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MDGsとは? 15年間の成果と課題やSDGsとの違いを解説!

MDGsとは? 15年間の成果と課題やSDGsとの違いを解説!
MDGs(ミレニアム開発目標)とは(デザイン:吉田咲雪)
ライター&オンライン講師/藤田まみ

SDGsとよく似た言葉「MDGs」とはどのようなものでしょうか。実はSDGsの誕生にはMDGsの存在が欠かせません。この記事では、MDGsの意味や成果と課題を解説するとともに、SDGsとの違いも明らかにします。個人や企業ができる行動も紹介しているので、最後までお読みください。

著者_藤田まみさん
藤田まみ (ふじた・まみ)
ライター&オンライン講師。小学校教諭歴6年。退職後、社会とのつながりに悩むも、サステイナブルライフと出会い、自分らしい生き方を実現。現在はSDGsや教育分野の記事を執筆。自分・社会・環境を大切にする輪を広げるために、noteで積極的に情報発信をしている。著書『ふだん使いのSDGs』。

1.MDGsとは

MDGs(ミレニアム開発目標)とは、「Millenium Development Goals」の略称で、2000年9月開催の「国連ミレニアム・サミット」で採択された国連ミレニアム宣言をもとにまとめられた国際的な目標です。

MDGsの目的は開発途上国の開発にあり、それを実現するために、2015年までに達成すべき8個の目標が掲げられました。いま私たちが達成しなければならないとされているSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)の前身にあたり、SDGsの考え方を深く理解するうえでも重要な存在です。なお、ミレニアムは「千年紀」のことで、1000年ごとの区切りを意味します。

(1)MDGsの8個の目標

MDGsには、8個の目標があります。各目標の下に設けられた計21個のターゲット(具体的な目標)とあわせてご紹介します。

1.極度の貧困と飢餓の撲滅
● ターゲット1.A
1990年から2015年までに、1日1ドル未満で生活する人々の割合を半減させる。
● ターゲット1.B
女性や若者を含め、完全かつ生産的な雇用とすべての人々のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を達成する。
● ターゲット1.C
1990年から2015年までに、飢餓に苦しむ人々の割合を半減させる。

2.普遍的な初等教育の達成
● ターゲット2.A
2015年までに、すべての子どもたちが、男女の区別なく、初等教育の全課程を修了できるようにする。

3.ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
● ターゲット3.A
できれば2005年までに初等・中等教育において、2015年までにすべての教育レベルで、男女格差を解消する。

4.幼児死亡率の引き下げ
● ターゲット4.A
1990年から2015年までに、5歳未満の幼児の死亡率を3分の2引き下げる。

5.妊産婦の健康状態の改善
● ターゲット5.A
1990年から2015年までに、妊産婦の死亡率を4分の3引き下げる。
● ターゲット5.B
2015年までに、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)の完全普及を達成する。

6.HIV/エイズ、マラリア、その他の疫病の蔓延(まんえん)防止
● ターゲット6.A
2015年までに、HIV/エイズの蔓延を阻止し、その後、減少させる。
● ターゲット6.B
2010年までに、必要とするすべての人々は誰もがHIV/エイズの治療を受けられるようにする。
● ターゲット6.C
2015年までに、マラリアその他の主要な疾病の発生を阻止し、その後、発生率を下げる。

7.環境の持続可能性の確保
● ターゲット7.A
持続可能な開発の原則を各国の政策やプログラムに反映させ、環境資源の喪失を阻止し、回復を図る。
● ターゲット7.B
生物多様性の損失を抑え、2010年までに、損失率の大幅な引き下げを達成する。
● ターゲット7.C
2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生施設を持続可能な形で利用できない人々の割合を半減させる。
● ターゲット7.D
2020年までに、最低1億人のスラム居住者の生活を大幅に改善する。

8.開発のためのグローバル・パートナーシップの構築
● ターゲット8.A
開放的で、ルールに基づいた、予測可能でかつ差別のない貿易および金融システムのさらなる構築を推進する。
● ターゲット8.B
後発開発途上国の特別なニーズに取り組む。
● ターゲット8.C
内陸開発途上国および小島嶼開発途上国の特別なニーズに取り組む。
● ターゲット8.D
開発途上国の債務に包括的に取り組む。
● ターゲット8.E
製薬会社との協力により、開発途上国で必須医薬品を安価に提供する。
● ターゲット8.F
民間セクターとの協力により、情報通信技術をはじめとする先端技術の恩恵を広める。

