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茂木健一郎さん 熱の入った「金言」トーク 

【Reライフフェスティバル2018採録】脳と“金”の不思議な関係

更新日:2018年03月19日

 脳科学者の茂木健一郎さんによるトークショー「脳と“金”の不思議な関係」(SGC協賛)32日、アクティブ世代のための文化祭「朝日新聞ReライフFESTIVALの会場で開かれました。

 講演は、「金はどこからやって来たのか」という切り口から始まった。

 金は今の宇宙ができる前に、超新星爆発によって生まれたのだという。金には太古の宇宙のロマンが秘められているのだ。金のほとんどは地球の核に沈んでおり、表層部にあるのはほんの一握り。有限であるため大変貴重で、絶対的な価値を有している。

 日本の陶芸の世界には、割れた茶わんなどをうるしでつなぎ、金で装飾する「金継ぎ」という技術がある。茂木さんはこの技術を人と人との絆(きずな)にたとえ、「金製品は美術品としての価値以外に、素材そのものの価値がある。これが金の特殊な点です。金のアクセサリーを代々受け継ぐと、家族同士の絆がより特別なものになるでしょうから、人間関係にも“金継ぎ”を取り入れてみては?」とユーモアたっぷりに語った。

 ここで、金製品・美術工芸品販売のSGCの石川貴久・代表取締役社長が登壇した。金のおりんを鳴らすと、心地よい音色が響きわたり、会場からはため息が漏れた。

 この音色に茂木さんは「脳の働きを考えると、身近に『好きなもの』『美しいもの』があると、人は元気になれるんです」「永続的な価値を持つものを手元に置くことは、変わりやすい世の中に対する不安を和らげます」と語り、トークを締めた。

茂木 健一郎 (もぎ・けんいちろう)
脳科学者、作家、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。
1962年東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究する。2005年『脳と仮想』で、第四回小林秀雄賞、2009年には『今、ここからすべての場所へ』で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。主な著書に『脳とクオリア』(日経サイエンス社)など多数。

 定年や子育て後の世代を応援する文化祭「朝日新聞ReライフFESTIVAL」(朝日新聞社主催、協賛各社)が2018年3月2日、東京・日本橋のロイヤルパークホテルで開かれました。今年で3回目となるイベントの模様を採録したものです。

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