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笑顔で過ごす老後はいかが?有料老人ホームという選択 

「ベストライフ南茨木」のシニア生活を体験取材

更新日:2019年08月23日

 「介護が必要な親の自宅住まい、そろそろ限界か」「病気や加齢で身体が不自由になったら、どこに住もうか」ーー民間の高齢者向け住宅にもいろいろなタイプがある。必要に迫られて「ここしか入れない」というのではなく、余裕があるうちに自分の目で確かめ、終(つい)のすみかにふさわしいかを見極めたい。今回Reライフ読者会議メンバーが体験したのは、「住宅型有料老人ホーム」。元気な人から、要介護の人、終末期の人までが入居するという人気の施設をリポートした。

◆体験取材に参加した読者会議メンバー
Nさん(大阪府)55歳:一人暮らしの母(要介護3)の食事や着替えが難しくなってきて、施設入所を考えている。スタッフの接し方や病気になった時の対応、リハビリや体調管理は十分にできるのかが気になっている。
Hさん(兵庫県)57歳:両親とも持病があり、家の近くで便利なところがあれば入所させたいと考えている。父は過去にショートステイで嫌な思いをしたので、懐疑的。見学する時に施設のどこを注意して見ればよいかがわからない。
Sさん(大阪府)61歳:現在独居なので、10年くらい先の入所を想定している。すでに5カ所ほど見学。チェックしたい点は、「看取(みと)り」の体制と、もしもの時の連絡先に従兄弟(いとこ)を指定できるかどうか。

訪問介護と24時間の見守り、緊急時の安心も

 「もっと無機質な、病院の延長のようなものを想像していました」と、初めて施設を見学する読者会議メンバーが驚いたように、建物内部は温かみのある色合いや木目調素材の内装で落ち着きがあり、空気も爽やか。廊下や共有スペースも手すりなどの安全性と居心地のよさが共存している。

 入居者が自由に借りられる本が並ぶ、「談話コーナー」に案内された読者会議メンバーは、施設長の小枝美也さんと入居相談員である主任の中内毅さんから、高齢者の住まいについて、基本の説明を受けた。

 「住宅型有料老人ホーム」は、介護が必要な人にはそのホームの職員が介護サービスを提供する「介護付き有料老人ホーム」と違い、介護が必要になったときに、入居者自身の選択によって外部の介護サービス事業者と契約し、訪問介護を利用する仕組みだ。外部の事業者は自由に選べるが、ベストライフ南茨木ではグループ会社の訪問介護事業所が併設されている。

 「訪問介護の時間以外に、職員さんにお手伝いをお願いすると料金がかかるんでしょうか」とメンバーから質問が上がると、小枝施設長は「体調不良等の緊急時や突発的なことであれば、原則追加費用なく対応します。ただ、時間外のお手伝いが増えるようであれば、ケアプランを見直すこともあります」

中内主任

 1対1の訪問介護の時と、生活支援の時と、職員さんを区別するのは、エプロンの色。職員さんがピンクのエプロンをつけているときは、特定の入居者の訪問介護を担当しているので、その間は他の入居者のお世話はしないことになっている。「では、自宅で訪問介護を受けている状態に、24時間の見守りや食事、緊急時の安心が加わるんですね」と、参加メンバーも納得した様子。


職員インタビュー:情報は毎日共有。問題はすぐ解決へ

 ベストライフ南茨木に勤めて9年目の矢野みえさんと、5年目の網代弘子さんがいつも心がけているのは笑顔で入居者に接すること、そして、入居者の小さな変化も見逃さないこと。「対応で困ったことがあれば、毎朝のミーティングで報告し、対応を話し合います。上司から的確な指示をもらって解決することもあります」と網代さん。矢野さんは「介護に正解はないので、お一人おひとり対応は違います。わずかなことでも気がつけるように、努力しています」。ベストライフ職員のすべてが持つ冊子「ありがとう 安全119の誓い」には、「年長者に敬意を持った対応ができていますか?」「ベッドや椅子の幅や高さはご入居者に適切になっていますか?」など、具体的な行動指針のチェックポイントが記され、常に持ち歩いているそうだ。


歩行介助やリハビリも手厚く

 住み心地を想像するには、入居者に話を聞くのが一番。ということで、約6カ月前に入居したかたの居室を訪問させていただいた。完全個室でプライバシーは守られ、介護専用電動ベッド、温水洗浄トイレ、車椅子対応洗面台、エアコンも標準設置。緊急コールボタンや防炎カーテン、スプリンクラーなど、安全性も考慮されている。部屋はきちんと片付き、明るい日差しが差し込む。

 

 入居者のかたは要介護4だとのことで「脳梗塞(こうそく)の後遺症があって左足が不自由なんですが、杖と手すりで歩くのを職員さんが丁寧に手伝ってくれるんです。リハビリも週1回。家にいるよりも楽しいですね」。レクリエーションなども積極的に参加し、職員さんとのコミュニケーションにも満足している様子。「快適ですか」という質問に「はい! 幸せです」と満面の笑みで答えていただいた。

 入居者同士の交流を深められる食堂や談話コーナーは、車椅子や杖を使う高齢者にも適した構造で歩きやすい。大浴場の中はスロープで湯船まで専用の車椅子で入ってつかることができ、脱衣所も広く着替えやすい。寝たきりの方には機械浴もあるが、その際は肌が見えないようにタオルをかけるなど、いたるところに高齢者への配慮が見られた。


日々の健康管理も、万一の時の処理も安心

 続いて案内されたのは健康管理室。看護職員が入居者の血圧や体重、心拍数などをチェックし、定期的に医師による訪問診療も行われる。また、投薬が必要な入居者も多いため、細心の注意が払われている。薬剤師がセットした入居者別の薬入れから、①「Aさんの食前の薬です」と職員同士が確認②Aさんのテーブルに行き、正しくAさんであることを、職員同士で確認③Aさんが食前の薬を飲んだことを報告して確認、とトリプルチェックで対応している。

 食堂では、職員が前に立ち、食事前の嚥下(えんげ)体操を行う。口をふくらませたりすぼめたり、「パパパ」「カカカ」と声を出したり軽い運動をしたり。入居者たちは、おいしく、安全に食べるための工夫を、楽しんで実行。栄養バランスを考えた食事は、かむことが難しい入居者のためにソフト食も用意。塩分制限などそれぞれの状態に対応し、アレルギーがある場合はほかの食材に置き換えるなど、一人ひとりに気を配っている。

 見学メンバーが気になっていたのが緊急時の医療。急に具合が悪くなったときなどは、「夜間でも訪問医に連絡し、迅速に判断を仰ぎ、場合によっては救急搬送先を提案してもらうこともあります」と小枝施設長。さらに、この施設では「看取り」も行う。「入院後、回復の見込みがなく終末期になったご入居者様が、こちらの施設で最後のときを過ごしたいと希望されれば、ご家族と話し合い、看取りの対応をします」。実際にその例も少なくない。

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