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「便利でお得」なキャッシュレス世界を全世代に 

なぜ今キャッシュレス? 企業の取り組み(2)NTTドコモ

更新日:2019年07月23日

 日常の買い物は小銭を使わずスマホ決済で――。キャッシュレス化を進める企業の取り組みを紹介するシリーズ2回目はNTTドコモ(本社・東京都千代田区)。QRコードを読み取る方式のスマホ決済「d払い」を始めて1年4カ月になるが、会員は30~50代を中心に伸びている。設定が簡単でポイントもたまりやすい「便利でお得なキャッシュレス世界」を全世代に広げていくことを目標にしている。

 同社の担当、プラットフォームビジネス推進部のペイメントビジネス担当課長の高須真さんが、最初に強調したのは設定の簡単さ。ドコモの回線を持っていれば、ダウンロードしたアプリを起動させ、立ち上がった画面に数字4桁のパスワードを入力するだけですむ。銀行口座番号や残高などを打ち込む必要はない。回線を持っていない人はdアカウントを取得して利用する。

NTTドコモのプラットフォームビジネス推進部ペイメントビジネス担当課長・高須真さん

 6月末までにアプリのダウンロード数は600万を超えた。201846月期と1913月期の決済額を比べると55倍に伸びているという。スマホ決済はコンビニやドラッグストアなど日常品の「少額決済」の利用を主流とし、クレジットカードによる多額決済との使い分けを想定している。

 「おもなユーザーは3050代。自分で家計をやりくりできてポイント感度も敏感な世代です。d払いはそのポイントがすごくたまる仕組みなのです」と高須さんは分析する。

 「dポイント」は100円ごとに1ポイントが付与される。携帯料金のほかネットショッピングや街のお店の支払い、プリペイドカードのチャージなどに利用できる。そのポイントが「たまりやすい」というのは、d払いでの決済額が毎月の携帯利用料金と合算され、その合計額がまるごとdポイントの対象になるからだ。昨年度、dポイントの払い出し額は1600億円分に達した。

 d払いができる店舗は6月末時点で約9万店だが、クレジットカードの「dカード」なども含めた加盟店を2年後には200万カ所まで増やす目標という。

 6月末からは、加盟店が提示するQRコードをお客が「d払い」のアプリで読み取り、自分の好きなQRコード決済方法で支払えるサービスを始めた。加盟店にとっては、新たに支払い端末を設定する負担がない。客が「d払い」を選択するとは限らないが、高須さんは「立ち上がって間もない業界。いまは競争するというより一緒に盛り上げていくことに力を入れている」。

 一方、シニア層向けに特別なアプリを開発するなどの対応はとっていない。「弊社は安全・安心をモットーに全世代の人に安心してつかってもらうことをコンセプトにしている」と高須さん。ただ、全国約2300カ所のドコモショップで初心者向けの「スマホ教室」を随時開き、キャッシュレス対応として端末設定や使用方法を説明しているなどサポート態勢にも自信を示す。

 秋からは、d払いのアプリの中に加盟店のアプリを入れる新たなサービスを展開する。d払いのアプリを立ち上げてそのまま品物を注文し、支払いも完了させて、後は店に品物を取りに行くだけ。タクシー会社なら、現在いる場所にタクシーを呼び、目的地で降りるときは支払いも完了しているという使い方が可能だ。

 ドコモが目指すのは、お客と加盟店の間に入ってサービスを創出すること。「両者に利益のある世界を創り出したい」と言う。

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