SDGs ACTION!

大学SDGs ACTION AWARDS 2021【WEB採録】

大学SDGs ACTION AWARDS 2021【WEB採録】

大学SDGs ACTION! AWARDS 2021 オンライン」の最終選考会を開催

グランプリは、「日本の BOSAI を世界へ」教職を目指す学生たちによるSDGsへの挑戦 静岡大学 静岡大学教育学部 藤井基貴研究室(代表者:鈴木希実さん)

当日の様子を収めた動画はこちらから

大学生がSDGs(持続可能な開発目標)の達成を目指して、オリジナルのアイデアを発表するコンテスト「大学SDGs ACTION! AWARDS 2021 オンライン」の最終選考会が3月5日に開かれました。4回目となった今年は96件の応募があり、その中からファイナリスト12チームを選出。通常は最終選考会で行う各チームのプレゼンテーションも先にウェブサイト上で公開し、受賞発表もチームの代表や一部の選考委員はリモートでの参加となりました。オンライン公開には、総勢369名の参加がありました。

【パネルトーク】モデレーター:株式会社ミミクリデザイン田幡祐斤さん

コロナ禍で苦労をしながらもプロジェクトを推進

パネルトークは、(株)ミミクリデザインの田幡祐斤さんがモデレーターとなり、ファイナリスト12チームの代表者がリモートで参加。田幡さんの質問に、代表者が回答する形で進めました。

一つ目の質問は、「プロジェクトを行うにあたり、苦労された点や印象に残っている点はありますか」。代表者からさっそくフリップがあがります。北九州市立大学の山手健矢さんは、「コロナ禍で実証実験に協力してくれる飲食店を探すのが大変だった」と回答。フリップに「つなぐ力」と書いたのは、清華大学の佐々木彩乃さん。「私たちのプロジェクトは世界のメンバーと作り上げてきたので、離れた場所にいる仲間をつなぎながら頑張っていこうという感覚を醸成するのに工夫が必要でした」と語りました。

二つ目の質問は、「他校のプレゼンテーションを聞いて印象に残ったところは?」。フリップには、静岡大学の防災教育を挙げる人が多数。その中で北海道大学大学院の王 婷さんは「みんなすばらしいアイデアでした。その中でも印象に残っているのは、静岡大学の防災についてです。災害の予測と警報はもちろん重要ですが、災害多発地域の人にとっては災害への備えと災害時に冷静かつ正確な行動をとることが非常に大切になります。それがみんなできていれば、自分を災害から守るための最強の救命胴衣になりそう」とプロジェクトをたたえました。それを受けて静岡大学の鈴木希実さんは、「私たちの考えていることが伝わってくれてすごくうれしいです」と返しました。

田幡さんは、「他の大学のアイデアに対する洞察が深く、着眼点が鋭いと感じます。具体的なテーマは違えど、持続可能な社会について考え続けてきた皆さんだからこそ通じるものがあるように感じます。」と学生たちのものごとへの深い眼差しに対してコメントしました。

【SDGsワークショップ サステナビリティを問う】
ファシリテーター:(株)ミミクリデザイン 小田裕和さん 田幡祐斤さん

ワークショップでは、協賛企業の「SDGsの取り組み」についてプレゼンテーションが行われました。その後はファイナリストや視聴者も加わり、協賛企業ごとのグループに分かれて“お題”について考えるブレイクアウトタイム(ワークショップ)をスタート。参加者からの答えを元に、ファシリテーターの小田裕和さんと田幡祐斤さんを交えたまとめの時間も設けました。

「未来につながる資源の話」
住友金属鉱山株式会社 小林真知子さん

住友金属鉱山は、金属でも鉄以外の金属である非鉄金属と呼ばれるものを作っています。例えば「銅」。電気を通しやすい特徴を持つ銅は、送電線や車の電気系統など、生活に欠かせない部分に使われています。そのような非鉄金属の原料となる鉱石は山に埋まっていますが、これを掘り出す「鉱山開発」、掘り出した鉱石から不純物を取り除き金属の純度を高める「製錬」、さらに加工して付加価値を付けた「材料」にするまで、一貫して生産しているのが当社の特徴です。

当社の製品はみなさんの身の回りのいたるところに使われていますが、その一つがEV(電気自動車)です。日本のみならず、世界中が脱炭素社会の実現を目指している中、自動車の電動化はますます加速しています。当社はEVに使用されるリチウムイオン電池の正極材であるNCA(ニッケル酸リチウム)で、世界市場で50%を超えるトップシェアを誇っています。

