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第二の人生は「行動する」ことから 

映画「体操しようよ」出演の草刈正雄さん、トークショーと完成披露試写会

更新日:2018年10月28日

 その恵まれた容姿を生かした二枚目役にとどまらず、すごみのある悪役、個性的な歴史上の人物、スマートなコメディーまで、映画・舞台・テレビの第一線で活躍する草刈正雄さん。映画『体操しようよ』の公開を記念して9月27日に東京・有楽町で行われたトークショーに、監督の菊地健雄さんとともに登場し、撮影の裏話や若者との付き合い方など、軽妙な語り口で「生きるヒント」になる話を繰り広げた。


CM、映画、テレビ 時代を代表する二枚目

 「普段はジーパンにシャツのラフな服装。仕事で衣装やスーツを着せられる反動ですかね」。長身にダークスーツをびしっと決め、彫りの深い顔立ちに心地よく響く声、66歳にして渋さと色気が漂う草刈正雄さんに、会場を埋めたReライフ世代の女性たちから歓声が上がる。デビュー時の〝絶世の美青年〟ぶりをたたえられると、「いやいや」とかわしながらも、「18歳で出演した男性用化粧品のCM、よく覚えています。故郷の母に見せたくて、九州でも放送されますか?としつこくクライアントに尋ねました」と初々しいエピソードを披露した。

 「アンデスの山の頂上で、乗っていたヘリコプターが山に接触し、命が危なかった」「南極では船が座礁してチリの軍隊に助けられた」と、1980年の大作映画『復活の日』撮影時の武勇伝には会場から驚きの声も上がる。今も若々しさを保つ方法については「俳優なので、いくつになっても人に〝見られる〟ことを意識しています。そして体を動かす。仕事の合間はテニスコートでボールを思いっきりひっぱたくと、ストレスも解消されます」と笑顔で爽やかに答えてくれた。

菊地健雄監督は40歳。「母が草刈さんのファンでした」
 119日に公開される映画『体操しようよ』の話題に移ると、監督を務めた菊地健雄さんが登場。『望郷』『ハローグッバイ』などの作品で評価される注目の若手監督は、草刈さんの起用に手応えを感じていたという。「子どもの頃から拝見していた俳優さんで、格好良いだけでなく、NHK大河ドラマ『真田丸』で見せてくれたユーモアが秀逸。そんな草刈さんがラジオ体操をするんですよ。面白くならないわけがない! 期待した通り、作品に誠実に取り組んでいただき、存在感でまわりを引っ張ってくれました」(菊地)

普通のオヤジ役には格好良すぎる?

 『体操しようよ』の主人公・佐野道太郎は、几帳面なことだけが取り柄で、出世もできずに会社員人生を終えたさえない男。家族を楽しませるような気のきいたこともできず、おしゃれとは縁遠い。脚本が心に染みて、この映画に出たい!と思った草刈さんは「実は役を演じるにあたり、不安もあったんです。役者として僕はこういう普通のオヤジ役にリアリティーが出せるのか?と」と唯一の〝ひっかかり〟を打ち明ける。「でも、始まってみると、僕が共演者とうまく絡むことで、道太郎になれた。菊地監督の手腕ですよ」(草刈)

トークショーの同日に開催された完成披露試写会の舞台あいさつで、ラジオ体操をする出演者。左から渡辺大知さん、木村文乃さん、草刈正雄さん、和久井映見さん、きたろうさん

 「草刈さんはダサめのお父さんっぽい服を着ても格好いい。衣装合わせで本人は『俺って何着ても似合っちゃうんだよな』なんて周囲を笑わせていましたが、私にとってそれが道太郎らしさを考えるきっかけになりました」(菊地)

 かくて道太郎像は現場でかたち作られた。スクリーンではまじめゆえの不器用さがなんともおかしく、随所で笑わせてくれる。日本なのにどこかヨーロッパの地方のようにおしゃれで、現代なのに懐かしい、不思議な雰囲気に引き込まれる映画になった。

