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HEMSとは? 仕組みやメリット・デメリット、導入費用の相場を解説

HEMSとは? 仕組みやメリット・デメリット、導入費用の相場を解説
HEMSとは? 仕組みと導入のメリット(デザイン:増渕舞)
神奈川工科大学准教授/杉村博

2022年は電気代の高騰が家計を直撃しました。世界的にもエネルギー節約が注目を集めています。この記事では、便利で快適な生活を目指しながら、エネルギー節約を支援するシステムであるHEMSについて紹介します。

著者_杉村博さん
杉村博(すぎむら・ひろし)
1981年生まれ。2012年神奈川工科大学大学院情報工学専攻博士後期課程修了、博士(工学)を取得。2016年から神奈川工科大学創造工学部ホームエレクトロニクス開発学科准教授(現職)。主にスマートハウスの設計と応用サービス、センサーデータを利用したデータマイニングのシステム設計やアルゴリズムに関する研究に従事。著書に「ECHONET Lite入門 スマートハウスの通信技術を学ぼう!」がある。

1.HEMSとは?

HEMS(通称ヘムス)とはHome Energy Management Systemの略語で、日本語にすれば「住宅エネルギー管理システム」になります。家で使う電気・ガス・水道を計測、管理して節約支援や節約行動のアドバイスを提供する仕組みのことです。このようなシステムを導入した家屋をスマートハウスやスマートホームと呼ぶこともあります。

他にも関連してZEHやBEMSがあります。ZEH(通称ゼッチ)はNet Zero Energy Houseの略語で、日本語にすれば「実質的な消費ゼロエネルギー住宅」「再生可能エネルギー(太陽光発電など)を活用した省エネ性能に優れた住宅」のことです(参照:省エネ住宅|経済産業省)。ZEHでは先進的な建材を使用することで高気密・高断熱を実現して、さらにHEMSを導入することで消費するエネルギーと同等、またはそれ以上のエネルギーを生み出す住宅です。2022年時点ではこのZEH住宅を建てる際にHEMS導入が必須となっています。BEMS(通称ベムス)はBuilding Energy Management Systemの略語で、HEMSのビル版に相当します。

まずはHEMSの仕組みと、注目されている理由や導入の方法などについて解説します。

(1)HEMSの仕組み

HEMSの仕組みとして重要になる機器は、インターネット環境、スマートメーター(現在は電気メーター)、インターネット対応家電、太陽光発電・エネファームなどの燃料電池・蓄電池などのエネルギー機器、最近では電気自動車、最後にそれらを取りまとめるHEMSコントローラ ーです。これは一般家庭において特にエネルギーに対する割合が大きい機器にあたり、HEMS重点機器(重点8機器)として経済産業省が定めています(参照:HEMS-重点機器 運用ガイドライン丨経済産業省)。これらが下図のようにつながって集中管理されます。

HEMSの仕組み
HEMSの仕組み(経済産業省の資料などをもとに編集部作成)

HEMSの最小構成としてHEMSコントローラーが必須です。他は、必要な機器を必要なだけ、必要なタイミングで導入できるようになっています。HEMSコントローラーはインターネットにつながる機器の情報を集約して、消費エネルギーをグラフや使用料金の形にして表示します。さらに、下図のようにスマートフォンと連携したり、家の外から遠隔制御できたりと便利な機能を提供します。

HEMSと遠隔操作
HEMSと遠隔操作(筆者作成)

これらの機器は、ECHONET Liteという通信規格を使って通信します。この規格は国内外の標準プロトコルとしてISO/IEC 14543-4-3として認定されており、メーカーに依存せずにつながる仕組みになっています。ECHONET Lite対応機器は開発が拡大していて、規格を提供している団体であるエコーネットコンソーシアムには次のように書かれています。

「重点8機器(エアコン、蓄電池、給湯器、太陽光発電、燃料電池、照明、スマートメーター、EV/PHV充電器)を中心に、2021年度末の時点でECHONET Lite機器出荷台数は1億2千万台以上、機器オブジェクト数118機種に達しており、そのカバー範囲はますます広がっております」

