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今どきの同窓会の開き方 SNS時代の参加者を増やすコツ 

幹事代行会社「笑屋」真田幸次社長に聞く

更新日:2018年07月25日

 同窓会は、幹事なしには開けません。齢(よわい)を重ね、かつての友と旧交を温めたいのに、その機会がなかなかめぐって来ず、寂しい思いをしている人もいるかもしれません。近年は、そんな潜在ニーズを捉えて同窓会をプロデュース、幹事業務の代行を担う会社があらわれ、注目されています。そのひとつ、幹事代行会社大手「笑屋(しょうや)」の真田幸次社長(34)に、最近の同窓会事情を聴きました。

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笑屋株式会社 真田幸次社長
――同窓会の幹事業務を代行しているそうですが、どんな業務を引き受けるのですか?

 会場の手配や、案内状の発送、名札やリーフレットの製作、当日の受付、集金業務なども代行します。当日、急な欠席者が出るとキャンセル料が発生しますが、そうした金銭リスクを我々で吸収する仕組みも提供しています。ただ、全くの丸投げを受けるのではなく、同窓会そのものを盛り上げる部分は、幹事の皆さんに頑張っていただきます。

――引き受ける条件は?

 参加を呼びかける人数が120人以上になる規模の同窓会をお手伝いしています。それより小規模だと、価格面のメリットを出すのが難しくなりますので。同窓会当日の会費に数千円円の手数料を上乗せしていただく形なので、参加者が増えれば増えるほど、私どもの利益も上がります。同窓会に企業のスポンサーをつけることもできますので、スポンサー料で参加費を安くすることも可能です。

――昔に比べ、同窓会をめぐる環境も変わって来たそうですね

 個人情報保護法ができ、個人情報の取り扱いが変わったことが大きいですね。昔は、学校が卒業生の名簿を管理し、定期的に更新して販売もしていました。同窓会を開こうと思えば、その名簿を見て往復はがきを出し、参加を呼びかければよかった。それが今では、学校が名簿を管理することに対して苦情が寄せられることもあり、名簿を更新しない学校も増えているのです。

――参加を呼びかけるのも、簡単ではなくなってきたのですね

 近年は、フェイスブックなどのSNSが広がったおかげで、そこで何十年ぶりかでつながった同級生同士が、リアルな場での再会を果たし、それがきっかけで同窓会開催に発展していくケースが多いですね。

――専用のコミュニティーサイトのサービスも提供しているとか

 「同窓会グラフ」ですね。同窓生だけが参加できるクローズドなSNSサービスです。ご依頼をいただくと、専用サイトを開設させていただき、幹事さんがサイトの招待機能を使って、メールなどで他の同窓生の登録を促すことができる仕組みです。リアルタイムで出欠状況が更新され、新しい参加者が別の参加者を呼んだり、連絡先が分からなかった同窓生の情報が寄せられたりして、輪が広がっていきます。実はこのたび、「同窓会グラフ」のサービスをリニューアルし、7月26日から、新しいSNSサービスを提供させていただくことになりました。「Wakka(ワッカ)」といいます(https://wakka.io)。これまでの「同窓会グラフ」の機能を受け継ぎ、同窓会以外のコミュニティづくりにもご利用いただけるようになります。どなたでもご利用いただけるのでぜひ、お試しください。

――年配の皆さんでも使いこなせますか

 今は60代以上の方でも普通にスマートフォン(スマホ)を使われますし、全然いけます。むしろ、SNSを本格的に使ってこなかった人の方が、新鮮に使っていただいているようですよ。

――開催までの準備期間はどれぐらい必要ですか

 4カ月以上の期間があると理想的ですね。ただ、長ければ良いというものでもなく、あまり早くから準備を始めると、途中で間延びしてモチベーションが下がることもありますから。半年前ぐらいが理想的ですね。

――たくさんの参加者を集めるためのコツはありますか

 幹事団の構成が大事ですね。同窓会は「あの人が行くなら行こうかな」という具合に、人が人を呼ぶ側面がありますので。幹事団の顔ぶれを幅広くしておくことです。例えばサッカー部出身者ばかりだと、サッカー部が仕切っているようなイメージをもたれ、敬遠する人も出てくる。ガリ勉だった人もいれば、スポーツ万能だった人も、学園のマドンナ的存在だった人もいるというように、色々な人のフックになるような顔ぶれを、広くそろえることです。

 幹事団のモチベーションを上げる工夫も大事ですね。その意味で、準備期間中は定期的に幹事団で集まって、ミーティングという名の飲み会をやることをお勧めしてます。やってみるとプチ同窓会のようになって盛り上がり、絆も深まります。その模様を、同窓会サイトで紹介すると楽しさが伝わり、参加が広がります。同窓会ネットワーク形成のキモは、幹事団にあるといえますね。

――集まりやすい時期というのはありますか?

 意外に思われるかもしれませんが、盆暮れとか大型連休の時期などは、動かせない予定などがあって参加できない人が多いものです。なので、開くなら普通の週末がお勧めですね。

――企画面などで、注意すべきことはありますか?

 何十年ぶりかで開くような同窓会だと、皆さんお話に夢中であまり飲み食いもせず、出たメニューを覚えていないなんていうケースもあります。なので、そういう場合は、話の腰を折るような余興を入れず、歓談中心の立食パーティーにした方が良いですね。料理のランクを落とせば会費も安くできますし。逆に、定期的に開いているような同窓会なら、余興やメニューに趣向を凝らした方が喜ばれるでしょう。

――誘いを受けても参加をためらう人もいると思いますが、どんな理由が多いのでしょうか?

 誰も自分のことなんか覚えてないとか、逆に同級生のことを覚えてなくて、参加しても話題に困るんじゃないかと心配される方が多いと聞きます。でも、不思議なことにそんな人も、参加して話しているうちに記憶がどんどんよみがえり、若返った気持ちになるんだそうです。外見など、自分の変化についての不安もあると思いますが、歳を取ればみんな体形とかも変わりますし、出てみれば誰も気にしていなかった、杞憂(きゆう)だったということも多いようです。

――参加するメリットは、どんなことが考えられますか?

 色々な出会いがあって、利害関係を超えた人間関係が作れる貴重な場だと思います。ある意味「人生が変わる」ような。実際、50代を過ぎて同窓会で再会して結婚するとか、一緒に起業するとか、そういうのは決して珍しい話じゃありませんし、高齢社会の課題解決にもつながるような、すごいパワーを秘めた場だと思います。

 私たちは年間500件ぐらいの同窓会をお手伝いしていますが、まだまだニーズは広がっていると思います。同窓会に誘われれば参加したいという人はたくさんいる一方で、幹事に名乗りを上げるような人はなかなかおらず、まだまだニーズは顕在化していない。それを後押しする仕組みが、求められていると思います。

(取材・文 沢田歩)

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