ニッケルは今後も需要拡大が予想されていますが、実は世界中で採れるわけではありません。質の良い鉱石が採れる場所を探すのはとても大変な作業です。世界中で鉱山開発が進むにつれて、品質の高い原料はどんどん採りづらくなりました。そのため、新規の鉱山開発はどんどんと標高も高く、海よりはるか内陸の奥深いところになっています。そのような難しい環境の中でも、当社は新しい鉱山を探し開発するだけではなく、低品位の原料をいかに活用するかということにも日々工夫を凝らしています。

しかし、限りある貴重な資源を有効に使うためにはもう一つ道があります。リサイクルです。当社は日本で初めて、使用済みのリチウムイオン二次電池からの銅とニッケルの回収の実用化に成功しました。回収したニッケルを再び電池材料に加工し、電池から電池への資源循環を実現しています。現在は、それらに加えて、レアメタルであるコバルトも含めたリサイクル技術の実用化を目指しています。

当社は、このような非鉄金属資源の有効活用によって、持続可能な循環型社会の形成にさらなる貢献をし、社会的な使命と責任を果たしてまいりたいと思います。特にSDGs17の目標の12「つくる責任、つかう責任」は、当社にとって最重要のゴールであると考えています。私たちの素材の供給が途絶えては社会が止まってしまう。一方で鉱山の開発が地球環境、地域社会のサスティナビリティを損なうものであってはなりません。これからも技術力を高め、ものづくり企業として社会的な使命と責任を果たしてまいります。

<協賛企業プレゼンテーション>
【住友金属鉱山株式会社】

SDGsワークショップ住友金属鉱山お題SDGsワークショップ住友金属鉱山お題

「プラスチック→洋服(フリース)」の転職が羨ましい銅くんに、華麗なる転職をプロデュースしてください!」

【答え】
▶銅→スマホ保護フィルム▶銅→花火▶銅→マスク など

<ミミクリcomment>
素材の特性を生かしつつ、花火という「体験」や、マスクという「感染防止手段」など、より現代らしい営みを支えるものを模索しているのが印象的です。

「100年前から、SDGs発想」
日本ガイシ株式会社 加藤 楓さん

日本ガイシは、セラミックスを得意とするBtoBメーカーです。セラミックスは簡単に言うと焼き物であり、磁器とファインセラミックス全般が当社の扱う領域です。日本ガイシは電力需要が高まる中、「がいし」の国産化を志して1919年に誕生しました。始まりは「営利のためではなく、社会のため」という創業者の意志。つまり100年以上前からSDGsの発想で当社は発足したわけです。社会基盤を支え、人々の暮らしや産業発展に貢献することを志す想いは現在も変わらず、企業理念に息づいています。「社会に新しい価値を そして、幸せを」。これがNGKグループ理念に掲げる私たちの使命です。

社名でもある「がいし」は、セラミック製の円盤のようなもので、電柱や、山間部に建つ鉄塔や機器などに取り付けられている絶縁体です。高圧な電気を送り届ける送電線を支え、絶縁して漏れを防ぎ、安定した電気を供給するために不可欠です。当社は国内シェア9割以上を誇り、みなさんの当たり前の生活を陰ながら支えています。

日本ガイシは「がいし」製造で培ったセラミック技術を磨き、他社に真似できない製品を多く創出しており、総売上高の62%を環境貢献製品で占めています。SDGsのゴールに貢献する製品として例えば、再生可能エネルギーの出力安定化に寄与する「電力貯蔵用NAS電池」があります。こちらはSDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」に貢献しています。さらに、自動車排ガス浄化に貢献する「ハニセラム」は、7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」という点で、環境汚染を防いでいます。天然ガスから不要な二酸化炭素をふるい分ける「サブナノセラミック膜」や、IoT、AI、5Gなど、加速する情報化社会に必要不可欠な製品も開発。特に、半導体のプロセスで必要な「半導体ウエハー加工用セラミックス」の世界シェアは70%を誇ります。同製品がなければ、世界中の電子機器を製造することが難しくなるといっても過言ではありません。いろいろな例を挙げましたが、こうした当社の製品の数々は他に、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、11「住み続けられるまちづくりを」などを含め、製品で寄与するものとして少なくともSDGsの七つのゴールに役立っています。

