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白髪は高齢女性の問題ではない 広がる「おしゃれグレイ」 

インタビュー・「グレイヘアという選択」書籍編集者 依田邦代さん (3)

更新日:2018年06月07日

 「グレイヘア=おしゃれな白髪」という風潮をつくりたいと考え、本づくりを目指した依田邦代さん。目標に掲げた「グレイヘアという選択」。出版に至るまでには、様々なドラマがあったと振り返ります。今後の目標も語っていただきました。

――今回出版された本では、様々なグレイヘアの女性が登場します。

 40代から80代まで、親子以上の差がある32人の女性に登場していただきました。比較的若い人も取り上げたのは、最近は30代くらいから白髪に悩む人も増えているため。グレイヘアは高齢の女性だけの問題ではないと思ったからです。 

――皆さん、どうやって探したのですか

 知り合いの紹介や街中でスカウトした方まで、それぞれです。たとえば、「グレイヘア=おしゃれな白髪」というイメージが一目でわかるアイコン的存在としてご協力いただいた結城アンナさん。パリマダムの本に関わってくれた編集者の提案で、ずっと彼女でいきたいとあたためていました。結城さんは岩城滉一さんと結婚し、カレーのCMなどにも出演されていた方です。長くメディアに出ていませんでしたが、60を過ぎて再始動を考え始めた時期に重なりました。

――完成されたグレイヘアの方だけでなく、伸ばし途中の方も登場しています。

 伸ばし途中の時期をどうするかというのは、現実的に大きな問題です。今回ご協力いただいた萩尾みどりさんは、テレビ番組の「徹子の部屋」に伸ばし途中の状態で登場していました。偶然番組を見て、この状態で出演されていたのに驚いて、即コンタクトをとりました。昨年7月にOKをいただき、ほどなくして撮影。約4カ月後に伸びた部分を切ってグレイヘアのパーセンテージを上げて再撮影しました。グレイヘアになる過程を写真とともに披露した40代のライターは、パリマダムのグレイヘア本を見て「一緒に何か作りたい」と手紙をくれました。

――苦労したことは

 染めない方がよいといってくれる専門家探しには頭を痛めました。だからこそ、ヘアケアのプロで、白髪染めは地肌によくないと明言してくれた北原邦子社長との出会いは、本当に嬉しかったです。北原社長は、美容サロン北原美顔の院長で、日本化粧品株式会社の社長も務めていらっしゃいます。同社のヘアケアシャンプーの製品発表会に出た知り合いから「すてきなグレイヘアの方がいた!」とご紹介いただいたのがきっかけです。かつてヘナなどで染めてかぶれたという体験も踏まえて語っていただきました。すてきなグレイヘアの北原社長に会って、「もう染めるのをやめます」という方も多いそうです。

――出版後の反響はいかがですか。

 おかげさまで、発売6日目で重版がきまりました。メディアの取材も多いです。今年実施した意識調査では、「美しいグレイヘアになれる方法が知りたい」という結果が89%にのぼりました。私自身もまだ知りたいことがたくさんあるため、今年10月に第二弾を出版する予定です。まだ検討途中ですが、グレイヘアになる途中段階の対応策や実用的な情報を盛り込みたいと思っています。グレイヘアを応援するヘアサロンについて、「東京以外も知りたい」という声を多くいただきましたので、今回以上にご紹介できるようにしたいです。

――今回の本を含めて、どんな方に読んでほしいですか。

 染め続けることに悩んでいる人、いつかグレイヘアにしてみたいと思っている人の希望になってほしいです。染める自由もあれば、染めない自由もある。どちらもすてきだと思う方を選べるようになればと思っています。

(聞き手・吉浜織恵)

「グレイヘアという選択」(主婦の友社)
依田 邦代(よだ・くによ)
 1958年生まれ。エディター。1981年、主婦の友社入社。プラスワンリビング編集長などを経て書籍編集者に。シニアマダムのライフスタイルに着目し、『OVER60 Street Snap』、『Madame Chic Paris Snap』、『パリマダム グレイヘアスタイル』、『古布を着る。』など、数々のヒット作を世に出す。

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