SDGs ACTION!
コロナ危機で変わる社会

オンライン懇親会でコミュニケーション

オンライン懇親会でコミュニケーション
パソコンでリモートワークするユニ・チャームの社員(ユニ・チャーム提供)
SDGsを目的に据え、「共生社会」めざす
ユニ・チャーム

7月から、始業時間の午前8時にオンラインでラジオ体操の音楽が流れている。出勤した社員は会社で、リモートワークの社員は自宅で体を動かす。健康管理とともに、リモートワークでの孤独感を和らげようという取り組みだ。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月27日~5月末に生産部門などを除いてリモートワークを徹底した。6月以降も週2日をリモートワークとしている。

2011年に始業~終業の時間を1時間早める「サマータイム」、17年に月4日の在宅勤務や休日の電話・メール禁止を導入するなど働き方改革を進めてきた。人事部長の渡辺幸成さんは「働きがいを持ったり、仕事以外にも大切なことを見つけたりできるようにしたい。そうすれば社員も会社も成長する」と話す。

加えて大切にするのがコミュニケーションだ。リモートワークについて高原豪久社長や役員と話している時、社員が孤独を感じることを心配する声が出た。

4月27日から、部署やチームごとのオンライン懇親会を推奨し始めた。費用として、1人あたり月1回3000円を会社が負担する。05年から、実際に集まる懇親会にも1人あたり月5000円を出しており、社員の9割が活用している。渡辺さんは「相談しあえる環境が大切。社員をよく知ることで適材適所の配置につながり、困った時に相談できるセーフティーネット(安全網)になる」と言う。

朝8時に職場やオンラインで参加するラジオ体操(ユニ・チャーム提供)
フル生産で対応するマスク工場(ユニ・チャーム提供)

根底にあるのはSDGsの考え方だ。「SDGsを会社のPurpose(目的)にします」。年始のあいさつで、高原社長はこう宣言した。そのために、ミッション=「共生社会の実現」、ビジョン=「製品を通じて赤ちゃんからお年寄りまで生活者が様々な負担から解放され、一人ひとりの夢をかなえる」、バリュー=「経営陣と社員が共鳴する『共振の経営』」を掲げている。

もともと、生理用品や紙おむつなどの製品を通じて、暮らしの「不快」を「快」に変えるという社会課題に向き合ってきた。使い捨ての紙製品を提供する企業として、地球環境が持続可能でなければ製品づくりも続けられなくなるという意識も強い。

コロナ危機でも素早く支援に動いた。2月に中国・武漢からの帰国者やクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客にマスクや紙おむつ、生理用ナプキンの支援物資を送り、3月には感染者が増えた北海道にマスクを供給した。

環境問題では、紙のもとになる木材の使用を減らすため、16年から鹿児島県志布志市で使用済み紙おむつのリサイクルの実証実験を進めてきた。来春から事業としてスタートし、年間500tを回収してリサイクルする計画だ。

(大海英史)

この記事をシェア