引用:ミレニアム開発目標(MDGs)の目標とターゲット丨国際連合広報センター

(2)MDGsが掲げられた理由

MDGsが掲げられた理由には、1990年以降に問題となった国際的な課題が大きく関わっています。例えば、以下の問題です。

・1990年は開発途上国の半数に近い人口が一日1.25ドル未満で生活している

・開発途上国における小学校の児童の就学率が低い

・予防可能な疫病によって多くの幼児が亡くなっている

・妊産婦の死亡率が高い

・HIV/エイズや結核・マラリアといった感染症の蔓延によって多くの人が命を落としている

・性別による教育や労働の不平等が起きている

・インターネットの普及率が低い

このような問題は、開発途上国において非常に深刻でした。一刻も早く問題解決するために、国連が中心となって世界各国に呼びかけ、MDGsを国際的な目標として掲げたのです。

2.MDGsの成果と課題

15年間にわたり世界が一丸となって取り組んだMDGsには、どのような成果が見られたのでしょうか。また、どのような課題が残ったのでしょうか。これらについてまとめられている報告書「The Millennium Development Goals Report」(日本語版資料)をもとにご紹介します。

(1)MDGsによる成果

①貧困や飢餓の減少(目標1)

アジアやアフリカなどの開発途上地域における栄養不良の人々の割合は、1990年と比べるとほぼ半分に減少。さらに、「極度の貧困」とされる1日1.25ドル未満で生活している割合は、47%から14%まで減少しました。言い換えると、10億人以上の人々が極度の貧困から救われたことになります。

②初等教育における就学率の向上(目標2)

開発途上国における小学校の就学率は、2000年の83%から2015年には91%にまで改善されました。特に、サハラ以南アフリカ地域での就学率の向上が顕著に見られたのです。

③男女の教育や労働における格差の解消(目標3)

1990年の南アジアでは、小学校に通う女子は、男子100人あたり74人しかいませんでした。それが、2015年には男子100人あたり女子103人が通学する状況にまで改善されたのです。

さらに2015年までの20年間において、174カ国のほぼ90%の女性が政治に参加する基盤も得られました。

④予防可能な疾病による幼児死亡数の減少(目標4)

世界における5歳未満の幼児死亡率は、1990年から2015年の間で半分以下に減少。はしかの予防接種の普及によって、2000年から2013年の間に1560万人の命が救われました。これは最大の成果といえるでしょう。

⑤妊産婦の健康状態が改善(目標5)

1990年から2013年にかけて、妊産婦の死亡率は45%も減少しました。また、熟練した医療従事者の立ち会いのもとでおこなわれる出産の割合は59%(1990年)から71%以上(2014年)に増加しました。

⑥HIV感染者の減少(目標6)

HIVへの新たな感染は2000年から2013年の間で約40%低下し、約350万人から210万人へ減少しました。

これには抗HIV療法の普及が大きく関係しています。2003年には、80万人のHIV感染者しか抗HIV療法を受けていませんでした。しかし、2014年6月までに世界中で1360万人のHIV感染者が抗HIV療法を受けるようになりました。これは著しい改善といえるでしょう。

⑦マラリアや結核などの疫病感染者の減少(目標6)

2004年から2014年までの間に、9億枚以上もの殺虫剤処理された蚊帳が、マラリアが風土病となっているサハラ以南アフリカの国々に配布されました。その結果、15年間で620万人以上の命をマラリアから救うことに成功したのです。その多くが、サハラ以南のアフリカに住む5歳未満の子どもたちでした。

さらに、結核の予防、診断、治療によって、2000年から2013年の間に約3700万人の命が救われました。

⑧飲料水へのアクセスの改善(目標7)

改良された飲料水源を使用できる人口の割合は1990年には76%でしたが、2015年には91%に達しました。

1990年以降に改良された飲料水へのアクセスを得た26億人のうち、19億人が水道水を利用できるようになったのです。

⑨オゾン層破壊物質の消費の大幅な削減(目標7)

1990年以降、オゾン層破壊物質の消費量が98%削減されました。オゾン層は今世紀半ばまでに回復すると見込まれています。

⑩ODAの普及(目標8)

ODAとは、「Official Development Assistance(政府の途上国援助)」の略称です。政府または政府の実施機関は、ODAによって平和構築や基本的人権の推進、人道支援などを含む開発途上国の開発を目指して、資金や技術提供をおこなっています。

報告書によれば、ODAは2000年から2014年の間に実質66%増加し、1352億ドルに到達しました。

⑪通信状況の改善(目標8)

