏号の特集「ぐっすり朝まで眠りたい」から一部抜粋しています。『ゆとりら』夏号では、さまざまな角度から見た「眠り」に関する記事を掲載しています。

松村 圭子 (まつむら けいこ)
成城松村クリニック院長。婦人科専門医として、月経トラブルから更年期障害まで女性の一生をサポートする診療行う。西洋医学のほか、漢方やプリメン点滴療法による幅広い治療方法で、女性のあらゆる不調をケア。 小さな悩みごとでも相談しやすく、姉御肌の頼れ女医として人気。『女性ホルモンがつくる、キレイ の秘密』や『女性ホルモンを整えるキレイごはん』など著書も多数。

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