日本ガイシはこれまでも、これからも、末長くビジネスを展開し続けるために、地球規模の課題に向き合い、人々の豊かな暮らしを支える製品の開発に注力していきます。

SDGsワークショップ日本ガイシお題SDGsワークショップ日本ガイシお題

「この道100年、誰にも気付かれず社会を支えてきたクロコのプロに聞きました。クロコをやっていて切ないこと、第1位は「あまり褒めてもらえない」。では第2位は?」

【答え】
▶︎黒い服しか着られない▶︎一生若手▶︎存在が知られていない など

<ミミクリcomment>
「一生若手」というのが印象的ですね。クロコのイメージとして、ずっとフレッシュな存在であるというふうに捉えるのは、認識をシフトしてみるという点で、いろいろなものごとの捉え方も変わっていくのではないかと思いました。

「"油を売っている"だけじゃない?出光興産の挑戦」
出光興産株式会社 木下 薫さん

みなさん「出光興産」と聞くと、何を思い浮かべますか? 昨日、小学校3年生の息子に聞いてみたところ、「ガソリンスタンド!」と答えました。おそらくみなさんも同じ答えが多いのではないでしょうか。

実は、当社は石油のみならず基礎化学品、高機能材、電力・再生可能エネルギー、資源など、多角的でグローバルに事業を展開しています。再生可能エネルギーではソーラーパネルだけではなく、バイオマスや風力、地熱での発電などにも力を入れています。

そのような中、ガソリンと競合する超小型EV(電気自動車)事業にも参入しました。高機能材の展開とともに、全国に約6,400カ所あるサービスステーションのネットワークを活用し、地域社会への貢献、地域創生につなげていきたいと考えています。これは新たなモビリティーの提供により、近距離を安心して移動したいという潜在的なニーズにも応えるのが目的です。例えば、高齢者の方々、運転に不慣れな方々、小口配送や営業に携わる法人を想定しています。また、公共交通機関が脆弱(ぜいじゃく)なエリアの新たな移動手段としても提案していきます。

私たちは、この超小型EVの開発を行うため、(株)タジマモーターコーポレーションとの双方の強みを生かした(株)出光タジマEVを設立します。開発するEVはコンパクトでありながら4名まで乗車可能。100Vコンセントで充電ができ、軽自動車よりも小さく小回りの利く設計になっています。さらに荷台部分のパーツは、全国にある出光興産のサービスステーションにて入れ替えが可能。様々な法人ニーズにも応えられる、成長するモビリティーです。今後は、太陽パネルを搭載して自ら発電し、非常時には家庭用電源の役割も果たすようにしたいと考えています。

SDGs17のゴールに対しては、当社の事業は程度の大小はあるものの全てのゴールに影響していると認識しています。その中でも特にゴール達成に寄与できる領域の一つとして、ゴール7の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」が挙げられます。一方で、ゴール達成への推進が、資源利用やCO2排出量の増加などにつながる面もあるため、引き続きエネルギーの安定供給に尽力するとともに、CO2排出削減に向けての努力を真摯(しんし)に続けていきます。

SDGsワークショップ出光興産お題SDGsワークショップ出光興産お題

「2030年、地元に暮らす私がまちなかでチャージしたいものとは?」

【答え】
▶︎よろこびをチャージ▶︎「ありがとう」をチャージ▶︎未知との遭遇をチャージ など

<ミミクリcomment>
「未知との遭遇」というのは、「新しい体験」や「新しい出会い」とも言えるかと思います。単に使ったものを補給するための場ではなく、「地域の人のどんな交流やお出掛けを支えたいか」という視点で場をつくっていくことは、今後重要な視点だと感じます。

【選考結果発表 表彰式】

静岡大学がグランプリとオーディエンス賞のW受賞に輝く!

いよいよ最後は、選考結果発表と表彰式が行われた。今年は新型コロナ感染拡大防止を配慮し、各ファイナリストのプレゼンテーションは動画で先に公開。表彰式も、ファイナリストの学生たちと一部関係者はリモートで参加する形となった。

そのような中、選考委員特別賞から順次発表され表彰式が進み、2021年のグランプリは、静岡大学(代表者:鈴木希実さん)の"「日本の BOSAI を世界へ」教職を目指す学生たちによるSDGs への挑戦"に決定。静岡大学は、視聴者投票の数で決まるオーディエンス賞で、1,689件の投票うちトップの452件を獲得。グランプリとともにW受賞となった。

【グランプリ】【オーディエンス賞】W受賞!

