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「睡眠」に特化したホテル、人気の秘密は? 

「レム日比谷」の取り組みを聞く

更新日:2018年10月12日

 「快眠」をテーマにしたホテルとして注目される阪神阪急第一ホテルグループの「レム」ブランド。2007年に誕生し、現在東京、大阪、鹿児島に5軒を展開している。熟睡を必要とするビジネスパーソンやインバウンドの観光客に人気で、今回取材したレム日比谷では常時90パーセント以上の稼働率だという。その魅力や賢い使い方を、同社レム事業部事業統括部アシスタントマネージャーの岡田朋子さんにうかがった。

眠りに機能を特化

 「従来のホテルは、宴会やレストラン、宿泊など『フルサービス』が求められてきたと思うのですが、レムはあえて眠りに特化しました」
 ターゲットをビジネスパーソンに絞り、「ホテルは何をするところか?」を考え、機能をそぎ落とすことにした。たとえば、レストランは外でも代替がきく。追求の結果、睡眠だけに、こだわりにこだわったサービスを提供することを決めた。

 現在稼働しているレムブランドのホテルは、シングルルーム中心で、1部屋あたり1415平方メートル。決して広くないが、ガラスの仕切りを使用して圧迫感をなくしたり、ほとんどの部屋でベッドサイズをダブルサイズにしたりするなどの工夫をしている。

客室ではなく「寝室」を目指す

 「最大の特徴は、客室ではなく寝室にいる気持ちになれることだと思います」。
  工夫したのは、五感すべてを使って眠りに誘うことだという。たとえば、レインシャワーには専用のスツールも用意されている。肩に水流をあてることで日中の疲れをいやしてもらう狙いがある。マットレスと枕もオリジナルだ。全身を支えるマットレスはポケットコイル式。スプリングの硬さを頭、腰、脚付近の3カ所で変えて体圧を分散させ、よりよく眠ることを目指して開発した。

枕は常時7種類を用意

 「快眠機能枕」は片面がソフトパイプ、もう片面がファイバーという構成。ソフトパイプ面の首から肩にあたる部分に、宇宙開発技術から誕生した新素材「PMCPhase Change Material)」シートを内蔵。睡眠中の体温の状態に適した温度に調整して、快眠をサポートするという。
 各部屋には、この「快眠機能枕」を含め2種類が常備されている。さらに、そば殻や羽毛、ウレタン素材、高反発系など計7種類の貸し出し用の枕がある。掛け布団にも一工夫。体と布団の間に余分な隙間ができないようフィットする縫い目をつけて、体にふんわり添うようにして保温性を高めている。

今春から「睡眠レポート」サービスも

 今年から、睡眠レポートのサービスも導入した。凸版印刷が開発した生体情報監視システム「SensingWave介護見守りシステム」をホテルバージョンにリメイク。シートをマットレスの下にセットして、睡眠周期、心拍、呼吸、睡眠時間、寝返り回数をリポートする。
  最近はスマートフォンで簡単に睡眠状態が測定できるアプリも出てきているが、決定的な差は、マットレス下に設置されたシート型センサーの精度の高さと、睡眠結果に関するアドバイスコメントにあるようだ。

 同社環境デザイン事業部の木村信之さんは「自分自身も出張が多かったので、ホテルで良く眠れるどうかが生産性に影響すると感じていた。健康に関する意識が高まり、眠りに注目が集まっていることも感じる」と言い、そうした背景から、「睡眠レポート」を開発したという。

 最近では、「睡眠」をテーマにしたホテルは他社にも広がっており、「寝室のようなホテル」業界は、さらなる進化が進みそうだ。

レム日比谷

住所:東京都千代田区有楽町1丁目2-1
電話:03-3507-0606
HP:https://www.hankyu-hotel.com/hotel/remm/hibiya/


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