引用:ごあいさつ丨エコーネットコンソーシアムWebサイト

重点8機器の他にも、次のようなものを導入すると暮らしがさらに豊かになっていくでしょう。

・スマート分電盤(コンセントベースで消費電力を分析できる)

・電動窓や電動シャッター(雨が降ったら自動で占める、窓を開けずにシャッターを開閉できるなど)

・レンジフード、換気扇、空気清浄機(宅内の空気質を管理)

・Amazon Alexaなどのスマートスピーカー(家電の音声コントロール)

HEMSによっては、ECHONET Lite以外の通信規格がつながることもできます。例えばAmazon EchoやGoogle Homeなどとつながることで音声制御できる機能を持つHEMSもあります。

(2)HEMSが注目されている理由

HEMSが注目を集めている理由には、次の3点が挙げられます。

理由1. 世界的なエネルギー節電の重要性向上と、国や自治体のHEMS補助金などの施策

理由2. 消費者にとってHEMS導入が現実的になったこと

理由3. 災害に強い家を求めるようになったこと

順番に簡単に紹介していきます。

①世界的なエネルギー節電の重要性向上と、国や自治体のHEMS補助金などの施策

理由1は、2011年の東日本大震災による電力不足の経験と、それに伴う国や自治体の施策です。震災では電力不足により計画停電が実施され、家屋単位での節電が脚光を浴びました。そこで、家屋の節電を推進するHEMS導入のための補助金が、2014年と2016年で2回実施されました。

エネルギー政策に関して世界的に注目されているSDGsも重要で、世界的・将来的なエネルギー危機や地球温暖化を食い止めることにもHEMSで貢献する動きがあります。また、一般消費者にとっては2022年の電気料金値上げは家計に直撃し、節電を大きく意識するきっかけになりました。

②消費者にとってHEMS導入が現実的になったこと

理由2は、ECHONET Lite規格によって通信規格が共通化し、メーカーを組み合わせて機器を自由に選べるようになったことから、多くの機種から好きな機能やデザインを選定できるようになった、HEMS導入コストも下がってきた、HEMS対応機器を部分的・段階的に導入可能になったということが挙げられます。

消費電力測定機能だけでみれば、現状でほとんどの家庭において、HEMSコントローラーを導入するだけで電力見える化ができます。その理由は、すでに電力会社が各家庭の電力メーターをHEMS対応のものに入れ替えをしているので、日本中の電力メーターはもうHEMS対応のものになっているからです。

このように、低機能なHEMS化であれば簡単で低コストに導入できるようになったのも、HEMSが注目されている理由のひとつです。

③災害に強い家を求めるようになったこと

理由3はまた震災が関連していますが、地域が停電するときでも自宅の太陽光発電システムや蓄電池によって、その影響を軽減できるというメリットが広まりました。自宅の発電や蓄電池によって、炊飯器や電子レンジなどを動かせるので生活への影響が少なくなります。

さらにハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車の普及によって、災害時には自動車の持つ大容量バッテリーの電力を自宅に給電するというV2H(Vehicle to Home)によって数日間生活が可能となります。実際に、2018年の北海道胆振東部地震でHEMSが生活維持のために活躍したという事例もあります(参照:燃料電池自動車の災害時活用事例のご紹介(トヨタ自動車)|経済産業省)。

2.HEMS導入のポイント

ここからは、HEMSの導入にあたって、ポイントとなる導入の利点と注意点について紹介します。

そもそも、従来の「節約」という言葉には「人間が我慢や努力をする」という意図が含まれていたと考えられます。例えば、使っていない家電のプラグを抜く、エアコンの設定温度をこまめに変更するなど、人間は努力と我慢をすることでエネルギーの節約をしていました。また、具体的な節約効果は測定できず、体感できていませんでした。その結果、徐々に節約行動をやめてしまって、元の生活に戻るという人が多かったように考えられます。

