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定年はただの通過点 人生100年に求められる価値観 

座談会を終えて 多賀谷克彦(朝日新聞編集員)

更新日:2019年02月11日

 日本では、就業者のうち勤め人、サラリーマンが8割以上を占める。だから、多くの人が定年を人生の大きな節目と考えてしまう。実際、企業や役所などの雇う側も、我々、雇われる側も「現役は定年前」「定年後が老後」と考えがちだ。

朝日新聞編集員 多賀谷克彦(撮影・山形赳之)
 だが、人生100年となると、この価値観は通用するだろうか。定年は単なる通過点であり、定年後は余生ではなくなる。同時に、介護、健康、住まい、資金などへの不安は「老後だけの課題」ではなくなる。

 例えば、久田さんはノンフィクションライターだから定年を経験していない。でも「家族を長い介護体験に巻き込みたくない」と働きながらもサービス付き高齢者住宅への移住を決めた。自らの経験から学んだ人生哲学に基づく選択だ。

 今回、読者を交えた座談会を通して「楽観的にもならず、悲観的にもならず」という心構えが見えてきた。座談会に参加していただいた読者代表も、それぞれに違う不安、労苦を抱えながらも、趣味やスポーツに生きがいを感じている。鞍掛さんは、あえて起業という難題に挑戦中だ。

 SNSの時代、長年培ってきたネットワークを生かし、自ら納得できる人生を送りたい。ならば、自らの〝納得点〟を探してみることから始めてもいいのではないか。

 朝日新聞Reライフプロジェクトが2019年1月30日に開いた「リアル読者会議」で、2人の専門家と読者代表4人が「人生100年時代の生き方とお金」をテーマに語り合いました。本記事は、そのコーディネーターとして、議論や講演を振り返ったものです。

多賀谷 克彦(たがや・かつひこ) 1962年、神戸市生まれ。4年間の百貨店勤務の後、88年に朝日新聞社に入社。前橋支局などを経て、東京・大阪経済部で、主に流通・小売業を担当。20074月から大阪在勤の編集委員。関西の経済・産業界のほか、産学連携などを取材している。

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