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プロサッカー選手から腸を研究する起業家へ その理由とは 

AuB代表取締役 鈴木啓太さんインタビュー

更新日:2018年11月30日

 浦和レッズで長年選手として活躍し、サッカー日本代表に選出された経験ももつ鈴木啓太氏。2015年に16年間にわたる選手生活を終え、新たに選んだ道は「腸内フローラの研究でアスリートや人々の健康に貢献する」ビジネスだ。なぜ、腸に目を向けたのかをうかがった。

AuB株式会社 代表取締役 鈴木啓太さん

 会社は2015年10月に設立し、私たちの健康を支えるために重要な役割を果たすと考えられている腸内フローラ(腸内細菌群集)の研究を進めています。

経験から知った腸の大切さ

 引退して急に腸に関するビジネスをしようと考えたわけではありません。子どもの頃、体も小さくアレルギー持ちだった自分のために、母は体にいい食事や栄養価の高いものにこだわり「体づくりには腸が大切」だと教えてくれました。まだ、これほど腸内フローラが注目されるずっと以前、2030年前から腸の大切さを刷り込まれていたわけです。

 現役時代、遠征する際も食後には温かいお茶と梅干しを取ることを欠かさないことや腸を冷やしすぎないようにすること、しっかりと水分を補給することなどを習慣として大切にしていました。そのことが、実は腸にいいことだと明確に結びついたのは最近のことです。おなかのコンディションがその日のパフォーマンスとダイレクトに関係することは、経験値として自分の中にあったので、これは突き詰めていけば、アスリートのパフォーマンス向上や意識の変革につながるかもしれないと考えました。

AuB株式会社 代表取締役 鈴木啓太さん
 長年、選手としてサッカーを続けられたのは、チームや仲間、そしてサポーターの皆さんなどスポーツを愛してくれる人たちのおかげです。引退したらスポーツ界への恩返しができたらとは考えていました。自分にできることは「アスリートのパフォーマンスを向上させること」「スポーツを愛する人を楽しませることができないか」と思っていたこととつながりました。

 多くの人は、何を食べるか、健康のためにいい食べ物は何かなど、その入り口と口に入れる物は気にしていると思います。しかし、出口はどうでしょうか。毎日の便は体のサイン。体にいい物を食べているつもりでも、おなかの調子が悪かったり、出る便の様子が変だったりする場合は、体に合っていないと思った方がいいでしょう。排便は、一番簡単な目に見える体のサインだと思います。

 選手時代、練習の日には毎朝、尿検査を受けていました。基準値があり、データで水分不足と分かれば水を飲む。同じように、便もコンディションを意識できる判断材料になると考えました。

腸内細菌研究で未来の健康に貢献

 現在は、アスリートの腸内細菌を収集し、個人個人の腸内細菌の構成について調べ、データを積み上げているところです。その過程で大きな大会などで高いパフォーマンスを発揮するアスリートと一般の人ではその構成や菌種・数などが違うというデータも得られました。先日は全日本マスターズ陸上に出られている高齢者の方々の腸内細菌と一般の高齢の方の腸内細菌を比較調査しました。優れた腸内細菌が、アスリートの健康とパフォーマンスにどのように関係しているのか、そのことを追究することでアスリートだけでなく、広くみなさまの健康に役立てることを目指しています。

鈴木 啓太(すずき・けいた)
AuB株式会社代表取締役社長。元プロサッカー選手であり、日本代表として活躍の経験がある。2015年現役引退と同時に起業家へ転身。同社は、アスリートのコンディションをサポートするとともに、その知見を一般の皆様に還元すべく食育、健康に関する講座を開催している。

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