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〈決戦を前に:中〉民主 年金前面、保守切り崩し

2007年06月28日

 民主党公認で立候補を予定する前衆院議員の若泉征三(61)は今月18日、福井市内に後援会事務所を開いた。

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「年金改革福井本部」と書かれた看板の前で必勝を期す若泉征三氏や陣営幹部ら=福井市松本4丁目で

 事務所前には「年金改革福井本部」と書かれた縦約3メートル、横約1メートルの大きな看板が設置された。党県連の独自のアイデアで、年金記録の不備問題を選挙戦の前面に出すため設置したという。同党はマニフェストでも年金制度の充実を訴え、最低年金保障制度や納付履歴を明記した年金通帳の交付などを掲げる方針だ。

 23日夜に同市内であった公開討論会。「国策の最重要課題」とのテーマに若泉は年金記録問題を挙げ、「年金は国民の財産。救済ではなく保障することが必要。できる限り自己申告に基づき対応することが求められる」と主張した。

 県連代表の笹木竜三・衆院議員も「年金問題の大きさは、89年の参院選で自民党大敗につながった消費税導入などに匹敵する。政権が代わらなければうみは出せない。投票日まで年金問題で攻め続ける選挙戦が理想だ」と指揮を執る。

   ◇   ◇

 「福井から何としても参院議員を誕生させたい」。昨年6月、県内入りした小沢一郎・党代表から強い出馬要請を受けた。旧今立町長を4期務め地方自治に明るく、03年の衆院選に福井2区から立候補。選挙区で落選したものの比例区北陸信越ブロックで復活当選した。「知名度では自民候補に負けていない」と陣営幹部。民主党が政権交代をめざすには全国に29ある「1人区」でいくつ勝てるかがポイントになる。小沢の訴えに、初の参院挑戦を決意した。

 「年金問題」が浮上したものの、「参院の壁」は厚い。「保守王国」の福井では、過去の参院選で5回連続して自民党議員の選出が続いている。一方、近年の参院選で民主党公認候補が得た票数は、98年が約11万2000票▽01年が約10万3000票▽04年は約14万7000票で、自民候補に約13万6000〜約7万1000票の大差をつけられている。

 玉村和夫・県連幹事長は「農林漁業や企業関係者ら従来の自民党支持層に切り込みつつ、さらに定率減税全廃の反対や食の安全など生活に根ざした問題を訴え、党が弱いとされる女性や無党派層を広く取り込めるようにウイングを広げなければならない」と話す。

   ◇   ◇

 2区が地盤の若泉の陣営が、最重点地区とするのが衆院1区(福井市、永平寺町)だ。「1区で自民党に差をつけ、さらに他でも互角に近い戦いをしなければ勝てない。1区での選挙戦が全県に波及する」と陣営幹部。05年秋の衆院選で郵政民営化に反対し、1区で落選した前衆院議員の松宮勲との協力も模索。松宮は各地の若泉の後援会活動に参加するなど支持に動いており、自民党支持層の取り込みを狙う。

   ◇   ◇

 連合福井は、産別に推薦を予定している党比例代表候補予定者と、若泉の顔写真が並ぶ組織内用のビラを約4万5000枚製作。馬場修一・連合福井会長は「比例とセットで選挙区の若泉を押し上げたい」と意気込む。

 馬場は昨年6月、小沢が来県した際、地域活性化の課題として北陸新幹線や中部縦貫自動車道などの早期整備を強く訴えた。「保守王国」の福井では年金問題などの全国的な問題に加え、地域固有の政策で独自色を出し、「政権担当能力」をアピールすることが重要な要素とみるからだ。「民主党が与党になれば何ができるのか。選挙戦では誰にでもわかりやすい形で違いを出していくことが必要になる」

(敬称略)

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