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食品ロスの削減はできるか

食品ロスの削減はできるか
プロジェクト実施中のセブン-イレブン(セブン-イレブン・ジャパン提供)
「エシカルプロジェクト」を実施中
セブン-イレブン・ジャパン

コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンが今年5月から、「食品ロス」の削減をめざして、「エシカルプロジェクト」を実施している。人や環境に配慮した「倫理的」な消費をという意味だ。1カ月経過した時点の集計では、「全国平均で1店舗あたり、昨年比約2割の削減」を達成したという。

節分シーズンの「恵方巻き」廃棄など、食品ロスは社会問題になっている。農水省の推計では年間の食品ロスは612万t(2017年度)。前年比5%減と減少傾向にあるが、ペースは緩やかだ。

SDGsでは「世界全体の一人あたりの食品廃棄を30年までに半減」という目標を掲げる。日本では19年10月、食品ロス削減推進法が施行され、コンビニ業界も対応を迫られている。

今回のプロジェクトの仕組みはこうだ。販売期限の5時間前(一部は9時間前)の食品にシールを貼り、同社の電子マネー「nanaco」で買い物をすると、税抜き価格の5%分のポイントを還元する。費用は本部が負担する。対象はおにぎり、弁当、サンドイッチ、総菜など七つのカテゴリー、約300品目。

セブン-イレブン・ジャパン提供

一方で、新型コロナの感染が拡大する中、店舗が小ぶりで「密」になりやすいコンビニにとって、その対策は急務だった。セブン-イレブンでは、「健康・安全・安心」と「近くて便利」を両立させるため、各店舗での品ぞろえの見直しに加え、感染拡大防止に向けて、レジの間仕切り設置、イートインの利用制限、従業員の検温など様々な手を打った。

プロジェクトの時期と重なったが、こちらは昨年10月からエリアテストを実施して全国展開をめざしてきた。セブン&アイグループとして打ち出した環境宣言「グリーンチャレンジ2050」では、食品廃棄物の量を「30年までに50%、50年までに75%削減」(13年度比)するという目標もあり、プロジェクトは予定通り実施した。

セブン-イレブンでは、1店舗あたり1日約8.9㎏(18年度、一部店舗の平均)のロスが発生していた。これをどこまで減らせるか。プロジェクトには、2万余の加盟店の99%以上が参加しており、実施1カ月で、nanacoで対象商品を購入した人は累計で約592万人。1店舗あたり約2割のロス削減効果(廃棄金額ベース)があったとしている。

ただ、今回の「特典」はnanacoを持つ人に限られる。また、食品ロスの削減という意味では、消費期限目前の「見切り販売」が効果的といった見方もある。

セブン&アイ・ホールディングス広報センターは「販売促進策のひとつとして、本部がポイント分を負担し、持続可能で加盟店に負担がかからない仕組みにしました。多くのお客様に参画いただけるよう、認知度の向上を図っています」と話している。

(金本裕司)

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