若者と付き合うコツは 年を重ねるほど素直に

 映画では、親子のコミュニケーションのズレや、近所デビューが描かれる。若い人たちと仕事をすることも多い草刈さんが、人付き合いについて教えてくれた。「僕らの頃と違い、今の若い人は、のびのびとしていますよね。うらやましい反面、むむ?と思うこともありますが、ちゃんと彼らの話は聞くことにしています。たとえば演出で『ちがうんじゃないか』と思ってもまずその通りにやってみる。すると、あ、これでいいんだと気づくことがあるんです。年をとればとるほど、素直になりたい。そのほうが自分も得します。難しいことですが、素直さを心がけています」(草刈)

 その姿勢には菊地監督もうなずく。「演技で何を要求しても、草刈さんから『できません』と言われることはなかったんです。もしかしたら納得していないかな?と思うことでも『やってみましょう』と動いてくれる。僕が想像したことを、草刈さんの経験でそれ以上のものにしてくれる。現場で何度も鳥肌がたちました」(菊地)

 そして、定年後の過ごし方についても一言。「女性のたくましさ(笑)に比べると男性は引きこもりがちかもしれませんが、まず外に出ることでしょうね。これは映画が大いにヒントになります!」(草刈)

 気持ちのいい風が吹く海辺の小さな街を舞台に、奮闘する草刈さんの姿を、ぜひ映画館で確かめてほしい。 

( 9月27日に東京・有楽町で開催された「朝日新聞ReライフFESTIVAL2018〜美しさと健康スペシャル〜」でのトークショーと完成披露試写会を基に構成しています。)

草刈 正雄くさかり・まさお)/1970年、資生堂「MG5」の広告で衝撃的なデビュー。類まれな美貌が話題に。世界的女優オリビア・ハッセーと共演した『復活の日』(80)、国際的レーサーをゴージャスに演じた『汚れた英雄』(82)など話題作に主演。ナレーションやNHK「美の壺」案内役としても活躍。2016年NHK大河ドラマ「真田丸」で豪快な戦国武将真田昌幸を演じ人気急上昇。来年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」、NHK BS テレビドラマ「モンローが死んだ日」にも出演決定。

定年お父さんが「はじめての家事」と「地域デビュー」に大奮闘!


映画「体操しようよ」 あらすじ 38年間無遅刻無欠勤で定年を迎えた佐野道太郎は、18年前に妻を亡くしてから、しっかりものの娘・弓子と二人で暮らしてきた。定年退職の日に娘から“主婦”引退宣言をされ、慣れない家事を始めるものの、失敗ばかり。無為な日々を送る中、ふとしたことで訳ありげな美女・のぞみから誘われて早朝のラジオ体操会に参加することに。そこからご近所付き合い、便利屋稼業、若者との出会いなど、道太郎の毎日に新しい出来事が重なっていく。しかし、張り切りすぎた道太郎の行動がある日波紋を呼んでしまい……。

監督/菊地健雄
脚本/和田清人・春藤忠温
出演/草刈正雄、木村文乃、きたろう、渡辺大知、和久井映見 ほか
主題歌/「体操しようよ」RCサクセション(ユニバーサル ミュージック) 
©2018「体操しようよ」製作委員会
119日(金)ロードショー!
公式サイト http://taiso-movie.com



大人の美と健康を考える!アクティブ世代のための文化祭
 927日、東京・有楽町朝日ホールで、「朝日新聞ReライフFESTIVAL2018〜美しさと健康スペシャル〜」が開催された。毎年春に行われるイベントのスペシャルバージョン。当日は美と健康をテーマに、林家木久扇さん、生稲晃子さん、そして草刈正雄さんによるトークショーが行われた。会場内ではアクティブ世代の生活にさまざまな提案を届ける協賛ブースも展開され、にぎわいを見せた。
 人生100年時代といわれるなか、リタイア後も「ますます美しく」「もっと健康に」と、意欲に満ちたアクティブ世代約1450人の参加者が集まり、会場は大盛況。夫婦や友人同士でトークショーの内容を語り合い、豪華景品が当たるスタンプラリーにも挑戦するなど、まさにアクティブな1日を過ごした。

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