「日本の BOSAI を世界へ」教職を目指す学生たちによるSDGs への挑戦
静岡大学 静岡大学教育学部藤井基貴研究室(代表者:鈴木希実さん)

グランプリ受賞授賞式
オーディエンス賞授賞式

【受賞コメント】
(鈴木希実さん)
オーディエンス賞を先にいただいたので、グランプリ発表は油断していました。ありがとうございます。とても光栄です。この活動を日本はもちろん、世界にも広げていきたいと思います。

(上田啓瑚さん)
防災はどこの国でも課題だと思います。先進国といわれる日本の防災を広げていきたいと思います。

(高橋菜緒さん)
先輩たちが長くやってきた取り組みを形にすることができ、それを評価していただけたことをうれしく思っています。

【プレゼンテーション内容】
私たちは、2011年以降、教職を目指す学生が主体となって「考える防災」「脅さない防災」をテーマに、児童・生徒、災害時要援護者を対象とした防災教材の開発や防災授業を行ってきました。これまでに専門家の意見も聞いて作り上げた5種類の防災紙芝居・防災絵本に加えて、50種類を超える小・中学生向け「防災道徳」の教材を開発しています。

2021年は、最新の防災科学と教育理論に基づいて私たちが作り上げてきた教材を、近年自然災害が続いたトルコ、エクアドル、インドネシアなどに届け、子供たちを災害から救いたいと考えています。また、同時に教員向けのオンライン研修の実施も行います。

世界規模の気候変動が続き、各国は災害の時代に入ったと言われています。また災害時、社会的格差やジェンダーが被害の大きさに直結しているのも事実です。防災や減災に向けた取り組みは各国で格差があります。日本は防災教育の先進国であり、私たちは10年間で質の高い教材と防災のノウハウを培ってきました。これらを世界に発信し、誰もが災害に強い、住み続けられる町を作りたいと思っています。そして2030年までにBOSAIを世界共通語にするのが目標です。

【準グランプリ 住友金属鉱山賞】

魚の実る森~放棄池を活用したマングローブ共存型ティラピア養殖~
筑波大学 ザ・アセアンブラザース(代表者:齊藤滉平さん)

【受賞コメント】
受賞できたことにとても驚いています。本当にうれしい気持ちでいっぱいです。自分たちはまだアイデアを実行まで移すことができていません。賞をもらったからには、実行できるところまでいきたいと思っています。

【プレゼンテーション内容】
フィリピンはエビの集約的養殖池の拡大とその後の衰退によって、マングローブが大幅に減少し、多くの放棄池が残されています。

私たちは、この課題の解決策を三つの手法で考えました。「1.放棄池へのマングローブの植林」「2.ティラピア等の粗放養殖」「3.管理を担う住民の組織化」です。ゆくゆくは養殖エコラベル認証の取得し、その付加価値で世界へ販路を広げ、マングローブとの共存、住民の生活を目指します。

【準グランプリ 日本ガイシ賞】

環境配慮型コンクリートを活用した子供向け海の教育プログラムの開発と実践
東京大学大学院 真田陽平さん

【受賞コメント】
受賞できると思っていなかったので、非常にうれしいです。実は(プロジェクトのため)東京から和歌山に拠点を移して生活し始めたタイミングでした。受賞したからにはプロジェクトを無事に成功できるようにがんばろうと思います。

【プレゼンテーション内容】
和歌山市加太の漁村地域の小学生を対象に、海藻が生えるコンクリートを利用した藻場造成を行う教育プログラムの開発と実践を提案します。大きなポイントは「自分たちで創意工夫しながら海への貢献について主体的に考える機会を提供できる」「各工程が容易になるようにデザインすることで、地域内で持続的に実施できるものにする」の二つです。

海の資源増産や子供たちが将来海に関わる仕事に就くきっかけづくりに貢献します。

【準グランプリ 出光興産賞】

Uni-Comプロジェクト~地域単位で食品ロスを資源として循環させよう~
立命館大学 Uni-Com(代表者:隅田雪乃さん)

【受賞コメント】
私たちは、このコンテストを「自分たちの活動を知ってもらう機会にできたらいいね」とずっと話していましたが、すごく多くの方に応援をいただき、さらに賞という形で応援していただいて本当にうれしいです。

【プレゼンテーション内容】
私たちの提案は、大学や企業で排出される生ゴミを堆肥化し、地域の農家に販売することで資源を循環する仕組みづくりです。

食品ロスの輸送や焼却時には温室効果ガスを発生させ、環境にも多大な影響を与えています。この生ゴミを地域単位のコンポストを設置し、地元農家のニーズに合わせた堆肥として販売。ヨーロッパで広がりつつあるサーキュラーエコノミーの視点を取り入れ、持続可能な経済のあり方を創出します。

【スタディツアー 下川町賞】

ボーダレス弁当 ~宗教・主義をボーダレスに包括した弁当販売~
立命館アジア太平洋大学 Japan Muslim Welfare(代表者:浅井瞭太さん)