携帯電話の契約数は2000年の7億3800万件から2015年には70億件となり、ほぼ10倍に増加しました。

インターネットの普及率は2000年に世界人口の6%でしたが、2015年には43%まで増加。約32億人がグローバル・ネットワークとつながったのです。

(2)MDGsで残された課題

大きな成果を得られましたが、さらに改善すべき課題があったのも事実です。では、どのような課題が残ったのでしょうか。報告書では以下の5点が挙げられています。

①男女間の不平等

女性は男性より貧困状態に置かれている傾向があり、就職や資産、公私の意思決定で性別による差別に直面している課題が残りました。

②「最貧困層と最富裕層」「都市部と農村部」における格差

「最貧困層と最富裕層」や「都市部と農村部」の間に大きな格差があることが明らかになりました。

最貧困層家庭の5歳未満の幼児死亡率は、最富裕層家庭の子どもに比べ2倍高く、最貧困層家庭の子どもは最富裕層家庭の子どもに比べ、学校に通えない可能性が4倍高いとされています。

また、都市部で安全な衛生施設を有していない人々の割合は18%である一方で、農村部で生活している人々では50%に上ります。

③気候変動と環境悪化

開発途上国の開発が進んだ1990年以降、世界の二酸化炭素排出量は50%以上も増加しました。

さらに水不足の影響は世界の人口の40%に及び、今後もその割合は増加すると懸念されています。

④紛争の脅威

紛争により家を捨て去らなければならなかった人の数は、2014年末時点で約6000万人。2014年には、毎日平均4万2000人が強制的な移動を強いられ、保護を求めることを余儀なくされました。この数字は2010年の4倍にあたり、紛争の脅威が依然深刻であることが示されました。また、紛争の影響を受けている国々は、一般的に貧困率も高い傾向にあり、貧困撲滅のためにも紛争をなくすことが必要です。

⑤飢餓と貧困の問題

2015年時点で、約8億人がいまだに極度の貧困の中で生活し、飢餓に苦しんでいました。

また、5歳未満の子どもが、毎日約1万6000人のペースで亡くなっており、まだ予防可能な病気から救える命は多く存在するといえるでしょう。

さらに、世界の約半数の労働者が、いまだに不安定な労働条件のもとで働いているという課題も残されたままになりました。

(3)MDGsの問題点

上記のMDGsによって残された課題から、そもそもMDGs自体に問題があったことも明らかにされました。よく指摘されるものとして三つご紹介します。

①国内における格差まで目を向けられていない

MDGsは、一つの国を単位として達成状況を測定するマクロな指標です。けれども、アジア諸国のように、表面的には経済成長を遂げる一方で、国内の地域間や所得階層間に目を向けると、格差が拡大している国もあります。

そのなかで国単位だけでみると、女性、子ども、障がい者、高齢者、難民など、立場の弱い人々が国内で置き去りにされる可能性も高まります。

②環境汚染や気候変動への目配りが不十分

環境汚染・気候変動への対策や、頻発する自然災害に対処するための防災などは、MDGsにおいて十分に扱われることはありませんでした。

環境保護よりも経済的な発展を重視したため、環境問題は深刻さを増しています。MDGsの課題から、今後は環境を守りながら経済発展をするべきであるということが明らかになりました。

③取り組み主体が国連や政府にとどまっている

MDGsの目標達成に向けて、主に取り組んでいたのは国連や政府でした。国際的な目標であるにもかかわらず、企業や個人はあまり関与していなかったのです。

世界的な問題を解決するためには、市民社会が果たす役割が大きいことがMDGsの残された課題から明らかになりました。民間企業の連携や一人ひとりの意識改革が必要であったといえるでしょう。

3.MDGsとSDGs

(1)MDGsからSDGsへ

2001年に掲げられたMDGsは2015年に達成期限を迎え、多くの成果を残しました。一方で、貧困や飢餓の問題、環境問題、経済的な格差の拡大など未達に終わった課題もありました。

これらの問題を解決するために、後継者としてバトンを渡されたのがSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)です。

SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された文書「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられていました。2030年までに持続可能でよりよい未来を実現することを目指し、17個の目標と169のターゲットが明記されています。2030アジェンダには、SDGsとMDGsの関係について「新アジェンダはミレニアム開発目標を基礎として、ミレニアム開発目標が達成できなかったもの、とりわけ最も脆弱(ぜいじゃく)な部分に取り組むことにより、これを完遂することを目指す」と書かれています。

対象を「地球上にいる人全員」と定めたSDGsは「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

(2)SDGsの17個の目標

SDGsは17個の目標から構成されています。MDGsの目標と比較しながら見ていきましょう。

SDGsの目標 MDGsの目標
1.貧困をなくそう 1.極度の貧困と飢餓の撲滅
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を 4.乳幼児死亡率の削減
5.妊産婦の健康の改善
6.HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延防止
4.質の高い教育をみんなに 2.普遍的初等教育の達成
5.ジェンダー平等を実現しよう 3.ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
6.安全な水とトイレを世界中に 7.環境の持続可能性の確保
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに ※SDGsで新たに追加
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう 8.開発のためのグローバル・パートナーシップの推進