太陽光発電や蓄電池、電気自動車を持っている人はさらに複雑です。自家発電した電気を電力会社に売電するほうが得なのか、夜間に向けて家庭で蓄電しておくべきか、蓄電した電気を夜間に使い切ってよいのか、明日は晴れるのか、といったことを総合的に判断しなければいけません。もちろん人間が毎日このような判断をしていては、気疲れしてしまいます。特に、固定価格買い取り制度(FIT、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が固定価格で買い取る制度)が終了する利用者にとって、この点は重要です。

まとめると、従来の節約の問題点は下記の3点です。

問題1. 人間が苦労・我慢していたのでは節約は続かない

問題2. 具体的な節約の効果が不明瞭

問題3. 節電、発電、蓄電の連携設定が複雑

HEMSはこれらの問題を解決することで、人間が苦労することなく長期的に節約できるようにするのです。

(1)HEMSを導入するとできること(メリット)

では、HEMSを導入すると、具体的にどんなよいことがあるのでしょうか。主なメリットは次の3点です。

メリット1. 自動制御(センサー制御やスケジュール制御)と遠隔操作が可能

メリット2. エネルギーの見える化と節約のアドバイスの入手が可能

メリット3. 簡単設定で発電・蓄電・節電の一元管理と連携が可能

①自動制御(センサー制御やスケジュール制御)と遠隔操作が可能

メリット1は、家電の自動制御(センサー制御やスケジュール制御)と遠隔操作ができるようになることです。

遠隔操作、自動制御によって気軽に無駄な電気を減らせます。例えば、外出先で電気を消し忘れたことを思い出した場合にはスマートフォンですぐにOFFできますし、毎日のスケジュールに合わせて自動的にエアコンのON/OFF制御予約をすればストレスなく節約できます。何より、帰宅時に暖かい家が迎えてくれるという利点もあります。

②エネルギーの見える化と節約のアドバイスの入手が可能

メリット2は、エネルギーの見える化という機能で、数分ごとの消費電力や発電電力をグラフで表示したり、現時点での消費電力を使用料金に換算したりすることで、具体的な節約の効果を明示できます。昨日との比較や、昨年の同日との比較をして具体的な節約効果を把握することが可能です。さらに、HEMSによっては、節約を進めるためのアドバイスが表示されるものもあります。

③簡単設定で発電・蓄電・節電の一元管理と連携が可能

メリット3は、簡単設定で発電・蓄電・節電の一元管理と連携を提供することです。

太陽光発電の売電設定や蓄電池の蓄電・放電設定、給湯器の湯沸かし設定といった複雑な連携も、HEMSなら簡単にできます。住人は、売電優先や蓄電優先のような利用者の好みを設定しておくだけで、上手に連携してくれます。

(2)HEMSを導入するときの注意点(デメリット)

HEMSには、さまざまなメリットがある一方で、注意点も少なからずあります。主にあげられるのが次の3点です。

注意点1. 費用対効果を高めるには住人の努力が不可欠

注意点2. 設定、メンテナンスの手間・追加コストが発生

注意点3. セキュリティー対策の検討が必要

①費用対効果を高めるには住人の努力が不可欠

注意点1について、HEMSのメリットの一つはエネルギーの節約ですが、それによってどれだけ料金が安くなるかは住人の節電行動に任されます。

住環境計画研究所によれば、省エネ効果はガスで14%、電気で6%と推定されたとの結果が公開されています(参照:新築住宅に導入されたHEMSの省エネ効果に関する実証研究|住環境計画研究所)。地球環境からみれば大きな節約ですが、導入費用分を節約だけで回収するためには長期的な運用が必要になります。まずは、国や自治体の補助金をうまく活用して導入するのがよいでしょう。

また、エネルギー節約以外の点で魅力を感じる場合には導入する価値が高いといえます。特に震災時に停電に悩まされなくて済むというのは生活の安心感がありますし、スケジュール制御や遠隔操作は小さなお子様やお年寄り、ペットを飼っている人などにとっては利便性が高い住宅になると思います。

