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〈決戦を前に:上〉自民 「年金・政治と金」で逆風

2007年06月27日

 今月9日、福井市で開かれた自民党県連定期大会。参院選を直前に控え、党本部からは陣頭指揮を執る幹事長の中川秀直が駆けつけた。

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自民党の県連定期大会を前に開かれた各種団体との懇談会であいさつする松村龍二氏。右端は中川秀直・党幹事長=福井市内で

 中川は5000万件に上る「宙に浮いた年金記録」問題に対し「必ず解決する。記録の統合は1年以内にできる」と強調。集まった党員の不安解消に努めた。

 この後、立候補予定者の松村龍二(69)があいさつに立った。

 「今回の選挙は大変厳しい選挙になる。年金問題、政治と金の問題で逆風が吹いている。自民党にお灸(きゅう)を据えてやろうという県民の気持ちが随所にあると感じる」。さらに民主党について「これまで自民党の幹部の来県は1回、民主党幹部は小沢さんをはじめ10回以上になる。野党の大変な勢いを感じている」と危機感をにじませた。

 「保守王国」と呼ばれる福井。05年秋の衆院選では選挙区の3議席を独占。参院も選挙区の2議席を保有する。3選をめざす松村は、05年から小泉内閣で国土交通省副大臣を務めた実績を持つ。北陸新幹線の早期県内延伸は県にとって最重要課題の一つだ。与党が整備新幹線計画の見直し作業を進める中、国へのパイプ役として松村には大きな期待がかかる。

 しかし、年金記録問題はかつてない「逆風」となりかねない。

   ◇   ◇

 「ご安心ください!!あなたの年金は大丈夫です」。6月上旬。党本部から、年金問題への政府の対応を説明する2種類のA4判のビラ計1000枚が、福井市内の後援会事務所に届いた。

 中川が県連大会で説明したように、今後1年間で「宙に浮いた記録」の統合を完了させ、特例法による時効撤廃、証明書などがなくても第三者委員会の審査などで積極的に年金受給を認める方針が説明されていた。訪れた支持者らにビラを配り理解を求めている。

 だが、その効果は未知数だ。党内では「新幹線・道路整備と、年金問題をてんびんにかけたら有権者は身近な年金問題を選ぶ」(県議)との厳しい見方もある。ある陣営幹部は「公示日までに早く、国民が納得できるようにしてほしい」と訴える。

   ◇   ◇

 安倍政権発足後、初の全国一斉となる参院選で、党本部はかつてない引き締めを図る。今回の選挙を「衆参同時選挙」と位置づけ、選挙区内の衆院議員をフル回転させている。「これで負けたら次の衆院選が大変だぞ」(中川幹事長)というわけだ。とくに福井は、全国の勝敗を左右する29の「1人区」のうちの一つ。県内の小選挙区では今後、総決起大会が予定されている。

 しかし、その足元で不協和音も聞こえる。

 先月24日、「政策集団として意見がかみ合わない部分がある」などとして、県議会最大会派の自民党新政会が、同会(12人)と県議会自民党(19人)に分裂した。

 県連大会後の会見で、会長の山崎正昭参院議員は「離合集散は政治の常」としながらも、「参院選を目前に、最も信頼し、頼りになる県議会が二つに割れるのは県民に与える影響が大きい。よく話し合いをして参院選は一枚岩でお願いしたい」と懸念を示した。

 今月16日、福井市内の松村の後援会事務所に県内58の地区後援会幹部ら約120人が集まり、全体会議が催された。選対本部長の屋敷勇県議はこう檄(げき)を飛ばした。

 「年金問題や内閣支持率の低下と非常に逆風が吹く中での選挙だ。地方議員や県議、市議、町議の後援会、支援の団体が、どぶ板で活動を展開することが必要だ。危機感を持ってこの戦いに臨んでほしい」

(敬称略)

   ◇   ◇

 参院選福井選挙区には自民現職の松村氏、元衆院議員で民主新顔の若泉征三氏(61)、元三国町議で共産新顔の山田和雄氏(39)が立候補を予定している。臨戦態勢に入った3陣営の現状をリポートする。

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