このように、SDGsの目標は、MDGsの目標を受け継ぎつつ、より幅広い分野をカバーしています。

(3)MDGsとSDGsの違いまとめ

MDGsとその後継の目標として掲げられたSDGsには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。以下にまとめました。

1. MDGsよりもSDGsのほうが目標やターゲットの数が多い
MDGsの8個の目標からSDGsは17個の目標に増えたことで、目標達成に向けた行動がより具体的になった。

2. 取り組み主体の幅が広がった
MDGsは国連や政府がメインで取り組んでいたが、SDGsは政府や自治体だけではなく企業や個人の行動も求めている。

3. 対象国に先進国も加わった
MDGsは主に開発途上国の課題解決に焦点を当てているが、SDGsは開発途上国だけではなく先進国が抱える課題の解決も目指している。

4. 気候変動対策など環境分野に重点が置かれている
SDGsでは、MDGsよりも経済的な発展と環境保護の両立を重視している。「経済」「社会」「環境」の三つの調和を崩さない持続可能な開発が求められている。

4.SDGs達成のために私たちにできること

SDGsは目標やターゲットがより具体的になったことで、企業や個人単位でも取り組みやすくなりました。2030年の目標達成を実現するためには、私たち一人ひとりの行動が欠かせません。最後に、個人や企業ができることを、それぞれご紹介します。

(1)個人の場合

まずは、SDGsを自分ごととして考えることが大切です。国際的な目標ではありますが、自分も達成に向けて行動するメンバーの一人であることを自覚しましょう。

とはいえ、難しい行動を求められているのではありません。日常生活でできる小さな行動が、目標達成につながります。例えば、以下のものがあげられます。

・節電に努めたり、エアコンの設定温度(冷房28度・暖房20度)を工夫したりすることで、目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に貢献

・フェアトレードや地産地消の商品を買うことで、目標8「働きがいも経済成長も」に貢献

・家庭ごみや食品ロスを減らすことで、目標12「つくる責任、つかう責任」に貢献

・徒歩や自転車、公共交通機関で移動することで、目標13「気候変動に具体的な対策を」に貢献

・エコバッグやマイボトル持参などでプラスチック削減することで、目標14「海の豊かさを守ろう」に貢献

このように、毎日の生活にちょっとした意識を加えるだけでSDGsへの達成に貢献できるのです。

筆者自身は、先日障がいのある方が販売している菓子店へ行きました。おいしいお菓子を買うだけで、障がいのある方の経済的自立を支援できます。実際に、店員の方からおすすめの商品やその理由を聞いていると、あらためて「障がいがあるから」という理由だけで相手を判断してはいけないと気付かされました。

自分の行動で世界を大きく変えることはできませんが、一人ひとりの気持ちの変化や小さな行動の積み重ねが目標達成に必要なのではないでしょうか。

(2)企業の場合

企業にもSDGsへの取り組みが求められています。自社の強みを生かした貢献が欠かせません。

例えば、食品生産や製造業を本業とする企業は目標12「つくる責任、つかう責任」への取り組みが可能です。

・生産過程を見直して、産業廃棄物を減らす

・商品の容器を回収し、リサイクルして作った容器を新たな商品に使用する

・捨てられる食材をアップサイクルして商品化する

・包装や冷凍技術を工夫して賞味期限を延長する

すべての目標に貢献する必要はありません。今できることから始めることが大切です。最近では、一つの企業で完結させるのではなく、政府や自治体、他の企業とパートナーシップを結びながら取り組む企業も増えています。企業の持続可能な経営のためにも、企業のSDGsへの貢献は今後より重要視されるでしょう。

5.MDGsからバトンを受け継いだSDGs

MDGsは、開発途上国の開発を目指した国際的な目標として掲げられました。その結果、15年間で何百万の人々の命を救い、多くの地域の生活状況を改善したのです。

大きな成果が得られた一方で、新たな課題も明らかになりました。SDGsは、この残された課題を解決するために生まれた目標といえます。

MDGsの目標が未達に終わった理由の一つは、一人ひとりの意識や行動の改善がそこまで求められなかったことがあげられます。このような背景があるからこそ、SDGsは「誰一人取り残さない」という理念を重視するとともに、個人や企業が取り組みやすいように目標の内容も具体的なものへと改善されました。

MDGsが15年かけて残した成果と課題をムダにしないためにも、私たち一人ひとりが自分ごととして目標を受け入れ、今日からの行動を変えていくことが必要なのではないでしょうか。

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