②設定、メンテナンスの手間・追加コストが発生

注意点2について、HEMSという情報機器を導入することで、初期設定やその後のメンテナンスが発生します。

特にインターネットに接続する機器ですので、HEMS機器やスマートフォンのアップデートがあったり設定変更が必要になったりすることもあります。このとき、知識のある住人であれば自分でカスタマイズ、メンテナンスできる場合もありますが、住宅メーカーにお願いする場合には、多少の費用がかかったり、宅内で設定作業をお願いしたりするなどといったことが発生します。

③セキュリティー対策の検討が必要

注意点3について、家電・住宅設備を連携するため、Bluetoothや無線LAN(Wi-Fi)を利用するシステムが多くあります。無線LAN利用で一般的なことですが、接続のためのIDとパスワードを管理する必要があります。「もしも知らない人に無線LANを使われて勝手に家電を動かされてしまったら……」と考えるとぞっとしますね。

他にも、家族共有機能の設定ができるHEMSがあります。このような場合は子供にどこまでコントロール権限を与えたらよいか、といったセキュリティーの検討が必要になります。利便性とセキュリティーを両立し、安心安全で快適な生活を送るためには住人自身が多少の知識を身に付ける必要がありますし、その設定は注意点2と同様に知識のある専門家にお願いするとよいでしょう。

(3)HEMSの導入時から活用までの流れ

ここまで、HEMS導入によるメリットとデメリットをお伝えしました。ここからは、HEMSを導入する際のステップや、導入後の使い方、エネルギー管理の流れなどの具体的な方法を説明します。

①手順1. HEMS対応家電・住宅設備の設置

まず、HEMSに対応する家電や住宅設備を設置します。HEMS導入後に設置可能な機器や設備もありますので、HEMS導入予算や工事後の仕上がりを意識して導入するとよいでしょう。

②手順2. HEMSコントローラーの設置と設定

次に、HEMSコントローラーの設置と設定をおこないます。インターネットの設定や、家電・設備との連携設定があります。

③手順3. 消費電力(ガス・水道)の確認

HEMS導入後、さっそく消費電力(ガス・水道)の確認をディスプレー付きHEMSコントローラーや、スマートフォンのアプリでチェックしてみましょう。遠隔操作機能がある場合は、ここで動作確認もしておきます。家族共有機能がある場合には、誰がどのような操作ができるとよいかを考えて設定しましょう。

④手順4. 具体的な節約行動を実施する

HEMSを利用しながら、消費量を確認したり比較したりアドバイスを確認したりして節約をしましょう。HEMSコントローラーによっては自動制御機能や家電動作スケジュール設定などもありますので、自分の生活に合わせて設定します。

具体的に導入するHEMSコントローラーやサービスによって、接続可能機器や設定方法が異なりますので、HEMS導入時には住宅メーカーや工務店に相談するのがおすすめです。

3.HEMSの選び方と導入コスト

ここからは、HEMSの選び方と導入コストについてです。

ここでは新築時にHEMS導入を検討する場合に限定して説明します。まずは下記の2点を考慮することをおすすめします。

1. 新築時に導入したほうがよい機器と、後から導入してもあまり変わらない機器がある

2. 後から機器を追加することを考えた場合、電源コンセントと情報コンセントを少し余分に用意しておく

HEMSは既築でも導入できますが、新築の際に導入するほうがきれいな配線処理になり、全体的な初期導入費用も抑えられます。太陽光パネルや蓄電池、電気自動車充電設備、全館空調、照明制御システム、分電盤、換気扇、ガス給湯器などの大物や設置場所の制約がある機器は、配線処理も複雑になりますので新築時に導入したほうがよいでしょう。一方、冷蔵庫や電子レンジ、シーリングライトなどは後付けでも問題ない場合が多いので、初期導入費用を抑えられる場合があります。

一方で、いまは導入せず、後から住宅に機器を追加導入することを考えている人もいるでしょう。「ペットを飼い始めたので見守りカメラを天井付近につけたい」「エアコンをHEMS対応に変えたい」などはよく聞く話です。こういった場合に備え、天井付近の壁にコンセントを用意しておくと便利です。また、無線通信は便利ですが、家の壁で電波が悪い条件になることもあるため、情報コンセントで有線接続できると安定するのでおすすめです。ただし、無駄にコンセントを導入しても新築費用がかさむだけになりますので、最終的な判断は住宅の専門家に聞きながらおこなうことをおすすめします。

(1)代表的なHEMSメーカーは?

