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東京・日本橋のロイヤルパークホテルで2月27日に開催された「朝日新聞Reライフフェスティバル」で、ファイナンシャルプランナーの藤川太さんによる「なるほどマネー」講座が開かれました。「トランプ大統領が誕生して経済の大きな変化が予測されるが、まずは自分たちの足元を見つめることが大事」と、藤川さんが選んだテーマは「家計」。これまでに3万世帯近くの家計の見直しを行ってきた経験から、私たちが直面する問題や家計の設計方法、貯蓄の成功法などを話しました。
普通の生活が普通にできない時代
社会保障の需給バランスが大きく崩れて、年金額も恐らく削られていく。この事態に気づかないと、じわじわと「ゆでガエル」のようになってしまう。
入社から右肩上がりで給料が増え続けていた10年前、貯金とその切り崩しとを繰り返しても一般的に貯蓄残高がマイナスになることはなかった。
対して給料が横ばいで社会保険料が上がっている現在、貯蓄残高は教育費がかさむ年齢と、老後の切り崩しのタイミングで大きくマイナスになる。この現象について私は「サラリーマンは2度破産する」とのタイトルで本を出しています。普通の生活が普通にできない時代なんです。
会社に見立てて「貯め上手さん」になる
その方々は、自分の家庭をひとつの会社とみているんです。経営者=夫婦、経営計画=ライフプランと置き換えて考えている。経営計画ができあがったら、実現のために売り上げや利益の目標が組まれる。さらに決算をして結果をフィードバックし、家計を経営サイクルのように回していく。これが貯め上手さんのやっていることなんです。
この経営計画、立てるのはそんなに難しくありません。家族構成を書いて、それぞれが何歳の時に何をして、それにいくらかかるのかを書き出す。夫の定年記念海外旅行、長男の結婚などとピックアップするだけです。人生の30年、40年先を見据えることで、人生には貯め時と、支出が集中する使い時があるというのが見えてくるんですね。次の使い時にいくら必要かを把握して準備するだけで、家計のほとんどの問題は解決します。すでに年金生活に入っている方も、貯蓄を切り崩していくペースを把握するのが重要です。
固定費の見直しで節約効果が続く
手取り収入が減っているいま、「収入-使ったお金=貯蓄」はダメ。残ったお金を貯蓄にまわすという方は、非常に苦労しています。全国の家計上手の方に話を聞くと、みんな同じ考え方をしている。
今日はこれを覚えて帰ってください。
「収入-将来のための貯蓄-固定費(光熱費や保険料など)=やりくり費」
将来のための貯蓄を先に差し引くことが重要です。
節約を考えたとき、次の5つを削ろうとする人は要注意です。
・食費 ・外食費 ・洋服代 ・レジャー ・お父さんのお小遣い
自己犠牲の精神でこれをやろうとすると、生活水準が下がり無理がでてくる。
貯め上手さんがやっているのは「固定費を削る」こと。
固定費とは、・住居費 ・住宅などのローン ・駐車場代 ・自動車関連費 ・保険料 ・水道光熱費 ・通信費 などです。
固定費は一回見直すだけで、節約効果がずっと続く。固定費を低く保つ家計というのは、企業でいうと「損益分岐点が低い会社」。利益が出しやすい=お金を貯めやすいんです。
全国平均でみると、夫婦の老後の生活は毎月6万円ほどの赤字。65歳から90歳までだと1800万円の赤字です。今後年金が減ることを考えると、額は更にかさむでしょう。
私たちの経済は下りエスカレーターに乗っています。普通の生活をしようと思ったら、止まっていてはだめ。頭を使って将来を見据えながら家計を考えていただければと思います。
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