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COP26直前、気候変動の現状と課題を学べるオンラインイベント紹介

COP26直前、気候変動の現状と課題を学べるオンラインイベント紹介
ドイツ東部ザクセン州の石炭火力発電所=2019年8月(撮影・朝日新聞)

10月31日から英国のグラスゴーで開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けて、国内でも気候変動に関するウェビナー(オンラインセミナー)が相次いで開かれる。国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が8月の報告書で地球が人間の影響で温暖化していることに「疑う余地がない」と指摘するなど、SDGsの目標13にも掲げられた気候変動対策の緊急度は増している。各ウェビナーでは、現状や課題を知りたい人に向けて専門家らが知見を語り合う。いずれも参加無料で、主催団体のウェブサイトからの事前登録が必要。

取り組み機運高める

「気候変動イニシアティブ」(Japan Climate Initiative、JCI)は10月13日午後2時~6時、オンラインイベント「気候変動アクション日本サミット2021」を開く。JCIは2018年、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体などが設立したネットワーク組織で、669団体(10月7日現在)が参加している。

サミットでは、ケン・オフラハティCOP26アジア大洋州特使らのビデオメッセージや、気象庁気象研究所の石井雅男・研究総務官による特別報告「日本も直面する気候危機」がある。パネルディスカッションでは、「Race To Zero(ゼロへのレース)」「気候危機への新たな挑戦」「変革をめざすマルチセクター」の三つのセッションに分かれ、サントリーホールディングスや塩野義製薬などJCI参加企業・団体の担当者らが議論する。トップリーダーセッションはキャスターの国谷裕子氏をモデレーターに迎え、4人のリーダーが語り合う。

担当者は「COP26に向けて、非政府アクターの取り組みの機運を高めたい」としている。

COP25で演説する環境活動家のグレタ・トゥンベリさん=2019年12月、スペイン・マドリード(撮影・朝日新聞)

会議のポイントを解説

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は10月15日午後2時~3時15分、ウェビナー「COP26直前 パリ協定第6条基礎講座」を開く。COP26の焦点の一つであるパリ協定6条の内容について、IGES「気候変動とエネルギー領域」副ディレクターの高橋健太郎氏が解説する。

パリ協定は2015年のCOP21で採択された、20年以降の温室効果ガス排出削減のための国際枠組み。「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をする」ことが掲げられている。6条は他国での温室効果ガス削減貢献分を自国の削減としてカウントする「市場メカニズム」について規定しており、その実施指針の採択がCOP26のポイントとなっている。

今回のウェビナーは、IGESが企業や自治体、NGOの担当者ら向けに開いている「気候変動ウェビナー」シリーズの1コマにあたるが、COP26に向けて一般の参加者や学生にターゲットを広げているという。

科学の警告、アクションにつなげる

気候変動問題に取り組む国際ネットワーク組織「Climate Action Network」(CAN)の日本拠点「CAN-Japan」は10月20日午後3時半~5時、ウェビナー「マルチステークホルダーフォーラム~気候危機、科学の警告を受け止め、何をすべきか~」を開く。

ウェビナーでは、IPCC報告書の主執筆者の一人である国立環境研究所の江守正多氏が「IPCC第6次評価報告書(第1作業部会)から見えること」と題して講演。その後、浄土真宗僧侶でTERA Energy代表取締役の竹本了悟氏、損害保険ジャパン・サステナビリティ推進部長の丸木崇秀氏ら4人の登壇者が、報告書をどう受け止め、取り組んでいくかというテーマで議論する。また、国際環境NGO「FoE Japan」の深草亜悠美氏がCOP26に向けた課題について語る。

担当者は「いろいろな立場の人から取り組み内容を聞くことで、参加者がこれからのアクションを考えるヒントにしてほしい」と話す。

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朝日新聞SDGs ACTION!でも、10月後半に気候変動をテーマにしたウェビナーを開催する予定です。詳細は改めてお知らせします。

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