【プレゼンテーション内容】
在日ムスリムの困りごとに、病院食のハラム問題があります。ハラムとはイスラムの経典が禁忌としているものを指しますが、日本の病院ではこの問題にはほとんど着手されていません。私たちは、在日ムスリムはもちろん、ビーガン、ベジタリアン、アレルギー保持者などのニーズに応える弁当の開発し、問題解決を目指します。

【スタディツアー 瀬戸内町賞】

大量廃棄される酒粕を救う!腸(なか)からキレイにプロジェクト
福井大学大学院 経営・技術革新工学研究室(竹本研究室)(代表者:南 知希さん)

【プレゼンテーション内容】
酒粕は日本酒製造の副産物で、美容や健康機能も確認されているにもかかわらず、独特の味や匂いから敬遠されています。年間約1800t廃棄され、現在も増え続けています。これに課題意識を持ち、酒粕を使ったお菓子とドリンクの販売に動き出しました。ゆくゆくは福井県の名産を目指して販売網を広げる予定です。

【選考委員特別賞】

排水溝用の油水分離装置の新規開発、回収した油の二次利用方法の模索
北九州市立大学 プースカフェズ(代表者:山手健矢)

【プレゼンテーション内容】
飲食店の排水溝はグリーストラップと呼ばれる油阻集器が導入されていますが、作業負担が大きいことから清掃を怠ることがあります。それによりたまった汚泥が、水管の詰まりと悪臭の原因です。そこで油を自動回収でき、水もきれいにする油水分離装置を開発。作業員の負担軽減を目指し、回収した油の二次利用方法も模索します。

【ファイナリスト賞】

COVID-19 の時代の教育におけるデジタル格差をなくそう
国際大学 Miyasis(代表者:吉村美弥さん)

社会によりよい変革をもたらすアフガニスタンの小中高一貫校「サフラスクール」
立命館アジア太平洋大学 サフラスクール設立プロジェクトチーム(代表者:北村丞司さん)

SDGsや社会課題に取り組む企業と学生による就活プラットフォーム『エシカル就活』
高千穂大学 株式会社Allesgood(代表者:勝見仁泰さん)

大雪山国立公園の野営指定地の協働型維持管理の枠組み構築
北海道大学大学院 王 婷さん

真っ白キャンパスプロジェクト
清華大学 MIRACT(代表者:佐々木彩乃さん)

【総評】

朝日新聞社 マーケティング本部長 山盛英司

まずはファイナリストのみなさん全員に「おめでとう」をお伝えしたいと思っています。私たち選考委員で先ほどから侃々諤々(かんかんがくがく)、議論をしました。最後までどの賞をみなさんに差し上げたらいいのか、議論に時間が足りなかったというのが正直なところです。

選考の中で、いろいろな意見がでてきましたが、今回のみなさんの提案、あるいは実践は、非常に力強さを持っていたのだろうと思います。壁にぶつかりながらも次に進もうという持続力、意志の強さが評価されていました。また、SDGsの非常に高い視点を持ちつつも身近な視点を押さえている点もすばらしいです。その中で頭一つ出たのが静岡大学のみなさんだったのだろうと思います。絵本などの防災教材の開発はとても親しみやすく、日本の知見を背負って世界に出て行く姿は、私たちの見る夢そのものです。特に道徳教育や防災教育というソフトパワーに力点を置き、それをきちんとユニバーサルデザインにまで落とし込んで考えている点、課題を克服しながら長期的に続けている点が選考員からも高く評価されていました。

【閉会あいさつ】

朝日新聞社 執行役員 メディアビジネス担当 金山達也

ファイナリストのみなさま、本当におめでとうございます。今年はコロナ禍という環境の下、非常にストレスの多い学生生活だったと思います。その中でこのコンテストにエントリーしていただいたことに感謝申し上げます。

朝日新聞の紙面でSDGsという言葉が初めて出たのは、2012年の6月です。それから約10年弱が経ち、昨年の2020年の1月から12月でSDGsというワードを使った記事は実に519本、平均すると1日1本以上が紙面をにぎわしている計算になります。様々な人にSDGsの考えが浸透してきている時期に来たのではないかと思います。このような流れや動きをさらに広めるためには、どのようにすればいいのか。それがこれからの課題になります。このコンテストに参加していただいた大学生や大学院生のみなさんは、非常に問題意識も高く、実行力もある。そのようなみなさんのアイデアや、やる気を借りながら、社会全体を動かしていく。企業のみなさまや読者をはじめとする社会のみなさま、その力を結集させて、より良い世界を作っていけたらと思っています。

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