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再生可能エネルギーで切り開く~CO₂排出ゼロを目指して

「自然エネルギー大学リーグ」結成を呼びかけ

「自然エネルギー大学リーグ」結成を呼びかけ
千葉商科大学・市川キャンパスの太陽光発電(撮影・金本裕司)
首都圏の5大学

大学キャンパスで消費する電力を、再生可能エネルギーですべて賄うことを目指す「自然エネルギー大学リーグ」設立の呼びかけがこのほど始まった。千葉商科大学など首都圏5大学の学長が世話人になり、他大学に参加を呼びかけて、2021年9月の正式発足をめざす。大学が行動を起こすことで、「大学以外の企業や自治体、公的組織、NGOなど他の主体に影響を及ぼす」(設立趣意書)とともに、教育機関として、再エネ社会を担う人材を育てることも目標だ。(編集部・金本裕司)

「大学リーグ」設立の世話人会は、代表世話人の原科幸彦・千葉商科大学学長と、世話人の岩切正一郎(国際基督教大学)、岸田宏司(和洋女子大学) 、髙祖敏明(聖心女子大学)、林佳世子(東京外国語大学)の4学長で構成する。

このうち、千葉商科大学は、千葉県野田市の野球場跡地にメガソーラー発電所(発電容量約2.88MW)を建設し、2019年1月には、キャンパスの消費電力と発電量が同量になるなど、再エネ対応に積極的に取り組んできた。

同大の活動を主導してきた原科学長が、他の学長に呼びかけ、世話人会を発足した。

設立趣意書では、地球環境問題をはじめSDGs(国連の持続可能な開発目標)の達成には、社会の多くの主体が積極的に活動する必要があり、大学も社会の一員として責任を果たすことが求められる、と位置づけた。大学自らが行動することが企業や地域社会へ影響を与え、大学で学ぶ学生に再エネの重要性を認識させることにもつながるとの立場だ。

自らの目標設定が、参加の条件

リーグ参加には以下の二つの参加条件がある。

①大学(あるいはキャンパス)の使用電力量を目標に、2030 年以前の自ら定める年限までに、 自然エネルギー電力を生産、もしくは調達することを大学として決定し、公表する。

② 大学としてその具体的な計画を策定し、実行する。

世話人会は、シンポジウムや研究者、学生間の交流などを通じて、この条件に賛同する大学を募っていく。21年2、3月に準備会を発足し、9月に正式にリーグを設立することを目指す。同年11月に英国で開催される予定のCOP26(国連気候変動枠組み条約締約国会議)で、日本でリーグを結成したことを説明するとともに、海外の大学へも輪を広げることを、プレゼンテーションしたい考えだ。

原科学長は「自然エネルギーに関する条件が日本と似ているアジア諸国の大学への拡大は、とりわけ重要と考えています」としている。

5大学のこれまでの取り組み

千葉商科大学
本サイト記事参照
◆日本初の「自然エネルギー100%大学」に挑む
https://www.asahi.com/sdgs/article/art_00048/

国際基督教大学
・2015年から、那須キャンパス(栃木県那須町)で太陽光発電所を運営している。発電出力は約 2.36MW。年間発電量は約 240万kWh。

那須キャンパスの太陽光発電(国際基督教大学提供)

和洋女子大学
・現在作成中の大学中期計画に、自然エネルギーの活用、「自然エネルギー大学リーグ」活動を書き込み、学内への周知や教育課程での展開に取り組む。

・学内の蛍光灯を随時LED照明に転換。また、エレベーター利用を控える学内運動の実施などを始めている。

聖心女子大学
・今年5月、「気候非常事態宣言」を表明。国連などが掲げる理念への支持とともに、キャンパスライフで、エネルギーや食、ゴミなどの分野で無駄をなくすよう行動することも盛り込んだ。
https://www.u-sacred-heart.ac.jp/news/20200522/4549/

・学生団体の提案で、ペットボトルを削減し、マイボトルを促進するためのウォーターサーバーを導入。

東京外国語大学
・照明器具のLEDへの切り替えや太陽光発電(最大30kW)に取り組んでいる。

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