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コロナ危機で変わる社会

スポーツで若者交流20年 今後も続ける

スポーツで若者交流20年 今後も続ける
激しくぶつかり合う女子ラグビー(7人制)の選手(サニックス提供)
「次世代へ」の理念 事業も活動も
サニックス

日本代表の活躍で沸いたラグビーW杯2019日本大会。各国代表選手のうち26人が高校生のころ、福岡県宗像市のグローバルアリーナの芝を駆けていた。日本代表では松島幸太朗ら5人がいる。

グローバルアリーナは、サニックス(福岡市)を創業した前社長の故宗政伸一さんが青少年の健全育成を目的に2000年に開いた。約40万m2の敷地にスタジアム、陸上競技場、テニスコート、体育館、武道場のほか、宿泊施設やレストランなどが整備されている。

ここで毎年、各国から中高生世代のラグビー、サッカー、ハンドボール、新体操、柔道の男女チームが集まる国際大会を開いてきた。20年間で42カ国延べ4万6000人の若者が訪れ、試合やイベント、宿泊施設での生活を通じて交流した。

「男女問わずユース世代が各国の選手と試合をすることで、SDGsの目標4(質の高い教育)、5(ジェンダー平等)、10(人や国の不平等をなくす)、17(パートナーシップ)を学び、将来にわたって16(平和と公正)を実現する基礎をつくってほしい」と、スポーツ・文化振興事業部の渡辺敏行さん。

今年は新型コロナウイルスの感染拡大ですべての大会が中止になった。だが、若い世代の育成は「継続することが大切」と、今後も大会を続ける方針だ。

国際大会で交流する各国の選手たち(サニックス提供)
屋根に設置された太陽光発電パネル(サニックス提供)
シロアリ消毒(サニックス提供)

若者の育成に熱心な背景には、「次世代へ快適な環境を」という企業理念がある。日本の住宅は30年ほどで建て替えられているが、手を入れれば長持ちさせられる。1975年の創業以来、シロアリ駆除や消毒などの住宅の維持・衛生管理を通じて、家を子どもや孫の世代につないでいくことを目標に掲げてきた。

これまでに一般家庭約81万件、事業所約3万4000件の消毒にあたった。大地震や豪雨などの自然災害、新型コロナや家畜の口蹄疫(こうていえき)といったウイルス感染症の発生時など、有事の衛生対策も担う。

「キーワードは『もったいない』『もっと長く』『次世代へ』。すべての事業が社会の課題解決とつながる」と、執行役員経営戦略部長の曽我拓さんは話す。

創業以来の住環境分野に加え、エネルギー分野では太陽光発電システムを建設し、住宅用約1万7500件、産業用約2万7500件を受注・施工した。発電能力の総計はほぼ原発1基分の約1.3ギガワットにのぼる。資源循環分野では産業廃棄物のプラスチックを回収して火力発電用燃料として再利用する。約512万tのプラスチックを再生し、北海道苫小牧市には自ら火力発電所をつくり、すべて再生燃料で発電する。

曽我さんは「やってきたことがSDGsという世界共通の目標と合致した」と言う。今では「住環境」「エネルギー」「資源循環」が事業の三本柱となっている。

(大海英史)

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