HEMSメーカーとしては、住宅メーカー、家電メーカー、ソフトウェア・通信関係会社があります。このうち、家電メーカーはNEC、パナソニック、シャープなどが提供しており、ソフトウェア・通信関係会社はNTT東・西日本やTOKAIコミュニケーションズなどがHEMSを提供しています。ただし、新築で導入することを検討した場合には住宅メーカーに頼むことが一般的です。

【代表的なHEMSメーカー】

・セキスイハイムのスマートハイムナビ

・大和ハウスのD-HEMS

・三菱地所のHOMETACT

・パナソニックホームズのスマートHEMS

・一条工務店のICHIJO HEMS

・トヨタホームのHeMS/HeMS Pro/HeMS+

ここで紹介した以外にも、HEMSを提供している住宅メーカーや工務店は多くあります。

(2)HEMSを導入する時のコストはどれくらい?

HEMSにつながる住宅設備によって初期費用は大きく異なりますので、ここではHEMSコントローラーだけを比較してみます。

一般に、HEMSには本体の購入料金などの初期費用と、インターネットの固定回線の利用料やメンテナンス費用などのランニングコスト(月額費用)がかかります。

住宅メーカーのHEMSは多くの場合で初期費用が高い分、月額無料または数百円といったサービスが多い印象で、無料期間サービスを設けているところもあります。

また、住宅メーカーのHEMSはほとんどの場合でオプション料金になっており、各種調査したところ本体費用は5万円から15万円程度、月額費用は無料から1000円程度までといったサービスが多いようです。このように住宅メーカーによって様々ですので、費用に関しては住宅メーカーによく質問しておくことがよいでしょう。

(3)HEMS導入の補助金はある?

導入コストを抑えるために、補助金はないかと考える人も多いでしょう。HEMS導入に補助金は出るのでしょうか。HEMS補助金の話の前に、ZEHについて触れる必要があります。

日本のエネルギー政策である「第6次エネルギー基本計画」において、「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」という目標が設定されています(参照:第6次エネルギー基本計画|経済産業省)。なお、大手住宅メーカーではZEHは標準装備となっており、既設住宅のZEH化や地域の工務店への浸透がこれからという段階となっています。

ZEH導入は政府の補助事業として、経済産業省、環境省、国土交通省の3省合同で実施しています。具体的には停電対策としての蓄電池導入など様々なZEH補助が行われています。2022年には新たに「次世代HEMS実証事業」 が開始されており、再生可能エネルギーを更に活用するために、AI・IoT技術などによる最適制御を行う機能を保持しているHEMSへの支援も開始されております(参照:次世代HEMS実証事業|一般社団法人 環境共創イニシアチブ)。これは、例えば気象情報などをAI(人工知能)に予測してもらい、その結果をもとに太陽光発電を効率的に蓄電池にためる、というようなサービスなどが対象になっています。

他にも、自治体の単位で補助金が出るように整備されていますので、ご自身の関係する自治体を調べるとよいでしょう。例えば下記のようなものがあります。

4. HEMSは地球を守りながら快適な生活ができる住宅アップデートツール

現在のHEMSは社会情勢の関係で主に電気についての機能が発展していますが、今後はガスや水道も管理対象になっていくことが予想できます。HEMSはまだ発展中の技術であることを理解し、アップデートしていく住宅と考えるとよいでしょう。

また、今回はHEMSをテーマとしてソフトウェアのシステムを中心に議題しましたが、住宅の建材を含めた省エネルギーの家であるZEH住宅というものもありますので、これから新築を検討されている人はそちらもチェックしてみてください。

地球環境を守りながら、快適な暮らしができるHEMSが増えていくとよいですね。

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